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素敵な上司・先輩の思い出

サイボウズ式 #私の仕事  エントリー記事

もうこの歳になると(といってもどの歳か分からないですよね)
今まで出会った人々には感謝しかありません。

そして離れたときに、期待してくれていた人を裏切ってしまったことには、お詫びしなければなりません。
人の気持ちというのはなかなか分からないもので、離れることになったときに初めて、その人の気持ちが分かることもあります。

人知れず人は、人に期待をしているものなんですね。

素敵な上司・先輩の思い出

今までに多くの上司や先輩に出会ってきました。
なかには本当に嫌な上司がいたこともありましたが、概ね僕は、上司・先輩に恵まれていました。
恵まれていたからこそ、その有り難みに気づかなかったことを残念に思います。

これまでの上司・先輩とのエピソードを紹介します。

職人叩き上げの上司Wさん

初めて就職したメーカーの最初の上司。
製造部の職人叩き上げで、仕事に厳しい人でした。
徹底的な現場主義。

僕が設計図を出図して、業者が難色を示したときに、

「電話じゃ話にならないから行ってきたら?」

とWさんに言われ、業者に出かけると、それだけで向こうはやる気になっていて、工場に到着するなり「やるよ!」と言ってくれた(笑)

行動することや、自分の目で確かめることを教えてくれました。

飲み会では、面倒くさいからみんなが嫌がって近くに座ろうとしない。
たまたま僕が前に座った日に、Wさんと飲みながら議論が深まって取っ組み合いの喧嘩になり(笑)
気がついたらWさんの家にいて、翌日は一緒に出勤をしました。

頼りがいのある先輩KWさん

Wさんの下で一緒に働いていた、大学が同じの先輩。
とても前向きで大胆な人で、体も大きく、周囲の年長の人たちからも信頼されていた人。

僕が休日に会社の仲間とドライブに行って事故りました。
暴走してレストランの池に突っ込んだのです。
相手がちょっとややこしめの人で、揉めそうになっていました。
完全に自分が悪いのですが。

KWさんに相談すると、一緒に謝りに行ってやると言ってくれて、遠い遠い事故現場まで付いて来てくれました。寒い日でした。
謝罪に行ったあと、まもなくその件は解決したのですが、非常に心強い気がしました。

優しい優しいSさん

転職した先のメーカーの、同じ職場の先輩。
といっても、僕より一つ年下です。
慣れない職場で、周囲の人と嗜好が合わず、あまりコミュニケーションも取れなかった頃に、唯一、気楽に世間話ができる人でした。

職場の旅行でも、ずっと一緒に行動してくれて、さりげなく気遣ってくれました。

ある意味かっこいい企画の上司のUさん

なんでもズバッと言う、関西人のUさん。
そんなにイケメンというわけでもないけど、性格が男らしかったせいか、社内の女子から人気があった人です。

僕は企画に異動になって、何もかも新しい仕事で大変でした。
Mac の使い方が分からない、競合調査なにそれ?企画提案資料は作らないといけない。
ある開発会議の準備で追われていて、もう明日会議だというときに、まだちっとも資料ができていない。
結局、夜は会社に泊まり込むことになりました。

Uさんは僕に付き合って一緒に泊まり込み。
僕がMacで資料をヘコヘコ書いていると、後ろで行ったり来たりするのです。
「できたか?」  (汗;;;
早朝に、ようやく資料ができて、その日の会議は無事、発表できました。

僕が企画の仕事に慣れて、自分の意見をバンバン言うようになった頃、Uさんは会議でよく僕の意見に耳を傾けてくれました。
そしてある日、

「〇〇くんはみんなを引っ張っていくタイプではないけど、意見を調整してみんながその気になるように出来るタイプだから、企画に向いていると思う」

と言ってくれました。そのことがとても嬉しくて、今でも思い出すのですね。自分が自信を持てる能力があることに、初めて気づいた瞬間でした。

Uさんはその後、僕よりも先に会社をやめて、郷里に帰って再就職されました。

生真面目で前向きな上司のHさん

Uさんの後に、僕の上司になった人。
典型的上司という感じの人で、日々の仕事をきちんとするタイプの管理者っぽい人でした。

うちのグループは企画で中枢に近いセクションでしたが、社内でも特殊な立場にあって、他に似たような職場がありませんでした。
とくにHさんは僕も含めてグループごと異動になったときに、小さくユニークなグループの長でした。

部下も少なくて、かなり僕に期待されていたようでしたが、僕は自分のことしか考えておらず、会社を辞めて転職してしまいました。
辞める話を持ちかけたとき、しばらく保留にされました。
そして最後まで許してくれませんでした。

力のある人は言うことが違う事業部長のFさん

Fさんは僕が所属していた事業部のトップでした。
トップになる前は係長で、僕が一時的に所属していたグループにいました。親会社から入ってきた人です。
たまに残業で外に立ち食いうどんを食べに行ったら、よく食べに来ていました。

上司のHさんに辞めることを話して保留にされてから、しばらくしてその上司に通り、最終的に事業部長との面談になりました。
Fさんは、

「他にやりたいことがあるなら、うちの会社(グループ含めて)にはいろんなセクションがあるから、君の好きな職場を言ってくれたら考えるんだけれども」

もう完全に社内のことは頭になかった自分には、意外な言葉でした。
でももう、辞めると決めた以上、その申し出を受けるわけにはいかなかったのですね。流れとして。

考えたら、ものすごくいい会社に僕は居たと思います。

その後にどんな苦難があろうとも、会社を裏切ったことの仕打ちだと思えば、自分で納得がいくのですね。

最後に

紹介した人々は、出会った印象的な人々のうちのごく一部です。
本当に、僕の周りには素敵な人が沢山いました。
多くの人と疎遠になり、友達とも音信が途絶えて、今は年賀状だけをやりとりしている会社時代の友達は数人のみ。

仕事への向き合い方を教えてくれた人、さりげなく寄り添ってくれた人、僕の能力を見つけてくれた人、信じて期待してくれた人。

そんな上司や先輩たちに、あたらめて感謝をし、これからも好意を忘れないようにしたいと思います。

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