あたりまえの中で見落としているもの。

ある日ふと何だか不思議な感じがするなと思った。

それは何だろうと考えた。

何かかがおかしい。

違和感のあるエスカレーター

その違和感の正体は通勤で使うエスカレーターだった。

改札を抜けて地上に向かうそのエスカレーターは二列に並んでおり、下りと上りがある。僕の仕事には早番と遅番があるので、昼にそれを使っている時は上下一つずつ動いていて何の違和感もない。

しかし、早番になるとその二機は共に上りに変わるのだ。

でも、それはよくある話だろう。朝に使うそれは下りより圧倒的に上りの方が多い。横には階段があるし、上りより下りの方が消費するエネルギーも少ない。

違和感の正体はエスカレーターの床にある矢印だった。その矢印は点(ドット)で構成されており、デジタルというよりアナログで作られた矢印だった。

お昼に使うとその二機は左側が上り↑、右側が下り↓になるが、朝は左側は上りのままで、右側が下り↓から上り↑に変わる。

小さな電球の寄せ集めである矢印が一体どのようにして↓から180度逆にした↑に変わるのか、それが違和感の原因だった。

実際はどうなっているかと言うと、

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ちょっと分かりにくいけど、↕︎になっていて、示したい方向の矢印の部分だけ↑や↓のようにランプが点いている仕組みだった。

さて、前置きが長くなりました。

今回紹介するのはこちらの方の記事

「どうして?」「何のため?」「誰のため?」「どんな効果?」などを常日頃考えています。
社会生活の中で気になった題材について吟味・考察し、紹介していきます。
その内容や着眼点のユニークさをきっかけに、
普段の生活や仕事などにおける”気付き”の深まりがもたらされる効果
を意識しています。

という主旨から始まる優れた観察眼が満載のデザインさん(と呼ばせて下さいね)の記事です。

冒頭の僕のような日常におけるふとした疑問を追究し、ご自分の考察を加えて昇華させる記事はいつも面白いし、思わずなるほどと感心させられます。

たとえば、

筆記具がないと使えない駐車カード

筆記具がないと使えない駐車カード。これは筆記具が無いからダメなのでしょうか?他に代案はないのでしょうか?と考察を加えます。あるいは読む人に気づきや考えを促します。知識を紹介する記事も面白いとは思いますが、記憶に残るのは自分で考えたものの方が断然残ります。

そして、ともすれば僕らは当たり前の日常に溶け込んでいるモノについて、考えることを忘れがちです。もちろん全てについて考えていたら疲れるし、それは無理です。でも、当たり前のモノを見直すことによって自分の中に何かが生まれるかもしれませんし、それが誰かの役に立つかもしれません。

何も書くことがない?疲れている時は仕方がないかもしれませんが、周りにあるモノに目を向けると意外に浮かび上がるモノがあるとデザインさんの記事は教えてくれます。

※以下いろいろとデザインさんの記事を紹介しますが、興味がわけばクリックして読んでみて下さいね。

分別されないゴミ箱のデザイン

入り口は一緒でも結局一緒になる分別されないゴミ箱。ではどういうデザインならいいかとデザインさんは考えます。

重複表記について

ペットボトルのギザギザしたデザインは何のため?

ペットボトルの形の工夫

カップコーンのデザインの工夫

ちなみに僕は上下逆さまにしてコーンの方から外します。僕の職場には売り物のアイスクリームが休憩室にあるのですが、ソフトクリームを食べていると周りから似合いますね〜と褒められます(子どもっぽいとディすられてる気もするが)

言語における先入観

あなたはこの英語が読めますか?

よく目にするバーコードに隠された秘密

似たような話を僕はこちらの本で知りました↓

なかなか面白い本なのでオススメです。

郵便番号を記入するだけのクーポン券とは?

見えているようで見えていないもの

これは非注意性盲目ですね。僕はこちらの本たちで知りました↓

ちなみにBGMはもちろんこれで↓

まちがいさがしの続き

忘れ物を防止する個室のフック

駐輪禁止の看板

あーなるほど、などとテレビやネットで取り上げられたりしたものを鵜呑みにする怖さにストップをかけるのがデザインさんの面白いところ。物事の一面だけ見る癖がついてしまいがちな日常に警鐘を鳴らしてくれます。

バスのタイヤにつけられたサインの意味とは?

足元のデザイン


これらはもちろんほんの一部です。他にも紹介しきれない記事が満載です。お時間がある時は是非、記事の散策をしてみて下さい。きっと気に入る記事がありますよ。スキの数がそれを証明してますね。

僕がデザインさんの記事を読んで感心するのは造形の深さもさることながら、何よりも鋭い観察眼と探究心を持っているところです。今や知らないことはググれば簡単に手に入ります。でも知識は得られても、単なる雑学止まりでは会話の面白みは生まれません。

ちょっと変わった視点で物事を考える本が読みたい人はこちらがオススメです↓

佐藤雅彦さんはスコーン、ポリンキーのCMやバザールでござーる、PSの名作パズルI.Q、そして超有名なピタゴラスイッチを考えた人です。大好き。


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