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「魚の干物」について


魚は苦手だけど干物は食べられる、という人はけっこういらっしゃると思います。

干物は生魚独特の匂いが加工方法によって和らいでいるので、食べやすいと感じるのではないでしょうか。

干物ですが、その種類はたくさんあります。

そこで、今回は、干物がおいしい理由、そして干物の種類について、解説したいと思います。


〈目次〉
1.干物がおいしい理由
2.干物の種類
(1)天日干し/機械干し(機械乾燥)
(2)煮干し
(3)塩干し
(4)丸干し
(5)開き干し


1.干物がおいしい理由
魚はどうして干物にすると美味しくなるのでしょうか。

干物が美味しくなる理由には、塩漬けをすることがその理由の1つです。

魚を干物にする場合には塩や塩水に漬ける「下処理」を行います。

「下処理」を行うことによって魚肉の中にある水分が抜け、魚肉本来のうまみが凝縮されます。

干物の「下処理」 例


塩漬けにして時間が経過ことによって、魚の筋肉細胞内にある「塩溶性タンパク質」が溶解し、再び結びつくために、前の状態よりも弾力のある触感が生まれてきます。

次にタンパク質の分解酵素による働きが干物をおいしくします。
これはうまみ成分であるアミノ酸が干物にすることでたくさん出てくるのが理由です。

また、魚を干すことによって、魚の表面に膜がつくられるのです。
この膜が多くのうまみ成分を閉じ込める効果があります。


2.干物の種類
「干物」といってもその種類はたくさんあります。代表的なものをご紹介いたします。

(1)天日干し/機械干し(機械乾燥)
天日干し/機械干し(機械乾燥)は種類というよりは基本の作業です。

天日干しは太陽の日を利用して食材から水分を飛ばします。

機械干しはその名の通り機械によって乾燥させていくことであり、日干しのほうが食材のアミノ酸が引き出されやすくなります。
ただし、身の色が悪くなりやすく、衛生的にも(異物混入など)あまり良いとは言えないので、機械干しが主流になっています。


(2)煮干し
出汁を取るための干物が煮干しです。煮干しは他のものが「乾燥させてから味付けをする」のに対して、煮干しは食材を一度煮て味を染み込ませてから水分を飛ばします。

深く濃い味わいが特徴で、出汁を取るために利用されることがほとんどです。

代表的なものとしては、しらす・かたくちいわし・真いわしなどが挙げられます。

煮干し 例


(3)塩干し

食材を塩に漬け込んだ後に干して乾燥させます。食塩水に漬ける方法(均一に味が染み込む)と、手塩にかけて染み込ませる方法(貯蔵性が高まる)があります。

代表的なものとしては、アジ・サバ・カマスなどが挙げられます。

塩干し 例


(4)丸干し

内臓を取り除かずにそのまま干したものです。内臓に含まれた栄養素をきちんと摂取できます。代表的なものとしては、めざし・小アジ・カレイなどが挙げられます。

丸干し 例


(5)開き干し

内臓を取り除いてから干したものです。内臓などをすべて取り除いているので、血合いや内臓などが苦手な人にはおすすめです。

内臓などの苦みなどを感じずに透き通った風味を感じられます。代表的なものとしては、アジ・さんま・サバ・ホッケなどが挙げられます。

開き干し 例



参照元: 「まるたま本舗」Webサイト

以上

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