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【#えぞ財団】連載企画「#この人、エーゾ」㊲和ハッカ農家/(株)滝上町和ハッカ・ラボ代表 藤村さん~夢を叶え滝上に移住。とにかく滝上の和ハッカを広く知ってもらいたい。農家&ラボ代表として邁進~

もがきながらも新たなチャレンジをしているひとを紹介する「この人、エーゾ」。今回ご紹介するのは、藤村利史さん。東京都出身で、小学生の時に滝上町をキャンプで訪れた際の衝撃が忘れられずいつしか夢は”滝上に住むこと”。現在滝上町在住で、”和ハッカ”(ミント)農家と商品開発などに挑戦し、国内生産の9割を誇る滝上町の和ハッカを日本中に広めていきたいと考えています!

藤村利史:1975年、東京都青梅市生まれ、世田谷区育ち。東京都内高校卒業後バイト生活をし、札幌市への引っ越しを経て、1999年に滝上町に移住。和ハッカ農家と、商品開発なども手掛ける(株)滝上町和ハッカ・ラボ代表。趣味は旅行、キャンプ。

都会育ちの小学生時には衝撃的過ぎた滝上町でのキャンプ体験。父の登山好きの影響もあり、毎年のように”山籠もり”

 藤村さんは現在、オホーツクの滝上町で和ハッカ農家と商品開発なども手掛ける(株)滝上町和ハッカ・ラボの代表として精力的に活動しています。実は滝上町はハッカの生産量国内1位を誇る一大生産地です。現在、日本国内で使われている天然ハッカは、99%が輸入品で、国産の天然ハッカはとても貴重です。明治後期から始まり100年以上の歴史がある滝上町の和ハッカ栽培を守る一人である藤村さんは、北海道外からの滝上に魅せられた一人です。
東京都でサラリーマンの家庭に、双子で産まれた藤村さん。兄と双子の弟と男3兄弟として育ち、父のアウトドア好きだったこともあり頻繁に、山菜取りや山登りについていっていました。藤村さんが小学校4年生の頃、滝上町で開催された“森の子どもの村キャンプ”に兄弟だけで参加しました。当時、想像していたキャンプだとボーイスカウトのようにすべてやることや段取りが組まれていたりすると思っていましたが、滝上町でのキャンプは正反対でした。「当時800人くらい大人や子どもが全国各地から滝上町の山の中に集結していました。今考えるととてもワイルドなキャンプでした。東京という大都会で過ごしていた自分たちにとって、8月の夏休みをフルで使うくらいの約1か月間、まさに山丸ごとが遊び場という感じで、子どもたちは大人の手を借りずに野営します。基本この1か月間は本当に自由で、釣りをする子、川を泳ぐ子、山登りする子、近くの商店に買い物に行く子とさまざまでした。例えば炊事洗濯も子ども達のみで行うので、火起こしから、炊事もやるわけですが、そこまで料理の知識もないのでほぼ毎日カレーライスやシチューだったのを記憶しています(笑)カレーやシチューもなんだか家で出てくるものとは程遠く、シャバシャバなルーをみんなで食べるみたいな感じです。そして暗くなったら寝て、明るくなったら起きるというような、まさに野性的な毎日。自分自身が自然の一部となるようなとても衝撃的なキャンプでした。今考えたらこのころから『将来の夢は滝上町に住む!』ことになっていました」と当時を振り返ります。

滝上町でのキャンプを終えて3兄弟で(中央が藤村さん)

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