さすらう余韻

月の影を追いかけてる

スッポリと雲に覆われた満月らしい光が
少しだけ裏側で笑ってる

私は少しだけ裏側の温度のことを想う

月の影が逝く頃に

そこに月があったことを示すものは何もない
私が目撃した月を、知る者は誰もいない

月の笑い声が
今も山をこだまして
私の心を突き動かしているのに

匂いさえも残さずに
行ってしまうんだ いつも

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