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美術史を知ると美術が面白くなる

美術ってとても面白い。
もちろん作品を作ったりすることも楽しいですが、鑑賞することがとても楽しい。

美術ってなんだかよくわからない、難しそう、などと、抵抗を持っている人が結構いますけれども、それは知らないだけです。
美術の歴史や作られた背景を少し知るだけで、とても楽しくなり、人生も豊かになっていく。
特に西洋美術の歴史は「革命」の連続と言っても過言ではありません。
次々と、新しい芸術運動が始まって、それまでの芸術の概念を破壊する。
これの繰り返しって感じです。

この絵は19世紀のフランスの画家。
エドゥアール・マネが1860年代に発表した代表作『草上の昼食』です。

これは絵画界にスキャンダルを巻き起こした作品。
屋外にスーツ姿の男性と裸の女性が一緒にいてランチをしている。
この女性は当時の人から見ると、明らかに娼婦と言うことがわかるそうです。
女性のヌードを描くのは、神話の中の女神か、浴室や水浴びなど裸が必然的な状況に限られていた。
それを自分の感性のまま、描きたいモノを描く。
実際に、日常的にパリには娼婦がたくさんいたわけです。
だからこれはある意味、日常的な風景として描かれたわけです。

マネは近代化するパリの情景や人物を、伝統的な絵画の約束事にとらわれずに描き出し、絵画の革新の担い手となったのです。
印象派の画家にも影響を与えたことから、印象派の指導者あるいは先駆者として位置付けられています。

そういうことを知ってこの絵を見ると、面白いですよね。

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