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はさみとナイフをそっと置き『さよならの向こう側』~Last song for you~

今週、私は山口百恵の気持ちになった。
あのラストコンサートの名シーン。
私、生まれる前だったけど、テレビで何度も見るあのシーン。

今週、私もそっと置いたのです、商売道具を。
私はマイクではなく、はさみとナイフとエプロンを置いた。
百恵ちゃんよりもちょっと品数は多いけど、多分気持ちは同じ。
大好きな居場所とお別れです。

約5年所属していた会社を退社した。
大好きな花課のメンバーが送別会をしてくれて、
1人1人、私の為にレイを編んだり、花束を組んだり、アレンジを挿してくれて、それがもう素敵で素敵でたまんなくて。
いろんな綺麗な花を見てきたし、今はSNSにもめちゃくちゃかっこいいデザインが溢れてて、花の世界に長く携わった身としては、それなりに目は肥えていると思う。肥えているのはそこだけじゃないけど(笑)
ですが、わたくし言わせていただきます。

『あの花々が、私が人生で見た花の中で一番感動した花』

だった。

ダイアナ妃の結婚式の花を見て、フラワーデザイナーという職業に興味を持ち、どうにかこうにか夢を叶えてこの世界で仕事をしてきた。
いつもなら私も作る側。みんな熟練フラワーデザイナーたちなので、綺麗に作れて当たり前なんですが。お客様の求めるデザインを考えて、花を選び、下準備をして、作品(商品)を作るという、いつも私がしていたその工程を、みんなが私の為にしてくれたんだって思ったら、なんだかもう熱い思いがこみ上げてしまった。もうね、涙腺コントロールが難しいお年頃だもんで
、顔がぐちゃぐちゃではありましたがご容赦していただければ。

本当は離れたくなかったんです、このチームから。
温かい人に囲まれて、いろいろなことに挑戦して、
砕け散った時もあったけど、それでも変わらないみんなの温かさが好きだった。1つ1つできることが増えるたびに、とても気持ちが充実した。
安心して挑戦できる状況を、上司と仲間が作ってくれていたと思う。
そんないい職場、離れたい訳がないんですけど、
なんとなく、人生の流れが離れる方向に向いて行ってしまい、
止めれくれーって、心の中で願ってたけど、そうならなかった。
きっと、今は私の人生で『挑戦の時』なのだと思う。

『いつでも帰ってきていいよ』って、
みんなそう言って私の背中を押してくれたので、
私はそのみんなの応援のおかげで新しいことに挑戦するという決断をした。

次の仕事は花ではなくて料理の仕事。
みんなにもらった花を見て再確認。
”心を込めて作る”ことの大切さ。
やっぱりね、これが入るのと入らないのでは色々違ってくる。
応援してくれたみんなと、私を選んでくださった皆さんの為に、
心を込めて、気合入れて新しい仕事をしなければと、
そう思います。

みんなで一緒に働いたあの場所は、喜びがいっぱい詰まってて、
素晴らしい仲間に巡り会えたあの場所は
私にとってまさに『Place of Joy』でした。

『2人で半人前』を合言葉に、2人3脚でやってきたあなた。
はじめは先輩後輩だったはずだけど、いつしか相方になってたね。
2人でブーブーギャーギャーゲラゲラ笑いあって、
あの小さな部屋にもJoyが溢れてた。
これからは『1人で2人前』させちゃうけど、
きっとあなたならダイジョブダー。
だっふんだぁ。

『料理の仕事に邁進します』
(百恵ちゃんの『幸せになります』風)



百恵ちゃんのこの曲、一緒に仕事をした皆様に届け~!
沢山のJoyをありがとーございましたーーーー!

エッセイに登場する”出演者”である家族に”出演料”として温泉旅行をプレゼントするのが目標です。イッテQ!の温泉同好会の様な宴会をすべく、各自芸を磨いて待機中との事ですので、サポートしていただければ幸いです。スキ、シェアだけでもすごくうれしいです。よろしくお願いしますm(‐‐)m