何もかもが嘘のような気がしている。
振り返ると自分の後ろに過去の時間が積み重なっている。
何もかもが信じられないことばかりで、小説よりも奇なる事事の繰り返しの中を生きてきたことが全く信じられない。自分の人生の実感がない。
そんなこともあんなことも、何か薄い被膜を通して見ているような、ぼやけた他人事のように感じている。
いま自分がここにいることも、もう側にいない誰かのことも、全て実際にあったことなのに体感としてひどく遠い。
昔から承認欲求というものがない。
他人にとっての特別な誰かになることが私には重く、面倒