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391 フランスとラグジュアリー・ブランドビジネス

フランスとラグジュアリー・ブランドビジネスに多くを学んでいる。

日本においてもサイエンスとアートの融合が必須になる。
日本ではアートは本当に不要品に近い。利便性サービス商品が日本の強み。自動車メーカー、コンビニエンスストア、家電メーカー、小売・流通・物流メーカー。どれも世界最強レベルだ。

高級ブランド業界の世界市場シェア(2021年)

順位会社名市場シェア
1位 LVMH16.4%
2位 リシュモン6.7%
3位 ケリング(グッチグループ)6.2%
4位 シャネル4.9%
5位 エルメス3.2%
6位 エシロール・ルックスオティカ2.8%
7位 スウォッチ2.5%
8位 タペスリー2.1%
9位 ラルフローレン1.9%
11位 ジョルジオアルマーニ1.4%
12位 プラダ1.2%
13位 バーバリー1.2%
14位 バレンチノ0.4%
15位 サルバトーレフェラガモ0.4%
16位 トッズ0.3%


2021年の古いデータですが、ぶっちぎりでモエヘネシー・ルイヴィトンが強い市場シェアを持っています。

シェアだけではなく、利益率もトップでしょう。非常に優れた経営、ブランドポートフォリオ、そして人事・組織、クリエイティブディレクションへの情熱。
まさにベルナールアルノーが、世界一のお金持ちになりましたが、単なるお金だけではなく、経営において、世界一の企業にふさわしい経営手腕だと感じています。
東京も、本当はLVMHグループのようなコングロマリットを作れたはずです。投資は一度しないというチャンスを逃すと永遠に投資できないままです。1980年代は、クリスチャンディオールが「死んだブランド時代」でした。それを不動産屋の二代目社長であるアルノーが買収し、一気に復活させ、さらにラグジュアリーやセレクティブマーケットに特化した買収を続けていくのです。

ブランド品というと、すぐに「ぼったくり」という人がいます。
うちの親父なんかもその類ですが、そういう人たちはマーケット感覚的には「逆」です。「値札」や「市場の商品相場価格」の「数字」部分しか見ていないのです。商品がどれだけ本当の価値があるかどうかを認識できていない。
しかし本物ではないラグジュアリー高級商品はすぐに市場から淘汰されていく。その意味で非常に厳しい顧客しかいないマーケットです。
しかも、新進気鋭メーカーも今日今夜参入できる。
ただし、結局巨大になれないまま、小さなメゾンやD2cメーカーで終わってしまうわけです。
ですから結果的にLVMHやリシュモン、ケリングの傘下に入った方が経営が安定し、長期的に独自のブランド経営が可能になる、というわけです。

歴史が証明してくれるものは、DCブランドはバブル時代に消滅してしまいましたが、結局本物のプロダクトへの情熱と革新、破壊と創造を続けられたブランドは今も生き残り、驚愕させ、生きる感動を与えてくれる、ということにあります。

アパレルの場合、レナウン、オンワード

いつの日か「イッセイミヤケ」もどこかに買収される日がくるだろう。

イッセイミヤケのリプレゼンタシオンのために

・「イッセイミヤケ」のブランド名は残る。
・永遠なるアンチ・アカデミズムのために
・経営の課題と一気に早急なる変革のために
・一人一人の好循環サイクル・スパイラル経営

・日本のラグジュアリーブランドとファッションが生き残るための覚書

LVMHは21世紀も最大のイノベーターとして牽引し続けるでしょう。
AI、クラウドコンピューティングやブロックチェーンは間違いなく今後も30年で世界をガラッと買えていきます。
しかし、それはあくまでもデータと通信部分のコミュニケーションであって、結局一番大事な人間個人や家族の生態系にとってのツルハシとジーンズがもたらす付加価値部分のレイヤーは、今後、もっともっと強くなっていくはずです。カバン、ハンカチーフ、香水、腕時計はまさに付加価値ツールです。
そして、それこそがラグジュアリーブランドの本質なのです。
おそらく、デザイナーズブランドである「イッセイミヤケ」もコムデギャルソンも、30年後には全く記憶されない「かつてのすごかったブランド」になってしまうはずです。
経営や財務の危険性は常にあるのです。
デザイナーが社長や経営業である限り、日本のものづくりは崩壊するでしょう。
美大生に財務ポートフォリオを抱えさせる会社は存在すらできません。
大事なことは、今日のテック経営者に、美とは何か。創造への情熱と信念を今日、取り戻すことにあります。

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