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「心理的安全性」が誤解されている理由

私は、2015年に新卒でNPO法人に入職し、ボランティアの大学生と青少年向けのいろんな事業・サービスを作りながら、ボランティアの大学生自身の成長に関わる仕事を8年以上してきています。

今日は、「心理的安全性が誤解されている理由」というテーマです。学生メンバーと話していたことをもとに、気付いたことのまとめ的に書いてみました。よければお付き合いください。


一度は聞いたことがあるであろう、「心理的安全性」という概念ですね。

「チームの誰もが、非難される不安を感じることなく、自分の考えや気持ちを率直に発言できる状態」

1999年・エドモンドソン教授

近年、注目されている概念ですが、わりとこの考え方・言葉を盾にされることにより、苦しめられているマネージャー・管理職もいるんじゃないかな〜というのが実感です。

「どうつくるのか」みたいな形で、1on1が注目されたり、コーチングが注目されたり、結論としては「傾聴」が大事だ!みたいな話があったりしますが、それだけでは解決しないものです。

マネージャーの仕事(≒マネジメント)は、事業の成長と組織の成長という矛盾をいかに解消できるか。というなかなかな難題のはずです。

・事業の成長:売上・粗利・普及率・販売数など
・組織の成長:モチベーション・やる気・エンゲージメントなど

会社は、人というリソースをある意味利用して、利益をあげる組織です。
ということは、ある意味で、人に成果を出すための労働を強いるのが会社になります。
その会社の中で、従業員と経営層の間に入るのがマネージャーでありマネジメントです。

本来、従業員と経営者だけでいいはずの組織において、マネージャーがいる理由は、人はこの強いられる労働を自らやりたがらない人が多いから、という理由以外にはありません。

「心理的安全性」という言葉だけがはいってきた組織では、これまで当たり前のようにやってきた「タスク管理」や「行動管理」、「ノルマの設定」などがしづらくなってきています。

その代わりに、「部下や後輩の想いをききなさい。」

これまでの武器を封じられ、新しく1on1だの傾聴だの、それだけを言われても、仮に組織としては優しくなったとしても、それによって結果・成果を出せるわけではありません。

本来のマネージャーの仕事は事業と組織の成長を両輪で成立させることであって、ほとんど会社・企業ではこれができていません。

本来の「心理的安全性」という概念の定義にもありますが、あくまでも優しい・思いやりのあるチーム・組織が大事。と言う話では一切なく、まさしく成果・結果に向き合い、結果を出すためのものであって、そこが切り離された考え方が正しいはずがありません。

「心理的安全性」に代表されるような、人材育成や組織開発に関する考え方を「ピープルマネジメント」と言いますが、こうした考え方は「手段」であって、「目的」にはなりません。

いくら人にやさしい組織をつくったからといって、成果や結果につながらなければ意味がないですし、結果的にそこにつながって売上・利益が出なければ、結局は雇用している社員を守れないことになります。

改めて、「心理的安全性」の誤認識についてまとめてみました。

現場からは以上です!

今日も皆さんにとって、すてきな1日になりますように。


「Z世代とのチームづくり」とは?

これは、私が働く大学生主体のNPO法人にて、大学生とともに事業実施をする中で感じたことや気付いたこと、またチームで活動する中での気づきや学びを共有したり、チームとしていま直面している課題やこれからについて共有したりしながら、ジブン自身も、読んでくださっている皆さんにとっても、チームづくり・コミュニティーづくりについて学びを深めていけたらと考えています。

私が働くNPOではたくさんの大学生が活動しています。学年もバラバラで、入りたての1年生の子もいれば今年が最後の1年!ということで意気込む4年生の子までいます。

世の中にはあまりない、4年ですべての人が入れ替わるという不思議な組織でもあって、「学生(先輩)が学生(後輩)を育てる」という文化を継承しながらやってきている組織でもあります。

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おいしいお酒を飲んで、ニヤニヤしながらまた今日も生きていきたいです!