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子供何人欲しい?っていう無邪気な会話

ゼクシィを買って、
式場の見学を予約した。

広告だらけのゼクシィは、
コンビニの袋の中で、幸せに重たかった。

一緒にウェディングドレスのデザインを見たり、指輪どうする~?って話したり。

式場見学の帰りには、美味しいイタリアンを食べたりして。

幸せ真っ只中*

二人の話題も尽きなかった。
何しろ結婚式のことだけで、初めてのこと、二人で決めなければいけないことが沢山。


結婚式の席次表は折り返しを一つ開くと、
それぞれに対する質問とその答えが載っているデザインにした。



“子供は何人欲しい?”

彼の答えは3人、
私の答えは2人、だった。

作るとき、一緒に回答を見せ合いながら、
「3人か~、私は2人で十分かも!」
って笑いながら話したっけ。


無邪気だった。

結婚したら、ごく自然と子供が出来て、
ちょっと寂しいけど恋人からパートナーになって、
また子供が出来て、、家族になっていく。


そんな流れが当たり前で、
疑いようのないものだと思っていた。

せっかくだから、子供は焦らず、二人の時間も少し楽しみたいな、なんて、考えていた程。



参列した結婚式の席次に同じ質問を見つけた時。
どきり、とした。


二人には、出来れば、
同じような切ない思いはして欲しくないなぁなんて。



「そして、、なんと、、おめでたいことに、
お腹にはもうお二人のお子さんが居ます!」


心配するまでもなかった。
細くて綺麗なドレスの下に、
赤ちゃんはもう宿っていた。


私はアルコールを少し飲んで、
高めのヒールを履いて帰る。

“妊娠していないから出来る”を少しずつ拾い集めて、心を紛らわせていた。

サポート頂けましたら、自分へのご褒美スイーツを買いたいです!そして次なるパワーに変えて、もっと良い文章を書きます(^-^)/