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「MBA×NPO×○○への道」#7 経営企画という仕事

2021.3.11

clubhouseで聞いた経営企画の話で、
前職を思い出した。

初めて経営企画部に入った頃、隣の部屋の常務(当時は取締役だったかもしれない)に呼ばれ、何気ない世間話のような始まりから、

「前から経営企画を作ろうと思っとったんや。
あんな、電車に乗らんでええ。
みんなが乗る電車のレールを作れ。

みんなに『2時や』って言わんでええ。
誰が見ても2時やと分かる時計を作れ。

これは誰の仕事なんや、どこの部署の責任やとか考えんでええ。
誰かの仕事やったら後から誰かがやるように作ったらええから」

と言われ、席に戻ってから忘れないように必死でメモをした記憶が残っている。

当時、部長と2人で始まった部署だった。
20も歳の離れた平社員の自分に「ありがとう」とちゃんとお礼を言う姿勢に驚いた。
質問したことに対して論理的にすらすらと答える人を初めて見た。

当時は会社に提案したことが現実化されていくのを目の当たりにして驚いたし、会社が変わっていくのを実感することができた。
その後年月を重ねていくにつれ、現実化すべき提案が自分で考え出せないことに焦燥感が生まれ始めた。
それが、MBAを学ぶ原動力にもなった。

もうすぐ、あの時の部長と同じ歳になる。

果たして、レールを作ることができているのか。
みんな同じ時計を見て動くことができているのか。
あの時、自分が導いてもらったように誰かを導けるのか。
今の会社に必要なものを自分で考え出せるか。
託された途方もない壮大な計画を本当に実行できるのか。
そもそも、できる・できないの選択肢があるのか。

紙パックのりんごジュースの角を持って部屋に噴水を飛ばしている場合ではない。
慌てて周囲を拭きまくる。

愛社精神と倫理観。
管理会計と長期計画とビジョン。
思いを巡らせるポイントが多々ある。

そうやって自分を振り返る機会は、突然やってくる。
そのためにアンテナを張り続けることは忘れずにおきたい。

そしてその時に、自分が幸せであると感じられるように。
自分が誇らしく思えるように。

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