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ChatGPTで研究の事前調査をさせる

前回、ChatGPTについてこどもの研究に役立つのではないかと思い、試しに使ってみました。

なかなか、良い手応えを感じました。そこで、今度は、研究をする上で、苦戦する、周辺研究の調査について使えないか試してみました。

ChatGPTを使って論文調査をする方法については次のような手順があります。

調査するトピックを定義する:調査するトピックを明確にすることが重要です。これは、ChatGPTが正確な情報を提供するために必要です。

1.ChatGPTを使って情報を探す:ChatGPTを使って、トピックに関連する論文や情報を検索することができます。例えば、「トピックに関連する論文のタイトルとリンクを教えて」といった形式でChatGPTに質問することができます。

2.情報をフィルタリングする:ChatGPTから提供された情報をフィルタリングすることが重要です。有用な情報と無関係な情報を区別する必要があります。

3.論文を読む:有用な論文については詳細に読むことが重要です。これにより、論文から得られる情報を理解することができます。

4.結果をまとめる:読んだ論文から得られた情報をまとめ、結論を導くことができます。

これらの手順を踏むことで、ChatGPTを使って効率的かつ正確な論文調査を行うことができます。

このように、ChatGPTに「ChatGPTを使って、論文調査をする方法を教えてて」と聞いたら答えてくれました。

そこで、最近僕の中でトピックスとなっている「牡蠣パイプ」の研究についてきいてみました。まずは一般的な回答がきましたね。

上記ですが、Google Scholar以外は英語論文しか調べられないので、ちょっと適切ではないですね。まあ、英語なので仕方がないかもしれません。

まずは普通に質問してみました。

あまり一般的ではないものはちょっと説明が不十分ですね。ここは気をつけないとなりません。ちなみにWikipediaにはありません。以下に牡蠣パイプと詳細が乗っています。このような特化した言葉を調べるにはまだ不十分ですね。

https://www.spf.org/opri/newsletter/447_2.html?latest=1

上記のように、牡蠣パイプの課題については現状世の中で言われている問題点をあげることはできます。全てが正しくはないですが、考えるヒントにはなりそうです。

もう少しわかりやすい「マイクロプラスチック」についての背景を400文字でまとめてと聞いてみました。

マイクロプラスチックは、海洋や土壌、水中などの環境において大量に存在し、生物や環境に悪影響を与える問題となっています。マイクロプラスチックは長期間にわたって分解されず、海洋生物が食べてしまうことがあり、食物連鎖にも影響を与えます。また、マイクロプラスチックは化学物質を含んでいる場合があり、環境や生物への毒性を引き起こす可能性もあります。このため、マイクロプラスチックの使用を制限する政策や、再利用やリサイクルに基づく環境に配慮した製品の開発などが求められています。

上記だと、ちょっとざっくりなので、「数字的エビデンスを追加して」と依頼をしました。

以下に数字的なエビデンスを追加します。

海洋中のマイクロプラスチックは毎年約8万トン増加しており、現在では数千兆個にも上るとされています。
海洋生物の1つにマイクロプラスチックが含まれているとされる割合は、インド洋では1日あたり26000個、北極海では1日あたり50000個に達しています。
米国では、毎年5000万トンのプラスチックが海洋に投棄されているとされています。
また、マイクロプラスチックは健康リスクをもたらす毒素や有害物質を含んでいる場合があり、ヒトや動物に対する影響を引き起こすことがあります。例えば、マイクロプラスチックから放出される有毒物質はホルモンバランスの乱れや免疫システムの混乱などを引き起こす可能性があります。

ちょっと、海外の例なので日本の例はないか聞いてみたところ、沖縄の事例が出ました。

興味があったので、エビデンスを聞いたのですが答えられず。Googleで「沖縄県の海域ではマイクロプラスチックの濃度が世界で最も高いとされています」で検索したのですが、いまいち良いデータが見つからず。
気をつけないとならないのは、このように言葉で書いてあると鵜呑みにしてしまいますが、必ず、根拠となる論文や政府のデータを調べないとなりませんね。(ChatGPTもそのように言っていますね)

このように、事例はいくつか出ますが、このエビデンスのリンクを聞いても、わかりません、GoogleScholarで検索または、各大学のWebページみてくださいと言われてしまいました。そういう意味では、事前調査で先行研究を調べるという意味では、あまりChatGPTは、ばっくりとしか理解できないことがわかりました。
もちろん、論文で言うところに、「Introduction」に書く背景文章を作ってくれるという意味では良いですね。以下が日本でのマイクロプラスチック問題について質問した時の回答です。

日本でもマイクロプラスチック問題は問題となっています。マイクロプラスチックは海洋生物に誤飲まれ、生態系の破壊や人体への影響を引き起こすことがあります。

日本政府はマイクロプラスチック問題に対応するため、2020年にマイクロプラスチックの削減に関する戦略を策定しました。この戦略では、マイクロプラスチックの削減を目的とする製品の開発や販売促進、マイクロプラスチックの使用を制限する法律の制定などが掲げられています。

また、地域コミュニティや環境団体もマイクロプラスチック問題に対する取り組みを行っています。例えば、ビーチクリーンアップ活動や、マイクロプラスチック使用の代替品の開発支援などがあります。

これらの取り組みが進められることで、日本でもマイクロプラスチック問題を解決することが期待されます。

まとめ

  1. 事前調査で調べたいテーマの概要を理解する上ではChatGPTは有効ではる

  2. 研究背景となる文章をつくることはできそうだ

  3. 具体的な証拠となる論文やデータのリンク元を探し出すことができない

  4. エビデンスを取るためには、自分でGoogleSholarやWeb検索が必要になる

調査するときに、Wikipediaもそうですが、それっぽい文章が書いてあると正しいような気がしてしまいます。ここ数年でWikipediaも文章にエビデンスとなる資料のリンク先が書かれていて、非常に精度が上がってきていますが、ChatGPTの回答にはエビデンスが出てこないので、答えた文章の内容には十分注意をする必要があります。必ず、研究の事前調査で使う際は以下のような論文サイトで正しいエビデンスを入手して引用できるようにしておく必要がありますね。

GoogleScholar 

SciencePortal (日本の研究期間の論文がまとまっている)

日本の研究.com (日本の研究費を獲得した研究が紹介されている)

https://research-er.jp/



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