人間について研究中の異性の君へ
わたしもっと、永遠に続く優しさの持ち主だと思っていたの、貴方のこと。
でもちょっと、違ったみたい。見て、慮って、事象と対象の距離を計り知って最後に突き刺すでしょう?
それがたとえ痛く突き刺さったとしてもね。わたし貴方が貴方らしくいてくれて本当によかったって想いをしたの最近。
純粋に見てるだけなのか、本当は相手が見られたくない箇所まで見抜いているのか分からない眼差し。
数多くの「面白い」を味わっているのか、一種類だけじゃない笑み。
わたしより多くの理屈と向き合い続けただろうけど、理屈に踊らされずに豊かな感情を表現する表情。
人間観察が好きだなんて言っていたけど、貴方だって十分興味深い対象だと思うの。
自分が思うよう真っ直ぐに生きる、そんな貴方だからか、発する言葉のその潔白さと純真さに、わたし時々たじろぐ。
女の子のお友達との意思疎通って、言葉のもつ意味合い以外の部分もよく見て聞いて、時間をかけて吟味して理解するものだけれど、
貴方の言葉のもつ力ったら、貴方のその情熱と生き様が純粋にぐっとつまっているもんだから、真っ当に受けると大打撃。大きすぎて痛手にもなりうるのかな。でもどこか、その濁りの無さに激しい憧れを抱くわたしもいるんだけどね。
女の子との意思疎通も好きだけど、ここまで真っ直ぐな人も珍しくて、どこか心に残る人。
人間がわからない、そんなことを前に聞いた気がするけど、貴方はそれでいいの、それだからいいの。私は大打撃を受けてそう、気づいた。
羨望なのか、残像なのか、今のわたしにはわからないけど。
簡単には俗世間に染まらないその貴方らしい姿勢。
貴方が今まで、貴方らしくいてくれて、わたし本当によかったって思ってる。貴方に救われた夏だった。
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