第01巻 おふくろさんよ
人はいつから、母親を「おふくろ」と呼ぶんでしょうね。
テレビなんかだと、息子が母親を”おふくろ”と呼ぶシーンってあるじゃないですか。そんなシーンを見ると「いつかわたしも、おふくろと呼ぶようになるのかー」とぼんやり小さい頃から思っていたものです。
しかし三十路を過ぎてもなお、わたしはその答えが出せずにいます。
もの心つくいたころには、母親を”ママ”と呼んでいた。
それが小学校に入るころには、ちょっと恥ずかしくなり”お母さん”と呼び方を変えた記憶があります。
小学校で、ついついクラスメートが学校の先生を誤って”お母さん”と呼んで、みんながどっと笑う。そんなシーンに覚えはありませんか?
わたしはあります。
まぁその記憶の中で”お母さん”と呼んだのはわたしなのですが。
ーでは、もし小学生が学校の先生を誤って”おふくろ”と呼んだら?ー
わたしは笑える自信がありません。
「こいつぁオトナだな。一人だけ第二次性徴を飛び越えちまいやがった。」と思ったでしょうね。
当時、不良がタバコのシケモクを集めては吸って怒られていましたが、「しょせんオトナのまねごと。ガキのやることだ。」と冷ややかに思っていました。
”おふくろ”という表現には、子供の隙がない。
その一言だけで、酸いも甘いもかみ分けたベテランのオーラが漂います。
ザクのパイロットだって、やられたときに「お、お母さーん!」って叫んでたのに。
もし皆さんの中でクラスメートが学校の先生を”おふくろ”って呼び間違ってた記憶があるかたは、この文章を広めるとともに、こっそり教えてくださいね。
追伸
海外生活が長いと、「おふくろの味」が恋しくなりますね。
わたしは白菜の味噌汁が食べたいです。
煮込んでない作り立ては、どことなくカニの味噌汁のような、芳醇な香りがするんですよ。
ドロン!🍃
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