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太陽
毎日毎日ぐるぐる飽きること無く昇っては沈んで昇っては沈んで…
こんなに一生懸命働いているのに誰も僕を褒めないなんて!
僕だって疲れるけど、いなくなったら真っ暗になってみんなが困ると思うからいつもいつも頑張ってるのに…。
春になったら「もう春なのにまだ寒いの?」
梅雨になったら「また雨~?いつになったら晴れるの~?」
夏になったら「ホント暑すぎ!!」
秋になったら「この暑さいつまで続くの?」
冬になったら「太陽出てんのに寒すぎない!?」
最近みんな僕に冷たい。
僕の有難みを全然わかってない。
昼間でも暗くなればみんな僕の有難みに気付くと思って月に隠れてみたりするけど、全然なんにも気付いてくれない。
「わぁーすごい!」なんて楽しんじゃって。
昔の人は僕が隠れたらもっと怖がってくれたのに。
しばらくして顔を出すと「お天道様ありがとう」って言ってくれたのに。
今の人はきっと僕がいなくなっても困らない。
僕のいない夜だってあんなにピカピカに出来るんだから、きっと僕はもう必要じゃないんだ。
なら、僕は「みんなの為に」をもうやめる。
みんなみんな焼き尽くす。
バラバラになって暗い宇宙を漂って、それでも僕に焼かれ続ければいい。
それじゃあみなさん、さようなら。
僕の光を焼き付けて暗い宇宙を彷徨って。
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