見出し画像

求める場所とたどり着く場所

昨日雪を見に太平山という台湾の中でも数えるほどと言っていい珍しく雪が見れる山に向かった。

数日前から台北の気温がグッと下がってきてそろそろ標高が高い場所では雪が見れるんじゃないかとみんなで話しているところだった。

私は数年ぶりの雪を見るためにルームメイトと朝四時に起きてその山にいく計画を立てた。

当日、朝4時。

私の目覚ましで2人とも起き、眠気まなこに家を出発した。

タクシーで向かった台北駅にはちらほら人がいた。朝5時の構内は意外と人がいてこんなに寒い日の朝にみんなどこへ向かうのだろうと少し気になった。

電車で一時間半ほどで目的地の最寄駅に着いた。

とは言っても雪を見るためにはここから2時間半ほどバスにのらなければ行けない。

バス停着き、チケットを買おうとすると

「もう今日の分のチケットは売り切れているよ」と言われてしまった。

私たちの4時半起きは無駄になってしまうのか、まあ今から台北に帰っても10時くらいだからちょっとした朝活だったということにして温泉にでも行こうかと持ち前のポジティブ思考で乗り切ろうとしていた。

そして台北行きのバスに並んでいると、、、

奇跡的に山へいくバスにチケットを持ってない人も乗せてくれることになった。

チケットを買った人に少し申し訳ない気持ちになりながらもなんてラッキーなんだ!と運に感謝した。

そうやって喜んでいたのも束の間、バスが出発するやいなや渋滞にはまってしまった。

やっぱりみんな考えることは同じ、「とにかく雪がみたい!」

それに加えて今日は交通規制がかかってしまっていて山頂付近のバス停までは行けないらしい。

結局2時間半で着くはずがバスに揺られて5時間。

たどり着いたのは上を見上げると雪がかかっている山がチラホラ見えるほどの国立公園の中にある温泉地帯だった。

たしかに目線の上には雪山がある、そして駐車場には雪だるまをフロントガラスに飾っている車が見受けられた。

だが私たちの前あるのは雪景色ではなく温泉と一面に広がる自然だけだった。

結局少しハイキングを楽しんでから湧き出る温泉水でとうもろこしを茹でるという謎の体験をして帰路に就いた。

雪を見るために!と張り切って早起きして、震えるほどの寒さを乗り越えてたどり着いた先は温泉だった。

さてこの日を残念だった1日、とするのかそれとも新しい経験だった1日と捉えるのか。

私だったら後者を選ぶだろう。

もちろん結果からすると雪を見るという目標は達成出来なかった。

だけど昨日見た景色、物、は大きな目標を捉えたからこそ得ることができた経験であると思う。

全て自分の思い通りにいくわけじゃない。だから最初から100しか求めなかったら80くらいしか得られないと思う。

リスクをとって120を目指してみるともしかしたら100の場所に行けるかもしれない。

それが高い目標をたてる大切さなんじゃないかなと思う。

結局は自分たちが到着した場所は違ったけど

でも求めたからこそ見えた景色、求め始めなければたどり着かない場所があると思う。

これは妥協ではなくたどり着いた場所でその瞬間を大切に生きる、そして可能性を広げていくための大切なマインドだと思う。

なんだか最近は単一的な思考がある気がして結果が全てみたいな傾向があるけど過程をどれだけ楽しめるかが結果にもつながるんじゃないかなと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?