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41話目 元フジテレビプロデューサー・高瀬敦也さんの本「企画」まとめ

ロシア侵略・ウクライナ危機戦争が続く。本当に心が痛いニュースばかりで、少し風向きを変えるために元フジテレビプロデューサーの高瀬敦也さんの本、「企画」を読んだ。名著だと思う。いわゆるコンテンツ系の企画やアイデアプロデュースの本なので、商品設計企画の人は使えないので注意されたい。

簡潔にまとめると、「企画力」とはアイデアではなく「システム力」と「実行力」にある。まずテレビプロデューサーの場合、そもそもテレビ局の社員にならなければ企画アイデアが実行されて番組制作になることすらなかった。ところが、ウェブやSNS、YOUTUBEの発達と普及化によって誰もが企画プロデューサーになり実行力が求められるようになった

著者は、大事なことは

1、インプット力=丸い情報よりも尖った情報。ゼロから新規企画は生まれにくいこと、情報のターミナルになること。

2、結びつけ力(コネクション力と言い換えてもいいだろう)

=人起点で結びつける力=「ビールと椅子」で結びつけてみる=誰かに使ってもらう=生活者起点で結びつけてもらう

=最終的にマネタイズと結びつけないと企画は成立しない。

=考えるよりも脳を動かす

3、多産力=質よりも最初は量を生み出す。たくさんの企画を世に出す。数打ちゃ当たるは、まさにSNSやYOUTUBEの世界では当たり前になった。

=企画はアイデアが生まれる瞬間ではなく、誰かに伝わらないと価値がない。企画自体が誰か第三者に認識してもらわないと成立しないのだ。=横にいる同僚、パートナーや友人、家族、恋人に自分がやりたいと思ったことを伝えてみる。これが「企画が生まれる瞬間」。さらにそれを多産力で増やしていく。企画なんて何が当たるかは本当にわからない。YOUTUBEのバズもそうだ。ヒカル・宮迫氏の「焼肉試食会の2時間の動画」が「800万再生」近く当たるなんて普通のプロデューサーには予測できない。とにかくいろんなことに挑戦し、数多く公開し、世に出してみるべし。

4、巻き込み力=自分の企画に協力してくれる仲間を作る・増やす力。どんな名物企画も一人では実現できない。手伝って欲しい、ではなく、「頼る」ことが重要。頼るコミュニケーションができたら一人前の企画プロデューサーといえる。一度でも頼られれば、共犯者となり「当事者」となる。巻き込めば巻き込むほど、企画力や量自体が増えていく。3の多産力とも相互作用がある。

5、やり切り力=企画が実現するまで諦めず粘りつよく、やり切り抜く実現力のこと。どんな企画も途中で連絡が取れなくなったり、脱落者や行方不明が出たり、足を引っ張る人が出てくるが、それにも負けず旗を立てて、最終的にボールを最後までゴールにまで運び入れる力が重要。むしろ人的には「トラブると当たる」ことが、いい企画ほど多い。

実績主義は「格」から「種類型」になっていく。=番組「逃走中」のプロデュースから会社の複数経営、日本酒プロデュース、家具のオーダーまでいろんな事業をこなすと「幅の広い人」となる。ここで新しい予想外の注文や関係ができる。「=何をしてきたか=何ができそうか」の幅の広がりはインターネットでますます拡張された感がある。

いろんなこれまでの企画エピソードが多数乗っていて、かなり面白い本だと思う。ぜひとも手にとって読んでみてください。

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