【ロンドン生活】 「ルックバック」を観てきました🎞
先週の「ヒロアカ」に続き、今週は「ルックバック」です。最近本当に UK でアニメ映画が多くリリースされていて嬉しい😳
「チェンソーマン」で有名な漫画家・藤本タツキさんが、2021年に発表した読み切り漫画「ルックバック」を劇場アニメ化したものです。
上映時間は58分と短いながらも、内容が濃いので見ごたえがありました。
今回はネタバレ無しでの感想を記すのが難しいので、ネタバレ有りです!ルックバックは事前に予習せずに観に行きました。
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イントロの部分の絵が雑すぎて、こんな調子が1時間も続くのかと思っていたら全然違いました🤣 イントロで表現されていたのは、主人公の1人の藤野が小学生4年生のころに書いた4コママンガ (タイトル: ファーストキス) の話でした。
でも、この部分、必要だったのかなぁ🤔 もう1回映画を観たら、その意図が分かるのかもしれませんが、初見では何が始まったの?という感想でした。しかも、4コママンガの中でカップルがキスしているもんだから、前の席に座っていたカップルもつられてキスしていました😇 いちゃついてないでちゃんと映画観ろ。
この映画をつい見入ってしまうのは、主人公の感情がわかりやすかったり、こういう人いるって思わせるからかな。小学生の頃の藤野がチヤホヤされて天狗になっているところや、自分より絵が圧倒的に上手い人 (引きこもりのもう1人の主人公、京本) が現れて死ぬほど悔しがったりしている場面は、自分もそのようなことがあったかもしれない、と思わせます。
ところで、藤野のすごいところは、京本が現れてから画力を上げるために必死にひたすらに、脇目も振らず2年ぐらい絵を書き続けたところです。あなたには、そこまで情熱を注げるものはありますか?私には無いです。
努力の甲斐あり、藤野の画力は確かに上がっていくのですが、6年生のときに京本との実力差を痛感してなのか、それ故の諦めの境地なのかは分かりませんが、藤野は漫画を描くことを辞めてしまいます。このシーンも共感できる人が多いのではないでしょうか。彼女ほどではないにせよ、どれだけ自分が努力したとしても越えられない壁は存在するし、生きていくのって残酷だなと思いました。
そんな絵を描くことを辞めてしまった藤野が、京本と出会うのは小学校卒業の日です。藤野は京本には対抗心があったはずですが、京本は藤野「先生」と呼ぶぐらい藤野の漫画が好きで藤野をベタ褒めします。平静を装おっていた藤野も、1人になった帰り道で、めちゃくちゃに はしゃぎ倒します。このシーンは藤野の隠しきれない喜びがダイレクトに伝わってくるので、藤野良かったねぇと思わざるを得なかったです。
他に良かったと思ったのは、無音のシーンです。日本の映画以外では、あまり無音のシーンが印象に残ることは少ない気がします。この映画では、無音のシーンが効果的に使われていました。その瞬間は、観客がそれぞれ思い思いの感情で画面に見入っていたはずです。さすがに無音のシーンでは、冒頭に出てきたカップル含め、皆さん静かに鑑賞していました (👍)。
また、本作では途中に " if " の世界が差し込まれるのですが、たとえ平行世界があったとしても結果は同じように収束していくのかなぁと思いました (なんだかシュタインズ・ゲートを思い出す🤔)。ネタバレ有りって警告したから書いてしまうけど、別の世界で京本が「あの時」に助かったとしても、いずれ藤野と漫画を描いて、同じように成功していって、なんらかのタイミングで殺されてしまうことになるのかなぁと考えてしまいました。
それにしても、本作品のタイトルはよく考えられているなと思いました (多分、日本語話者にしか伝わりにくいけど)。
過去を振り返る、回想する、と訳されるわけですが、もちろんそのような描写は多くありました。
それ以外にも Back (背中) を Look (見る) 描写も多いです。
※ 英語の文法的には "look at her back" のような形が正しい🤔
主人公の背中を見ている場面が多々あり、そのときは観客それぞれが思い思いの感情を持てる余白があります。そういう「間」のある作品は、あまり見かけない気がしたので、その点も印象に残りました。
さて、最後の感想です。映画を観た後に漫画の方も読んでみました。漫画は漫画の良さがあるし、映像化の良さもあります。漫画のほうがじっくりと考える時間が持てるので、どちらかというと漫画の方が好みでしたが、映像だからこそ伝わりやすい部分もあるので、映画の方も良かったです。つまるところ、どっちも見るとよいと思います笑
書き殴ったような感想文を最後までお読みいただきありがとうございました😆
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