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大谷ルールに見るファンサービス

今シーズンから期限付きで導入されたDH(指名打者)に関する新ルール(大谷ルール)についてのつぶやきです。

セレブを称えるアメリカ

大谷は誰が見てもセレブです。
Celebrity は「有名人」という意味ですが、Celebrate は「祝う」で、Celebration は「お祝い」です。
つまりセレブリティは「称賛されるべき人」という意味だと捉えることができます。

大谷ルールはほぼ大谷(レベルの二刀流の人)にしか適用できない個人のためのルールですが、誰が見ても「素晴らしい」「もっと活躍してほしい」と思う選手のために、そして同じような選手が出てきやすい雰囲気を作るために、このルールが出来たのですね。つまりファンサービスです。

ファンサービス

本当に一個人やチームのためだけの利益にしかならないルールなど出来るわけはなく、ファンが喜んで沢山見てくれる、球場に足を運んでくれるということを期待して実験的にルールが変更されたのですね。

近年のメジャーリーグは客足が低迷しているらしいので、野球関係者はなんとかして離れたファンを取り戻したい、新しいファンを創造したい一心だと思います。そこに大谷のようなラッキーボーイが現れたのでこのチャンスを逃すわけにいかないと思っているはずです。

個人の利益と全体の利益

もっとも「称賛される」利益は、個人も、所属団体も、世の中も、みんなに歓迎される利益なんですね。
それは孤軍奮闘して得るものではなく、所属団体と、それらが存在することによって恩恵を受ける全ての人も、同時に手にすることが出来る利益なのです。お金そのものは、利用者や出資者からもたらされるのですが、見返りに提供されるものもまた、広い意味での利益なのですよね。
つまり「みんなが幸せになる」ことが大切なんです。

アメリカの行動力

アメリカの行動というのは、必ずしも皆のコンセンサスを得てから動くものではなくて、専門とする一部の人が掲げる理想によって動くような印象があります。だから変化に早く対応することができるし、動機もハッキリしています。
その理想は「全体利益につながる」という確信の上に成立するものなんですよね。ある意味「想像」です。その想像や目論見が正しければ、やったことは成功するし称賛されるということなんだと思います。

だからセレブリティというのは、単なる有名人でも金持ちでもなく「理想を託せる人」なんだと思いますね。

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