マガジンのカバー画像

フリッツ・ライバー宛、片思い感想文

20
フリッツ・ライバーという作家が好きで、1〜3ヶ月に一回、彼の作品について書いてます。既訳および未訳作品へのネタバレを含む言及もあります。
運営しているクリエイター

記事一覧

電書レイアウト比較

この記事は、いくつもの出版社から電子書籍が出てるSF小説のレイアウトなどをざっくり見比べた…

糸賀 太
2週間前
3

好きな作家の手書きメモを眺めた

作家フリッツ・ライバーの遺品のうち紙ものを、ヒューストン大学が電子化して公開してくださっ…

糸賀 太
3か月前
1

フリッツ・ライバー未訳短編の面白み

西欧風ファンタジーにおいてはやられ役?な竜と蜘蛛に主人公二人をたとえてみせる、作家フリッ…

糸賀 太
4か月前
3

推しから推しの推しへ 読書感想文

フリッツ・ライバーの小説に出るヒロインは涼宮ハルヒが気に入りそうな者たちが多い。(たぶん…

糸賀 太
6か月前
6

「星々の船」【ファファード&グレイ・マウザー】_ヒロイック・ファンタジーの思い出

本記事はフリッツ・ライバー「星々の船」のネタバレを含みます。恐れ入りますがご了承下さい。…

糸賀 太
3年前
2

【読書感想文】フリッツ・ライバー「ランクマー最高の二人の盗賊」は敵役にこそ注目の…

「ランクマー最高の二人の盗賊」はシリーズの中で最強の女性たちが現れる作品といってもよさそ…

糸賀 太
3年前
2

【読書感想文】フリッツ・ライバー「凄涼の岸」は凄く涼しく激しく熱い

 ファファード&グレイマウザーの「凄涼の岸」を読み返していたら、グッと来る場面があった。背筋がぞっとするような寒々しい邦題、作中に漂うタナトス、死のにおいとは裏腹に、胸が熱くなる場面がある。 文庫本10頁でもアツい  1940年発表の本作は、文庫本見開きで約10頁ながらも読み応え抜群だ。  ファファード&グレイマウザーとはなんぞやと、いう説明をざっくりすると、雪山育ちの大男と都会者の小男が、怪しげなヤマに首を突っ込んでは、主として剣術と悪運で、時として(電子レンジを叩いて

【読書感想文】フリッツ・ライバー「アルバート・モアランドの夢」

(新しい方の)『幻想と怪奇』の目次に、ライバーの短編「アルバート・モアランドの夢」という…

糸賀 太
3年前
6

【読書感想文】フリッツ・ライバー「痛みどめの代価」

ファンタジーのなかでもファファード&グレイマウザーが好きです。 シリーズもの?と、いう質…

糸賀 太
2年前
4

【読書感想文】フリッツ・ライバー「円環の呪い」

ファファード&グレイマウザーというファンタジーが好きです。 どのようなお話か?というと、…

糸賀 太
2年前
5

【読書感想文】「ベルゼン急行」フリッツ・ライバー著

雑誌掲載オンリー幻の短編「ベルゼン急行」は、まさにライバーな名品だった。一週間で二回読ん…

糸賀 太
2年前
4

宝石髑髏: 「リチャード三世」と「盗賊の館」の共通点

その髑髏はどこから?シェイクスピアの「リチャード三世」でクラレンスが夢を語る場面こそ、フ…

糸賀 太
2年前

【読書感想文】「地獄堕ちの朝」フリッツ・ライバー著

冒頭がメッチャかっこいい短編時間SF小説を読んだ。まさしく「最初からクライマックス」――文…

糸賀 太
2年前
7

笛を吹くなといったニンゴブルの情報源

七つ目のニンゴブルは「正体不明の笛など絶対に吹いてはならん」(*1)と、被後見人にしてネーウォンを縦横無尽に冒険してきたファファードに命じた。平生のニンゴブルらしからぬ簡潔明瞭な物言いで。 (この記事は、フリッツ・ライバーという作家の小説に登場する笛に注目し、近いジャンルで笛が出てくる小説をあれこれ引用して、あたかも小説という形で発表された事実があるかのようなごっこ遊びをして楽しむと、いう趣旨のものです) (笛つながりでみんなのフォトギャラリーから画像をお借りしました。こ