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袋入れたらんかいおじさんの思い出

寝覚めとともに思い出した人の思い出・・

大学生のときにローソンでアルバイトをしていた。時給は480円。
駅の近くにあり、通勤時間になると混む店。
僕が働いていたのは夜の3時間ぐらいだったように思う。店長は20代ぐらいの若い人で、本部から来ている社員だった気がする。

電車が着いたであろう頃に、人が数人入ってくる。深夜だからそんなもん。
そのなかに、俳優の志賀勝に似たコワモテのおじさんが、時折混じってくるのだが、いつも密かに恐れていた。
「絶対やーさんだ」と思っていたから。

そのおじさんが会計に来ると、緊張するから自分がぎこちなくなる。
買うものはいつも少しだけだから会計はすぐに済むのだが、その時間が長く感じるのだ。なにせオーラがすごい。

Case 1

ある日、おじさんが彼女だと思われる女性を連れて店に入ってきた。女性は髪が長くて、スカートの長いワンピースのドレスを来ていた。水商売風にも見える、おとなしい感じの人だった。

基本的に、ふたりとも無口な感じで店のなかを歩く。
そしてレジにやってくると、おじさんがアイスクリームを注文したのだ。
僕は震える手で(笑)コーンを取り出し、アイスクリームをシャカシャカと取り出してコーンに盛る。なんという名前だったのか覚えていないが、シャーベットのようなザラザラした感触のアイスクリームを専用の器具ですくって半球の形にしてカップの上に乗せるだけ。

それを差し出すとおじさんが言う。

中まで詰めたらんかい!😤

えー・・それはー・・ダメなのでは・・?
と思いながら、言われた通りにすることに。

もともと、コーンのなかまで詰めるようなアイスではないから、いつもの丸い器具でむりやり押し込んで下に詰め、その上に半球型のアイスを被せて差し出すと、おじさんは納得して帰っていった。

Case 2

別の日、こんどはおじさんが一人で店に入ってきた。
やはりオーラがすごい。

今回はカップのアイスを1個、レジに持ってきた。
緊張しながらカップにローソンのシールを貼って、スプーンと一緒に差し出すと、

袋入れたらんかい!😤

と言われた。
もっともである。アイスにそのままシールを貼る人はいないだろう。
自分もそのことに気づき「はいー!」みたいな感じですぐに袋に入れて手渡した。

あー、怖かった😬
もうあのおじさんダメ。もう来ないで欲しい(笑)

まとめ

その後のおじさんとのエピソードはないが、その2つだけは今でも思い出す。やーさんと至近距離で対面したのは後にも先にもそれだけだった。

考えると、おじさんは別になにも悪くない。
中まで入れるというのは、関西人の感覚としては普通のことだ。
ローソンがコーンのなかにアイスを詰めない仕様なのがケチなのだ。

P.S. 志賀勝さん

今朝このエピソードを思い出して、俳優の志賀勝さんを調べました。
全く知らなかったのですが、3年前に亡くなられたらしいですね。
ご冥福をお祈りします。

見るからに悪役の人は、最近は少ないと思います。あの頃はやーさんの役をする人が多かったですね。鶴田浩二、松方弘樹、菅原文太・・
もっとも、昔のやくざ映画の俳優さんは男前のカッコいい人ばかりでしたが。
現実にも、見るからにそれっぽい人が巷を歩いていました。

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