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フライド・グリーン・トマト

昨日ジムの帰りにPingo doce (スーパーマーケット)によったら熟してない緑の固いトマトが売られていたので、久しぶりにフライド・グリーン・トマトを作ろうかと買ってきた。
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20年近く前に住んでいたアパートのとなりにはアフリカンアメリカンのおばあさんが1人で住んでいた。幼い子供をかかえて1人(と子供)で暮らしていた私によく声をかけてくれた面倒見のよいおばあさんだった。

「私は緑の固いトマトをがりがり食べるのが好きなんだ」といったら、作ってくれた料理がフライド・グリーン・トマトだった。緑の固いトマトを横に輪切りにして塩胡椒をしてパン粉のようなものをちょっとつけて両面をフライパンで焼いたものだ。なんだかすごく美味しかったので、緑のトマトを見つけると時々自分でも塩胡椒だけで焼いたりする。その度に懐かしく思い出すけどあの時のようには美味しくない。

6年前に息子とカリフォルニアを旅行した時に、昔住んでいたアパートを訪ねてみた。不審な人と思われるのも嫌なので遠くから見ていたら洗濯物をもったおばあさんがアパートの前をゆっくりと歩いていた。あ、もしかしてとおもったのに、なぜか声がかけられなかった。

なぜ声をかけなかったのかな。あの時隣に住んでいたおばあさんだったら3人で再会を喜べたのに。たぶんもう2度と会うことはない。声をかけなかった事をいまでも後悔している。まあでも人違いだったかもしれないか。

とか思いながらトマトを焼いてみたが、やっぱりあの時のようには美味しくなかった。本当はそんなに美味しいものじゃないのかも。

追記
緑(青い)といえば、青いパパイヤのサラダが大好きだ。なのでベトナム映画「青いパパイヤの香り」のしゅりしゅりとパパイヤの千切りをつくる音が好きです。