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部外者は人事に口を挟まない

「人事に口を挟むコンサルはダメなコンサルです」

こういうことを修業時代に学びました。

人事の仕組みや給与体制、教育制度に関してアドバイスすることは当然ですが、具体的な人物の昇進や降格、異動などの意思決定は経営者自身の責任と権限によって行われるべきです。外部の人間が経営者に具申することはあってはなりません。

もし相談があったとしても、「要件」としての職務や求められるスキルや能力に関するアドバイスはするべきですが、「Aさんを昇進させましょう」「Bさんを降格させましょう」といった意見は軽率に述べるべきではありません。

その理由は次のとおりです。
(1)コンサルタントにはそもそも人事権がなく、そのような職務領域ではありません。

(2)コンサルタントの助言が人事に与える影響があるとすれば、社員はむしろ委縮し、組織のバランスが崩れます。

(3)社長の人事権は最大限に尊重すべきです。社長が人事を決めるからこそ、求心力がついてくるのです。

愚かなコンサルほど、自身の権威を高めたいと、間違った権威付けの方法に走ります。その最も簡便な方法が「私のアドバイス次第で(あなた方)社員の処遇が変わりますよ」というプレッシャーを与えることです。
これは、殿様に取り入る「茶坊主コンサル」と同じくらい恥ずべきことです。

そのため、私は具体的な人事には口を挟むことを戒めています。

もしもそのようなコンサルタントに出会った場合は、注意することをおすすめします。

生殺与奪権なんて誰も持ちえない


最近、大手中古車販売会社の問題で、幹部に「生殺与奪権」を与えていたと報じられていましたが、そもそも、誰かが誰かの生殺与奪の権利を持っているなんてことはあり得ない。
一方でそれが仮にまかり通り、恐怖と高報酬で人をコントロールすることができれば、これほど簡単なことはありません。
幹部や優績者には高報酬を与えていたからこそ、このコントロールが効いていたと思いますが、高報酬の裏付けがなければ、社員は我慢せずに辞めますよね。(その体制を維持するための不正行為か!?)

人の顔色を窺わせるマネジメントにノーと言おう

気に入らないと降格!
まさに、ティール組織でいうとことの「レッド組織」。個人の力で支配し、時に恐怖を与え服従させるという古典的な組織。オオカミの群れ。
このような組織は日本からなくなってほしい。
自己責任という厳しさを持ちつつ、社会の公器としての使命をチームで達成する。そのような組織づくりや制度をもっと世に広めたいと、決意を新たにしました。


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