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NYでのコロナウイルスによる影響日記15
4/3(金)
ある知り合いが、中南米を拠点に営んでいた事業を解散した。
ある知り合いは、客が来なくなって家賃が払えないと嘆いていた。
またある知り合いは、今後の事業継続のために金融機関で追加の融資を受けたために4年先までの計画がご破算になったと愚痴をこぼしていた。
日に日に、自分の身近な人達からの悲痛な叫びが耳に届く(あるいは目に入る)ようになってきた。
まだこんなものじゃないだろう。1ヶ月後はどうなっているのか、見当はつかなくもないが想像したくない。
そんなことを思いながら今日も今日とて部屋に籠もっていると、うっすらと変な匂いが漂ってくる。マリファナの匂いだ。
ニューヨークはマリファナが非犯罪化されているため、みんな普通に吸ってCHILLしている。あるいは「Get High」ともいう。ここでいうHighとは日本人がイメージするところの興奮してハイテンションになるというのとはニュアンスが違う。あくまでリラックスしているが、それをHighだと言っているらしい。
私の住むアパートもいったん自分の部屋を出ると、人間をHighせしめる香りがドアの隙間から漏れて廊下中に漂っている。私もすっかり慣れたもので、もはやそんなのは当たり前のことすぎて何も気にしていなかった。
ところが私のいる部屋の中にまで漂ってくるというのはなかなかで、自室をよほど濃厚な紫煙で満たしているご家庭があるんでしょうなと推察される。こんな鬱屈した日々の中だもの、ふだんより多く吸わないとやってられないというのもわかる。
そういえば、今の私の環境は嗜好品に乏しい。酒はたまに飲むけど、やっぱり一人で飲むのは好きじゃないからリラックスが得られない。
私はタバコもマリファナも吸わないので、どうしたものか。引っ込み思案にはかなり勇気のいることだが、どこかのオンライン飲み会とかに参加してみたい気もする。日本の夜はこちらの朝なので、朝から飲むことになってしまうけど。
別々のグループが一斉にオンライン飲み会始めてくれないかな。1グループ5人くらいを上限にして。そしたら居心地いい場所を探してハシゴできるし、引っ込み思案でもなんとかなりそう。
そんなことを考えながら、爆音でBill Withers。コロナではなく心肺の合併症で亡くなった。今日はずっとBill Withersを聴いてた。偉大な歌手が逝去するのは悲しい。「教会で(牧師に)Lovely Dayばっか弾かされる!」と、あるバンドマンがボヤいてたのが遠い平和な世界の話のように思い出される。
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