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5軸ルーターの木工にチャレンジ (5) CADでお絵かき

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そんなわけで Fusion360 でパソコンスタンドを描こう、となったわけです。本当は、どんな形のものを作るかをなんとなくでも頭の中で想像し、それを紙にでもスケッチしてみるところから始めるのが自然なのかもしれませんが、そもそも私は紙の前に座っても手が動かないのと、たとえ何か描けたとしてもそれをCADで再現できる気がしないので、順序を逆にして、Fusion360 であれこれ図形を描いてみて、「これ良さそう」というのができたらそこで完成!という安直なアプローチを取ることにしました。

とはいえ、最低でもパソコンスタンドとして用をなさないと意味がありませんが、パソコンスタンドは自立してパソコンの四隅を支えることができ、パソコンがずり落ちてこなければ良いので、比較的かんたんです。

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連載第2回のおさらいですが、私が作りたいのはこのパソコン台の代わりになるもので、5軸ルーターらしく曲面を含むもの。

基本的な構造は、VUILD社のエンジニアさんが作ったのと同様に、左右に立つ壁がパソコンを支え、それを2本の梁で繋ぐという形で行きます。そこで、まずは現状のパソコン台を採寸して、左右の壁の基本形を作ります。

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長さを書き込んでいる場所にセンスが無いのは我慢してください。

こういう壁が2枚直立すればパソコンを載せることができそうです。この平面図に「押し出し」を施すと、

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こうなります。こんなに分厚くなくても良いのですが。

さて、次はこいつにどう曲面をつけていくかですが、まあ素人が作れる曲面といえば球面くらいなものでして、

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ドドーンと球を置いてみます。それでもって、この2つの立体の重なる部分をブール演算で残すと、

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こんな形が残りました。おー、なんか良い感じです。これを左右に並べるとちょっと太り気味(場所を食う)なのと、分厚い木材はお金がかかりそうなので(急に節約志向)、出っ張っているところを少し削りましょう。

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今度は反対側から球面を重ねて、差分を取るブール演算をすると、

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ポッコリえくぼを作れました。これで良い感じがしてきました。これを鏡面でコピーすると、

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こうなります。後は梁を作るだけ!でも梁ってどうやって作れば良いでしょう。素人考えでは、

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こんな感じかなと思うのですが、実はルーターでは角のある穴を作るのは難しいのです。ドリルみたいな刃で削っていくので。VUILD社の解説ページでも「Tボーンフィレット」を使うことが紹介されており、ほぞ穴などがこれで作られているのがルーターで切削した証でもあります。

でもTボーンフィレットで角に隙間が空くのは避けたいなあと素人のくせに考えまして、「こうすれば行けんじゃね?」というのを思いつきました。

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こういう感じ。これは直方体を2つの大きな円柱で切り取り、四隅をフィレット機能で丸くして作りました。左右の壁にこういう形のくぼみを作るのは、ルーターの刃を直角に当てることで作れそうです。

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同じ要領でもうひとつ梁を作ります。ここで、VUILD社の人が「木を組むときは 0.2-0.5mmくらい小さく作らないと入らないですよ。」と仰っていたのを思い出します。梁に対応するくぼみを作るのはブール演算で簡単なのですが、それだとピッタリになってしまうので、くぼみを作った後に梁の方を0.2mmほど小さくしました。(縮尺機能で小さくしたので、パーセンテージで指定しなければならず計算が必要)

最後に手前のパソコンがずり落ちないように支える出っ張りの部分にもフィレットの丸みをつけてできあがりです。(上の図では、上部の梁は分かりやすいように少し持ち上げていますが、実際はすっぽり収まるように作ります。)

本当は左右の壁の内側の部分も曲面にしたいところですが、そうしてしまうと材料を表と裏と両方から削る必要があり、途中でひっくり返して位置合わせするのが大変そうだな、、というわけでそこは我慢。まあパソコンを載せてしまえば見えない部分ですし。

最後に、これらの材料を全部ばらして平面に並べてできあがりです。

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もうできた気になってきますね! もちろん、まだまだです!

次回は、材料の調達です。

(フジムー)

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やってみて 、追求して 、つくりだす 。 いつだって 、世界を変えたのは変わり者だった。何にも負けない『好き』の力が新たな世界を創造する。 東京学芸大学とMistletoeの新たな教育の試み。エクスプレイグラウンド。