たった1%のリーダーのコツ、河野英太郎、ディスカバー21

・リーダーとは役割であり、すべての分野でメンバーの力量を上回っている必要はないし、メンバーがそれを求めるのも正しくない。リーダーはメンバーより偉い、ということでもない

・正しいと思っていれば、意見を具申することこそ仕事

・10人に1人がリーダーのポジションをやっている。そんなに高度な技術が必要とされるものではなく、不安がる必要はない。

リーダーは性善説に基づき、人をやる気にさせる人。マネージャーは性悪説に基づき、人を管理する人、という分類ができそう。

・いかに自分より優れた人に働きやすい環境を提供し、チームとして目標を達成するかが、リーダーの役割。カーネギーの墓碑には、「己の周りに、己より優れし人物を集めたる者、ここに眠る」と書かれている。

・チームから反対意見が出たら、議論をし、より高いレベルの結論へと導くこと、これがチームワークの醍醐味。このやり取りを、感情を交えず冷静にできる人が価値がある。

・多様性はチームにさまざまな視点をもたらし強くするが、理念だけは共通していないとバラバラになってしまう。

・チームには、口の堅い相談相手がいた方が良い。同期や先輩くらいの人。今リーダーの役割を担える必要はないが、将来的になりうる人。

・最近ギャグが通じるようになってきた、意見を言うと感謝されるようになってきた。これは、自分のポジションについてくる権限に、周りがへつらい始めた証拠であり、要注意サイン。イエスマンには注意した方が良い。

・仕事を任せたい時に、いかに本人にもやる気になってもらうか。そのための根回しならば積極的に行うべき。

・リーダーは仕事を指示するのではなく、依頼するべき。お願いできますか?可能ですか?と聞くべき。

・レンガ積みの小話。老人が青年に、何をしているのですかと尋ねる。最初の青年は「レンガを積んでいる」、次の青年は「壁を作っている」、最後の青年はうれしそうに、「教会を作っている」。何が見えているかによって、向き合い方がガラッと変わる。リーダーは、この理念を伝えられなければならない。

・評価は、メンバーが今を理解し、将来の仕事の仕方を考えるための機会なので、良い評価でも悪い評価でも性格に伝えるべき。曖昧な表現は、百害あって一利なし。

・手柄はメンバーのもの、失敗はリーダーの責任、を徹底する

・メンバーからのSOSは現場の情報を得るための貴重な手段だし、手を止めて最優先で聞くべきである。そして、トラブル報告にはまず感謝を伝える。

・トラブルを起こそうとして仕事をしている人はいない。メンバーの顔は潰してはいけない。外圧に対しても、リーダーはむやみに謝罪しない。メンバーへの文句を言われても、「考えがあってのことのはずなので、確認して連絡させます」と守る

・キーワードを浸透させるのもよい。方向性が定まる。

・あとでリーダーが詳細に見てくれるという考えをメンバーが持つと、ミスはむしろ増える。瑣末なことは任せるのが一番よい。

・リーダーがうろたえては、メンバーは安心できない。いかなる時も平然と構えてメンバーを安心させてこそ、メンバーの高いパフォーマンスを引き出せる。

・文句と意見を区別する。文句は過去向き、意見は未来にどうしたいかを向いている。

・リーダーはチームの目標達成にのみ責任を負っているので、メンバーからの評価まで完璧にしようと気負わない方がよい。

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