見出し画像

「アンモナイト」 イカやタコの祖先

生態や進化、絶滅した理由について、簡単に説明いたします


アンモナイトの生態、時代や生息地など
アンモナイトは、軟体動物門頭足綱アンモナイト亜綱に属し、約6550万年前の白亜紀末に絶滅したと考えられています。

約4億2000万年前のシルル紀末から生存していたとされており、3億5000万年以上もの長い間、繁栄していたことがわかっています。

生息地は非常に広く、世界中の海に分布していたと推測されています。

特徴は、平らな巻貝のようならせん状の殻を持っていることです。殻の内部は複数の部屋に分かれており、軟体部分は、1番外側の部屋に入っていたとされています。

大きさは、時代によって異なり、多くは数センチ~数十センチでしたが、最大種であるパラプゾシア・セッペンラデンシスは、殻の直径が2メートルを超えていて、軟体部を含めると4~5メートルにもなる巨大な個体も生存していたようです。

食性は肉食で、比較的動きの遅いエビやカニなどの甲殻類やクラゲなどを食べていたと考えられています。また個体数が非常に多かったことから、大型捕食動物の獲物にもなっていたと思われます。


アンモナイトの進化
アンモナイトは、オウムガイ類から分岐したと考えられています。


オウムガイは、約5億年前のカンブリア紀に姿を現し、その後、いくつかの種に枝分かれしました。

そのうちのひとつ「オルソセラス目」がアンモナイトや、現在のイカやタコの祖先となりました。

シルル紀頃になると、「アンモナイト類ゴニアタイト目」が誕生しました。しかしデボン紀、石炭紀、二畳紀を経て絶滅してしまいました。

三畳紀になると、「アンモナイト類セラタイト目」が繁栄を続けました。地上で恐竜たちの大繁栄がはじまるジュラ紀にはさらに進化を遂げ、「アンモナイト類アンモナイト目」となって白亜紀末期まで生存し続けるのです。

当初は姿が似ていることから、もっとも近い種はオウムガイだと考えられていましたが、実はイカやタコとの関係の方が近いとわかっています。


■アンモナイトが絶滅した理由
6550万年前、白亜紀末期に起きた小惑星の衝突によって絶滅したと考えられています。 

「K-Pg境界」と呼ばれるこの時期に、地球の自然環境は大きく変わり、恐竜を含めた多くの生物が大量に絶滅に追い込まれました。

具体的には、小惑星が衝突したことにより、大量のすすが地下から放出され、成層圏を数年間浮遊した結果、太陽光が地上に到達しづらくなったといわれています。

地上の温度が下がり、降水量が砂漠並みに減ったことで植物が枯れ、食物連鎖のピラミッドが崩壊しました。

その影響はもちろん海中の生態系にもおよびます。地上と同様に海水の温度が低下し、その結果アンモナイトも絶滅に追い込まれてしまったというのが定説です。


以上

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?