コーヒーの健康に対する影響;医学ネタ速報

皆さんが大好きなコーヒー 
果たして、体には良いものなんでしょうか。

そんは疑問に答えるための、臨床試験が行われ、
その結果が、臨床医学会でも最も権威のあるNew England Journal of Medicineから、先週発表されました。 


簡単に内容を把握したい方は、
下のショート動画をどうぞ。 

この研究では、カフェイン入りコーヒーが心臓の不整脈や健康への影響を調べることを目的としています。

検証方法は、100人の成人に対して、連続記録心電図装置、手首装着型加速度計、および連続グルコースモニターが装着され、2週間にわたってランダムにカフェイン入りコーヒーを摂取するか避けるかを指示しました。

心房期外収縮は、心臓の心房が通常より早く収縮する現象で、不整脈の一種です。この研究では、カフェイン入りコーヒーの摂取が心房期外収縮の発生に大きな影響を与えないことが示されました。カフェインを摂取した日と避けた日とで心房期外収縮の発生率に有意な差はありませんでした。

しかし、カフェイン入りコーヒーを摂取した場合、心室期外収縮(心臓の心室が通常より早く収縮する現象)が増加しました。これは心臓に対するカフェインの刺激が原因である可能性があります。

また、カフェイン入りコーヒーを摂取した日は、歩数が増加しました。これはカフェインがエネルギーを高め、活動量を増やす効果があるためです。一方で、カフェイン摂取により夜間の睡眠時間が減少しました。カフェインは中枢神経刺激剤であり、眠気を抑える効果があるため、これが睡眠時間の減少につながっています。

最後に、血糖値に関しては、カフェイン入りコーヒーの摂取がほとんど影響を与えないことが示されました。

この研究を通して、カフェイン入りコーヒーが心房期外収縮には大きな影響を与えないことがわかりました。ただし、心室期外収縮の増加や睡眠時間の減少など、他の健康への影響については、さらに研究が必要です。

原著論文は、こちらから
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2204737?query=featured_home


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