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戦略人事の施策 ~ OKR編 ~ ③OKRの仕上げ。システムの上に良心は宿る

スタートアップにおいては以下だけでなく、

①採用/退職マネジメント
②人材教育
③労務
④人事システムや制度


以下なども戦略的に動かしていくべき、という話を初回のnoteで致しました。

⑤Mission/Vision/Valueの策定
⑥エンゲージメント(≠従業員満足度)
⑦All-hands=会社全体会議の運営(どころか経営のメッセージングをリード)
⑧カルチャーの組成
⑨OKR (Objective/Key Results)
⑩組織戦略

本日も引き続き⑨のOKRです。前回はOKRのコアの部分、部門OKRの決め方のおススメ方法についてご説明致しました。

なお個人OKRなのですが、を前回と前々回のステップを踏んでもらえれば、部門のOKRで出た案(メンバーがどう課題を解決したいと思っているかやどこに興味やキャリアに対してイメージを持っているかが案をもらう中でわかる)を使って個人OKRを設定することができていくかと思います。

長くOKRを使用しているスタートアップでも個人のOKRを持つことに意味があるかを考えたところ部門/チームのOKRまでにとどめるという会社もあります。(ご参考 https://resily.com/blog/okr/increase)

個人OKRはどうしてもタスク化しやすい事、またチームレベルが非常に高くないと個人OKRに集中しすぎてチーム間のコラボレーションも阻害する可能性があるなど、うちの会社でもその価値vs管理コストを検証中であり、ここでの説明は控えたいと思います。


OKRの飛び道具、ツール


ここからは最後にOKRを運用するに最適な飛び道具、ツールをご紹介していきます。結論としてはうちの会社は元々プロジェクト管理にJiraを使用してきた背景もあり、アトラシアン社のJiraのOKRシステムを導入しています。

なにより知らなかったのはOKRのツールを専門としたサービスがあったということ。今までGoogleスプレッドシートでやってたのが本当に大変でした。


スプレッドシートでやると大変な理由

①データ入力箇所がそもそもわかりにくい
②入力したデータを共有しようと思っても一覧性が低い
③従い、チーム内のコラボレーション環境を作りにくい
④部門間で見たときに進捗やコミュニケーションがわかりにくく、OKR進捗やOKR自体の信頼性がそがれやすい


という事でよほどメンバー数が少なくない限りにおいてはツールの導入を個人的にはおすすめします。

↓OKRが失敗する理由、を思い出してください。どれだけオーナーシップを高めても、以下の5が残ってしまうとOKRはプロセス管理において滞ります。従って最後の仕上げに5をクリアするためにツールが大事なのです。逆にいえば5のためだけ入れてもほぼ形骸化するので、お金の無駄になるのでご注意を。前々回と前回のOKRに関するnoteに記載した様な手続きを取る事ではじめてツールとして機能しはじめます。

1.OKRを誰もちゃんと入力しない
2.OKRの進捗がよくわからないので部門長が「決め」で、シニア層からヒアリングして部門/チームの進捗を決めちゃう
3.進捗について、何の根拠もない「進捗率」みたいなもの(例:これを完遂するに今ここまでできてるからOKRの進捗も50%っしょ!みたいな)で決めちゃう
4.部門時点ではストレッチしていると思っていても個人の設定までいくと、結局OKRがタスク化してしまう、そのため個人としてはストレッチ目標にも何もなっていない
5.結果だれも信用してないが、にもかかわらず入力作業は手間で、OKRの四半期ごとの設定はもっと手間で、OKR自体が時間泥棒化


あくまでそれぞれの部門やメンバーのオーナーシップが非常に大事ではありますが、確かAmazon創設者ジェフベゾスの言葉で「良心はシステムの上に宿る」という名言もあり、一定程度のシステムはオーナーシップを持ったメンバーが本気を出すのに必要といえます。

何件か検討した会社さんはこちら。
https://resily.com/

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パーソル社のHito Link
https://www.hito-link.jp/performance/outline/okr-feedback/

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他にも数社あるので使いやすいところで使うと良いかと思います。個人的にはResilyさんのように組織図でツリー化していると横のチームの達成率を見たりするのでとてもOKRに対するモチベーションが上がります。

OKRの重要点の振り返り

さて、最後にOKRの重要点の振り返りです。とにかく本気でワクワクすることをやる事が大事だと痛感しています。経営陣のコミットなんて関係ない。HRの熱意で全社員を動かしましょう。

OKRについて以下に重要点をまとめます。

OKRは本当に大変で時間がかかります、ただその決め方におけるプロセスをさぼらなければ、効果を発揮します。従いいかにOKRに本気で取り組むかが重要です。(OKR編① https://note.com/executionisall/n/n06ec4ff3428d)
部門長が腹落ちしていないCompany Objectiveは絶対に部門の中に腹落ちしない (OKR編① https://note.com/executionisall/n/n06ec4ff3428d)
Objectiveには明確かつポジティブな、ワクワクするような言葉を使う
(OKR編① https://note.com/executionisall/n/n06ec4ff3428d)
OKRの本質というのは、人の成長と会社の成長を重ね合わせていく事にあります。(どこの本にも書いてないかもですが断言します)
(OKR編① https://note.com/executionisall/n/n06ec4ff3428d)
Department OKRをまとめる際、メンバーは一般的にどうしても目の前のことに集中しがちになりやすいため、回答をそのまま受け取るよりも、内容を昇華させてあげる必要があります。
(OKR編② https://note.com/executionisall/n/nca367e70a9d6 )
メンバーのオーナーシップを高めながらDepartment OKRを設定すると、まさに血が通ったDepartment OKRになります。何が嫌いか(問題か)、より何が好きか(何をしてゴールを目指すか)でメンバーに語らせ、巻き込みましょう。
(OKR編② https://note.com/executionisall/n/nca367e70a9d6 )
OKRをしっかりとしたプロセスでセットすることの副産物
・そもそも一つの目標のもとにやるべきことをディスカッションする機会があまりないため、このセット自体が部門の一体感を生むきっかけになる。
・一度セットするとオーナーシップがあがるので、初期的にかかるセットの時間は後々のコミュニケーションの効率化によって超消しすることができる(=その後のOKRの運用時のコミュニケーション時間を劇的に減らせる)
・メンバーの考え方ややりたい事が見えてくるのでエンゲージメントや人材最適配置にも有効
・HRがディスカッションをリードした場合、部門の課題やゴールが一目瞭然になるため、HRの他部門への理解が飛躍的に上がる。
(OKR編② https://note.com/executionisall/n/nca367e70a9d6 )
OKRはそれぞれの部門やメンバーのオーナーシップが非常に大事ではありますが、確かAmazon創設者ジェフベゾスの言葉で「良心はシステムの上に宿る」という名言もあり、一定程度のシステムはオーナーシップを持ったメンバーが本気を出すのに必要といえます。
(OKR編③ 今回)


さあ、はじめましょうか!(OKRを!)


次回もぜってぇ見てくれよな!

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