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プロ作家が考える「企画の練り方・読み方」――アサウラさん×牧野圭祐さん×丸戸史明さん

創作の最前線で戦う作家のみなさんに、自身の創作ノウハウを語っていただくシリーズイベント第4弾。今回のテーマは「企画の練り方・詰め方」です。

事前にご応募いただいた企画書を登壇作家たちがレビューしつつ、自分ならどういう方向にブラッシュアップするかなどの、公開ブレインストーミングを行う企画となりました。

数々の実績を持つ作家陣により、様々な角度から企画へのアドバイスが出されております。自分に当てはまりそうなところを見つけて、ぜひ創作にお役立てください!

ゲスト:丸戸史明さん、アサウラさん、牧野圭祐さん
聞き手:萩原猛さん(編集者・noteディレクター)


オープニング

萩原猛さん(以下、萩原) noteディレクターで編集者の萩原と申します。シリーズ第四回目となる今回のテーマは、「企画の練り方・詰め方」です。

企画書とは読者に見せたいシーンや、伝えたいテーマを確認するためのものですが、それらを作家さん自身に再認識させて、意識付けを行うためにも非常に有効です。

プロ以外には不要と思われる方もいらっしゃると思いますが、新人賞への応募だったり、Webへの投稿だったりでも、「こういうものを書くんだ」という意識があるのと無いのでは、作品の解像度が変わってくると思います。

そういう意味でも私は原稿をもらってから、「これを企画書に起こし直したら、どんな感じになりますか?」と作家さんに確認することがあります。今回はそういった視点から、企画というテーマでやらせていただければと思っております。

さて今回は参加者の方々より、事前に企画書をお送りいただいております。多数のご応募をいただき、本当にありがとうございます。

こちらの方で何点か選定させていただきましたが、応募作に優劣をつけたわけではなく、登壇者が話しやすそうなものを選びました。「これをテーマにすると、いろいろ話が広がるな」というものを中心に選出しています。

最前線で活躍されている作家さんたちをお呼びしていますので、「自分だったらこういうふうにする」というお話を伺えればと思っております。


企画書を書くときに、プロが気をつけていることは?

萩原 企画書のお話をする前に、お三方にご質問をさせていただきます。皆さんは出版社やゲーム会社、映像会社にも企画書を出すことがあると思います。そこにまつわるエピソードや、企画書を書くときに気をつけていることはありますか?

アサウラさん(以下、アサウラ) 基本的には「プロットを読むよりも寝たい、遊びたい」と思っている人に読んでもらうことを意識します。極端なことを言えば企画に興味がない人。もしくはやる気がない人に、やる気を出してもらうことを意識していますね。

構成する上では読ませるものというか、相手が読みたくなるものを書くようにして、それでいて複雑にせずスパッと、「こういうものだ」と認識できるものを作るように心がけています。

萩原 そこに何か実体験はありますか?

アサウラ デビュー当時お世話になった担当編集とは、全くといっていいほどソリが合いませんでした。僕はインドア系ですが、向こうは完全にアウトドア系で、浦和レッズファンの過激派です(笑)。

お互いに「いい」と思えるポイントが全部ずれていたので、そういう人に、いかに読んでもらおうかと試行錯誤をした結果、プロットを100本くらい書きました。書いていくうちにだんだんと、今の自分のスタイルができたという感じでしょうか。

萩原 そう言う意味では、デビュー2作目ぐらいまでは結構ナチュラルに書かれていましたよね。

アサウラ そうですね。3作目のときに、いろいろと考えました。何せ互いに面白いと思うポイントが全く違ったので、こちらがいいと思っても向こうが良くないとか、向こうが面白いと思ってもこちらは書く自信がなかったり、面白いと思えなかったりとか。そんな感じになってしまいましたので。

それでも話していくうちに、お互いが面白いと思えるバラエティー番組が見つかり、笑いの趣味は一緒だと分かったので、そこの一点突破で『ベン・トー』を作りました。

萩原 真剣に読む気がない人向けというよりも、企画を通したい相手を想定して、できるだけ興味を持ってもらえる作りにしたということですね。

アサウラ やる気がない人が相手でも、読みさえすればやる気を出してもらえるプロットを作るべきだとは思います。なので企画書の段階ではある種エキサイティングさせるような、エンタメ的な要素を入れたおいた方がいいのかなと思います。

萩原 アサウラさんの企画は僕も拝見していますが、企画書に画像を貼ったり、画像をオチに使ったりして、企画書がそのままエンタメになっているんです。あれがあるので、非常に話が分かりやすいと思っています。牧野さんはいかがでしょうか?

牧野圭祐さん(以下、牧野) 自分は企画書を「映画の予告編」だと思っています。2時間の映画を1分ぐらいに凝縮したものが予告編ですが、その中には掴みがあって、舞台設定とキャラと物語の設定も全部まとまっていますから。

要するに、映画館で流し見している人に、「これが見たい」と思わせないといけないんです。だから興味がない人でも、「これは見てみたいな」という掴みがあったり、キャッチコピーがあったりすることが重要だと思います。

自分でキャッチコピーを考えられない企画というのは、多分まとまってないんだろうなと思うので、まずはテーマやキャッチコピーを考えるところから始めることが多いです。

今回の企画書にもテーマの欄がありますが、ここに題材やジャンルを記入されている方が多かったですね。テーマは作品を通して描きたいものであって、そこを取り違えている方が結構いらっしゃったという印象です。

自分の携わった作品で分かりやすい例を挙げると、『ペルソナ5』というゲームがあります。これは「悪い大人に抗って、自分の美学を貫く」というテーマになっています。それを表現するための題材が「心を奪う怪盗団」で、ジャンルは「ピカレスクロマン」ですね。

テーマ、題材、ジャンルは混ざっていることが多いので、この辺りをしっかり分けて考えると、いい企画書になるのではないかと思います。

萩原 ありがとうございます。丸戸さんはどうでしょうか?

丸戸史明さん(以下、丸戸) 僕は職業ライターに近い形から始めたので、最初は企画書を書くような立場ではありませんでした。一、二冊書いて、少し成功させてもらったおかげで、オリジナルの話をいただいたという入り方です。

つまり最初からクライアントの顔が見えていたので、自分のやりたいことを隠しながら、「うん、これは商売になりそうだな」と思わせるように書いていました。自分の欲望をおくびにも出さず、普通は通らないような要素をバンバン出していく。企画書とはそういうものだと、個人的には思っています。

萩原 でも嘘をつくと、「企画とは違いますよね」と言われますよね?

丸戸 書くことは「嘘ではない」ものにします(笑)。「蓋を開けてみたら酷いじゃないか」、という話にもなりかねないですが、ひとまずは成功しそうだと思わせるものを出しておきます。

萩原 企画の趣旨と、自分のやりたいことを両立させるものを、ということですね。

丸戸 今回はいろいろな企画が集まりましたが、「小さな企画ならもうこれで進めてしまえばいいんじゃないか」という企画書もありました。

これは誉め言葉ではなくて、「OKをもらおう」という部分が、前に出過ぎてしまったと言いますか。もっと自分が書きたいものを押し出して欲しかったなと思う企画が、いくつかあったんです。

要は世間受けと、自分がやりたいことのバランスを、上手く取ってもらえればなと思います。ちなみに僕は世間受けが100%で、自分のやりたいことも100%になるように書いていますよ(笑)。

萩原 なるほど、ありがとうございます(笑)。では、ここからは早速、取り上げさせていただく作品の、タイトルをお伝えしていこうと思います。


企画書① 『斬鬼協奏』/ 相川眠さん


萩原 この企画書から、どう展開させるかをお話ししていただきます。

本来であれば企画書のあらすじは結末まで。少なくとも区切りまで書いてあるべきですが、今回は途中までのものもご紹介します。自分が書くならどうするかまで含めて、まずは牧野さんからお願いできればと思います。

牧野 これは書きかけだからでもあると思いますが、アイデアが散らかっていて、面白さの決め手がないという感じでした。15万字で一冊の物語にするのであれば、要素を詰め込みすぎず、取捨選択して強弱つけた方がいいというのが第一印象です。

根本的な問題として、弟がいきなり復讐に向かっていますけど、「優しかった兄がどうして親を殺したのか」にフォーカスした方が、テーマになりやすいと思いました。

「復讐」は単なるストーリー上の動機でしかなくて、兄が弟のために親を殺したのなら、本当のテーマは「兄弟愛」だと思うんですね。それを劇的にするにはどうしたらいいのかという、逆算が必要だと思うのが一つ。

それから、「旅の仲間の信頼と裏切り」はテーマではなく展開なので、ここは企画書として不要な部分かと思いました。BLや恋愛の要素も、テーマというよりはサブテーマなので、テーマの欄に書くと読み手の視点がブレてしまいます。だからここも、あまり書かなくてもいいかと思います。

次にキャラですが、まず青年は要らないと思いました。そして主人公と少年が旅をする物語であれば、この少年には主人公と逆の感情を持っていてほしいですね。目的は兄への復讐と、両親殺害の真相究明でいいと思います。だから主人公が兄を殺したいと思うのなら、少年は「兄はすごくいい人だ」と思っていてほしい。

家族殺しの殺人狂。その謎を追っていく中で、「兄はいい人だから絶対に殺しちゃ駄目だ」という少年がいて、二人で旅をしながら、兄やお互いのことを知っていくという話にすると、一つの物語になるのではないかと思いました。

特殊能力などが本筋に生きていないことも気がかりですが、そこは後のお二人がいい具合にまとめてくださると思いますので、ここで終わりにします(笑)。

丸戸 両親が殺されたところは僕も引っかかっていました。「兄は弟を守るために両親を殺した」というオチが想定されていますが、どうして弟を守るために両親を殺していいのか。それが描かれていないんですよね。

これが許されるとするのなら、弟は何か特別な存在だったのではないかと思います。例えばこの世界の謎と弟の間に、何か関わりがあったとか。両親は自分たちが死ぬことも覚悟の上で、あえて兄に殺されたとか。そういった設定を考えて、もう少し家族間の関係性を多層的に描いていくと、復讐の話にも深みが出ると思います。

それから僕はBLで全然構わないと思います。書く時間が無かっただけで、本来ならこの兄弟愛+少年の三角関係に、青年が関わってくるはずだったと思うんですよね。とにかくまずはこの三角関係の相関図を考えましょうか。

兄に関しては弟に対する愛。弟は兄に対する愛憎があり、少年に対してもバディとしての感情があると。では少年は、最後に兄と弟のどちらを選ぶんでしょうね。最初の方は兄に惹かれていますが、弟と旅をすれば当然、感情が動くはずですから。

最終的には、少年はもう弟が兄に殺されてほしいとか、逆に自分が弟から殺されたいとか。そういった愛憎が入り乱れていくところを突き詰めていくと、この話をもっと楽しくできるのではないかと思いました。

萩原 ありがとうございます。アサウラさんはどうですか?

アサウラ お二人が触れていなかった部分でいくと、個人スキルやキャラクターコードを設定しているのに、お話の本筋にはそれほど影響が無い部分が気になりました。

それから、現時点では異能バトルものの世界観なので、出会った全員に「どういうスキルを持っているんですか」という展開が入りそうです。スキルを使える人間の数を絞らないと、話が散らかりそうな気がしますね。

ストーリーに関してはお二人が話した内容で全然いいと思います。個人的なことを言えば、タイトル的にも主人公は持つ剣には、何かしらのエピソードや特殊能力が欲しいですね。

本当に個人的な話をすると、みんなが天恵という個人スキルを持つ世界なら、主人公はあえてスキル無しで、剣だけで戦ってほしいなと思います。

萩原 鍛え上げたスキルで活躍してほしいですね。

アサウラ 神から授かった特殊なスキルなどではなく、自分の鍛え上げた筋肉でね(笑)。主人公が生まれた環境の結果、偶然主人公のポジションに収まっているだけではなく、登場人物たちや読者から注目を集めるような魅力要素が、何かしら欲しい気もしました。

あとは少年が異世界から来た設定になっていますが、特にストーリー上、何もそれについて触れてないのが気になります。やはりアイデアが詰め込まれすぎていると思うので、もう少し絞った方が見やすくて、いいプロットなるのではないかと思います。

丸戸 全部拾えると思うんですけどね。

アサウラ 15万文字ではちょっと厳しいかもしれないです。

牧野 どちらかと言えば連載ものの企画ですね。

アサウラ でも想定尺が15万字程度と書いてあるのに、「中編小説」を名乗っているのは個人的に好きです。長編は20万字からかな(笑)。

丸戸 追加で触れるとすれば、敵側のキャラクターですね。王が絶対悪のように見えるので、「何でこんなことをするのか」を、もう少し深掘りしてほしいと思いました。

例えば「これが民のためであり、本当に仕方ないことなんだ」という信念がほしいですね。そうしたら、善と悪の取捨選択みたいな部分の苦悩とか、そういう要素も入れていっていいのかなと思います。

牧野 ただ個人的には、これを15万文字で一冊にするのであれば、兄が独立国家作って蟲使いの王国にしてしまうイメージですかね。兄がいて少年がいて、その裏に王がいるのなら、かなりの尺が必要になりますから。

アサウラ 小説1巻には収まらないですし、シリーズ10数巻とかの規模感になりそうですね。

丸戸 牧野さんなら、この作品のテーマを何にしますか?

牧野 自分なら兄弟愛にします。復讐ものだとすれば、弟は最後に兄か少年か、どちらかを選んでほしいんですよ。どちらかを殺さなければいけない。するとそこに向けて、いろいろと話を組み立てることになります。

萩原 この小説のセントラルクエスチョンを、「なんで兄はこんなことをしたのか」とするのなら、弟は事件の直前まで、兄のことを大好きだった方がいいですよね?

牧野 最初は嫌いで憎んでいて、少年にほだされていって、最後には好きになったパターンでもいいですね。話にアップダウンを作って、ひっくり返せる部分がほしいです。

あとは、幼い頃に殺されたという設定も気になりますね。事件から時間が経ちすぎていると、復讐心を維持するのが難しいと思うんですよ。だからここはもう、昨日殺されたくらいでもいいのかなと思いました。

丸戸 事件から復讐までに間を空けるのなら、「師匠に山で修行をつけてもらっていた」ですとか、その間を繋ぐための何かがほしくなりますよね。

萩原 主人公が強くなるために、このマージンの期間があるのでは?

牧野 でもこの作品では、追い剥ぎに苦戦する展開もあるようなんですよ(笑)。

萩原 そういう意味では主人公の設定にも、一貫しているところがほしいですね。

牧野 「逆刃刀を使い、人を殺さないことが信条」くらいの個性がほしいです。

萩原 そうですね。主人公が「斬鬼」というかっこいい名前の刀を持っているので、かっこよさに関しても、もう少し盛った方がよさそうです。

アサウラ タイトルに「斬鬼」と書いてありますけど、斬っているのは虫ですよね。だから実は「鬼を斬る」のではなくて、「斬って斬って斬りまくる鬼である」という話に持っていった方が、多分収まりがいいと思います。

萩原 単語レベルで考えても、そこを上手く繋げていった方がいいですね。何か結論を出すというよりは、「こういう意見が出ましたよ」という催しでもありますので、そろそろ次の企画書に移りたいと思います。


企画書② 学校一の美人が幼馴染が欲しいと言っていたので、存在しない幼馴染になることにした / 下等 練入さん

丸戸 ギミック的に、面白いなと思った部分はいろいろとありました。基本的には『かぐや様は告らせたい』的な駆け引きの展開があると思いますが、それだけでは途中の引きが弱いと思います。だから僕としては、裏側に何か別な要素を設定しておくと、楽しいことになりそうだと感じました。

例えばミステリーに振る、サイコスリラーに振るなどですね。ミステリーにするのであれば、例えば幼馴染が、実は過去に行方不明になっていたとか。何らかの謎を解くために幼馴染を名乗るとか。友情+謎解きの方向ですね。

そういう意味で言うと、幼馴染を騙っている主人公がヤバいのか、ヒロインがヤバいのか。あるいはどちらもヤバいのかもしれない。立場を入れ替えて要素を足して、どんでん返しを次から次へとやっていくようなものと、ちょっとしたコメディを合わせていくと、最後までするっと読める作品になるかなと思います。

萩原 シリアスにしようというよりも、あくまでラブコメに他の要素を入れながら展開させていくということですね。

アサウラ 僕もこれを読んだときに、このままだと話を広げるのが厳しいなと思ったのと、主人公がサイコすぎるので、主人公をもっとサイコにしてヒロイン視点のお話にするのも、一つの手かと思いました。

主人公が幼馴染だと言い張ってきて、証拠を揃えて外堀を埋めてきて、幼馴染であると認めざるを得ないような環境にヒロインが追い込まれていく。そんなサイコホラーの方が、このプロットには合っているのかなと思いました。

萩原 アサウラさんが書くならそういう方向ということですね。

アサウラ 要するにチェンジリングの話です。子供が行方不明になって、帰ってきたら別人になっていたけど、周りは「お前の子供だ」と言っているような。

似たようなところで『アンノウン』という映画があります。主人公が妻とホテルに泊まって、意識を失って帰ってきたら、妻に「あなた誰?」と聞かれるという始まり方をするものです。要はそれらの逆バージョンですね。

萩原 自分の方がおかしいんじゃないかと、ヒロインに錯覚させていくんですね。

アサウラ 自分の記憶だけが頼りだけど、それに自信を持てなくなっていく。そんな感じの方が面白いように思いました。

丸戸 まさにサイコスリラーですね。

アサウラ 最後に、「何でこんなことになったのか」とか、「誰がおかしかったのか」のようなところを、どんでん返しのトリックとして用意しておくべきだろうなという印象でした。

丸戸 ラブコメに振るにしても、幼馴染の部分だけだと少しギミックが弱いので、もっと詰めていく必要はありますね。それこそ『かぐや様は告らせたい』のように、ラブコメを主軸にした上でガンガン騙し合いをやっていくような展開で進めていけば、売れた場合にも話を続けやすそうです(笑)。

プロットを見る限りだと、コメディだけでやっていきたいところも見えはしますので、そうであればもう少し設定を捻っていくのがいいのかなと思いました。

萩原 牧野さんはいかがですか?

牧野 ストーリー上で、幼馴染でもなくても成立する点が結構気になっています。幼馴染をするのであれば、もっと捻りや縛りが欲しいと思いましたし、幼馴染モノの話は結構な数が出ているので、自分がやるならもっと特別な要素をくっ付けたいです。

お二人はサイコスリラー要素を推していましたが、自分はもう全然違う方向で考えていて、ライバルの幼馴染が、たくさんいたらどうだろうかと考えていました。普通に暮らしていたら、幼馴染が何人かはいるものですから。

例えば恋のライバルが幼馴染のクローン30人という話にして、主人公はそのクローンの一人で、クローンは全員同じ能力を持っていることにします。主人公はその中から一歩抜け出して、ヒロインを手に入れなければならないという話にしたりとか。

個性とは何かを考える話であったり、自分探しの話だったりをテーマに据えて、特殊設定ものの話にしようかなと。

萩原 ある種のSFですね。

牧野 そこから先は何も考えていませんが、「映画の一部として見せるんだったら何だろう」と考えたときに、主人公と同じキャラが30人いたら、結構なインパクトあると思いました。自分がやるならそういう作りですね。

丸戸 ラブコメ路線でいくのであれば、途中からもう一人、本物の幼馴染となる子が出てきてもいいとは思います。

萩原 それから幼馴染には、「過去を知っている」という特性があります。普通のクラスメイトは知らない過去を知っているはずなので、「キャラクターの過去」は一つテーマになるのかなと。

過去のトラウマや、記憶喪失の1年間という展開を仕込むのもありだと思います。この辺りで締めようと思いますが、最後に言い残したことはありますか?

アサウラ 完全に銃を向けられているときの言葉ですけど、僕らは死ぬんですか?(笑)。

萩原 このイベントは、サイコホラーではないですから(笑)。


企画書③ 『史上初!』~花子さん誕生の裏側に密着してみた!~ / 風戸輝斗さん

牧野 この企画書ですが、テーマは「フェイクドキュメンタリーホラーコメディ」と書かれています。これに興味を惹かれたので、今回の企画書の中でも一番中身を読みたいと思ったんですね。しかし実際に読んでみたら、フェイクドキュメンタリーではなかったので、結構がっかりしました(笑)。

フェイクドキュメンタリーと、ホラーコメディの相性が悪いのかとは思いますが、自分ならどうするかという趣旨なので、キャッチコピーと概要を少し考えてみました。

キャッチコピーは「私を育てないと殺す。美少女のおばけに脅された男の全記録」ですね。「私を育てて。いや育てない」という感じにしようと思います。

概要をフェイクドキュメンタリーっぽくするのであれば、【2023年11月18日、ある男は自殺のために入った廃墟で美少女のお化けに出会った。「私を一人前に育てないと、あなたを呪い殺す」と言われた男は、「むしろ殺してくれ」と頼んだ。でも今はおばけとして半人前なので、最大でも風邪をひかせるぐらいしかできないようだ。男は「美少女のおばけに殺されるのは悪くないな」と思った。――これは呪われた男がおばけを一流に育てて、そして死ぬまでの記録である】みたいな展開に持っていけないかなと思ったんですよ。

萩原 そうすると、最後がどうなるかというクライマックスまで引っ張れそうですね。

アサウラ 最後は「本当に怖いお化けの映像」を、フェイクドキュメンタリーとして作るというオチとか?

丸戸 フェイクと見せかけて、「これ本物だから」と言って締めるやつですか。

アサウラ より怖そうな演出にするための脚本を書いて、撮影して、都市伝説を広げていくみたいな図ですね。「演技が悪い、表情が硬い、台本通りやってもらわないと困るよ!」という掛け合いもできますね(笑)。

丸戸 最初の掴みは僕も好きですが、あらすじの序盤が少し気になりました。呪いのビデオを撮るところから入って、猫との出会った状態から始めて、花子さんが出てくるまでの間を、ライブ感があるスピーディーな展開にした方がいいんじゃないかと。書く方の話でいくと、そんなイメージをしながら読んでいました。

萩原 もし丸戸さんがこの企画をやるのであれば、そこでスピード感を出して、最短距離で行きそうですね。

牧野 先ほどの意見に付け加えるなら、妖怪は2人もいらないかなと思います。

萩原 牧野さんの案だと、プロデュース方向のお話になりますか?

牧野 主人公が死にたいところから始まっているので、その動機を解消していくエンタメがいいと思います。主人公には借金があって、おばけを育てて大儲けしていくけど、「でも幽霊の女の子が一流になったら殺されちゃうよ。どうするの?」という展開が作れるかなと思いました。

萩原 既に死んでしまった女の子と、これから死のうとしている主人公という意味では、話としての軸を作れそうな感じがありますね。この作品ですが、アサウラさんならどうしますか?

アサウラ 忘れないうちに言っておきますと、この企画書のメインタイトルが『史上初!』しかないんです。サブタイトルが表示されず、タイトルが『史上初!』だけになると誤解を生みやすいので、これはよくない。

あとは、フェイクドキュメンタリーと、ホラーコメディについて。これはどちらもジャンルのことなので、テーマではないですね。

例えば「ダメダメお化けの華子さんが、一流になるまでを密着する」フェイクドキュメントホラーコメディとか。その辺りの概要を含めた上で、「何を描きたいのか」を、プロットに書いた方がいいのかなと思います。

あと気になるのは、想定媒体が「ライトノベル(電撃文庫)」と指定されているところです。ここ以外には出さないぜという、強い意志を感じますね(笑)。


企画書④ 青春は、美少女だけのものじゃない / 風沢氷花さん

丸戸 この企画はもう、このままでいいと思いますよ。むしろ人に相談しない方がいいので、とにかくもうこのまま書いてください。

そして狙うのであれば芥川賞にしましょうか。いわゆるエンタメ系というよりは、純文学を目指した方がいいと思います。それから長編ではなく、短編や中編で書いた方が映えると思いました。僕はもうこれ以上は言いません。とにかく書いてください(笑)。

アサウラ 僕としては、タイトルがもう少しかっこいい方がいいと思いました。

萩原 タイトルが少しコメディっぽく見えますからね。

アサウラ それこそテーマに近い感じはするので、芥川賞を狙うならもう少しシャキッとした漢字2文字のタイトルとか、中高生がちょっと背伸びして読みたくなるようなタイトルの方がいいかなと思います。

ラストに関しても好みがあるので、作者さんがやりたいことをやればいいのかなという気がします。担当編集がついた場合は、レーベルのやり方の説明なりがあると思うので、これこそ書いて応募した方が早いと思います。

もしも担当がハッピーエンドにしましょうと言ってきたら殴り合えばいいし、無理に従う必要もないです。この作品に関しては三人とも、「いいよね」という意見で終わりました。逆に触れるところがありません。

牧野 お二人の仰った通りです。もしこれが新人賞できたら、審査は必ず通すと思います。その上で、いい編集さんがついてくれたらいいねと思います。しかし大賞が取れたとしてもエンタメになるかは分からないので、ライトノベルではない文芸賞や、純文学の方がいいかなとは思いました。

萩原 そうですね。編集からすると、パッケージが難しいところはあります。そしてこれは作家さん自身の内面や、想いがすごく入った作品だと思うんですね。誰かのためではなくて、自分のために書く物語を、誰かのためのものにするのが編集の仕事なんです。

だから私がこの原稿を預かったとしたら、パッケージにはすごく気を遣うだろうなと思いながら読ませていただきました。作家さんの伝えたい想いはしっかりしていたので、これは変に意見を聞かず、一旦書いてしまった方がいいという意見も、お三方と同意見です。


企画書⑤ 幻想庭園リリトピア伝記『百合種、少女は』/ 豊川バンリさん

丸戸 僕はみみっちい男女関係のせいで、世界が滅亡する話が好きなんです(笑)。なのでこの話も最後までブレずに、世界を滅亡させてくださいねと思いました。

あとはやはりギャップですね。人間関係をとことんみみっちくして、世界への影響をとことん壮大にするという対比を、上手くできれば面白くなるのではないかなと思います。小さな関係が大きな世界に影響を与えていく展開は、世界系のお話ではよくあります。

でもそれをガチでやると、見ている人にポカンとされてしまうので、企画書でやりたいことを上手く隠すための、ギミックは付け加えた方がいいと思います。『マリア様がみてる』や『少女革命ウテナ』のように、表に見せるための要素が必要になりますね。

こういう、男女関係が宇宙の存続にかかわる話といえば、昔のアニメで『ワイルドアームズ トワイライトヴェノム』という作品がありました。僕は大好きだったんですが、他の視聴者がみんなポカンとしていて。そういうこともあるので、上手く騙すための方法は本当に考えた方がいいかなと思います。

萩原 ありがとうございます。牧野さんはいかがですか?

牧野 ターゲットとして想定している読者が「10代以上の女性」になっていますが、こういうジャンルが好きなのは多分、平成を生きた40歳ぐらいの人だと思うんです。(※編注: 作者は「30代~50代の女性」と更新していたが、記事には反映されていなかった模様)

ターゲットが少しずれているので、ダークファンタジーをメインにしていいのかなと思いました。あとは本当に、小さくまとまらず、宇宙の破壊ぐらいはやってほしいですね(笑)。

もう世界観が完成してしまっているので、そういう意味では触れづらいところもあります。だから軽く触れるくらいに留めておきます。

アサウラ 内容に関してはその通りだと思います。強いて言うと、プロットでは文字量を詰める分の読みにくさがあるので、専門用語は少なめにした方がいいですね。

こちらのプロットを寝不足の人が読むと、中身を理解するまでに何度か読み直しが必要になりそうなので、編集に対する優しさを少し出してあげましょう。

プロットの時点である程度読みやすく、頭に入ってきやすくなる工夫をした方が、いい返事をもらいやすくなるとも思います。

萩原 優しさをありがとうございます(笑)。内容の整理に関して言えば、プロットに改行や区切りを入れていくのは、ストーリーをどういう流れにするのかを、自分の中で意識付けるためでもあります。

だらっと書いてしまうと切れ目が無くなってしまうので、そのプロットを基に本文を書いても、同じように切れ目が無い話になります。

壮大な話であったり、テーマが大きい話であったりするほど、メリハリが無いと読みづらくなるので、専門用語や設定が多い作品ほど、そこを意識した方がいいのだろうなとは思います。アサウラさんにも設定の多い企画は結構ありますからね。

アサウラ そういうときは専門用語を可能な限りプロットに書かず、OKが出てから付け足すことにしています。

萩原 その世界が和風ファンタジーなのか、中華ファンタジーなのかが分かる程度に国名を書くとか。そういった専門用語には意味があると思っています。ですがフレーバーテキストとして、「何々王国の何々王子が何をした」と、すごい文字数をかけて書いたとしても、その9割には何も情報が無いんですよね。

だからまずは少ない文字数から始めて、そこから膨らませて。やっぱりもう少し付け足すか、もう少し縮めるかと、交互にやっていくと読みやすくなるかなと思います。


企画書⑥ 『シスターの背徳飯』『C級だっていいんデス!』/ 呑竜さん

萩原 食事ものということで、アサウラさんからご意見をいただきたいと思います。

アサウラ この企画書のタイトルこそ食事ものですが、内容は食事ものになっていませんでした。ある意味で非常に詐欺っぽい感じになっているのは、問題かなと思います。

先ほど言ったように、プロットでの詐欺は正しいんです。正しいんですが、プロットの頭と終わりで詐欺が行われるのは違う気がしました。

丸戸 せめてこのプロットの中では、嘘をつき続けようということですね。

アサウラ 例えば「一話ごとにちゃんと一品料理を出す」というプロットを書き、メニューも書いたけど、実際に出番が無いというのは別にいいんです。でもこのプロットでは冒頭に書かれた内容と、話のゴールが違うんですよね。

途切れてしまっているので推測になりますが、多分本来であれば人間関係をメインにしたかったんだと思います。「あなたはそれでいいのだ」という、赦しを与えて云々の部分ですね。でもそれだけだと、地味になると考えたのではないでしょうか。

そこで食事ものの要素を付け出した結果、食事ものの皮を被ってはいますが、中身が違っています。だから料理ものを期待して見た人が、「なんだこれ」と思い、星1のレビューをつけてしまうかもしれません。

丸戸 それこそ先ほど言った、表も裏も100%がいいということです。この企画書にあるような食事ものを書こうとすると、一話完結のドラマに近くなるんですよ。

そうすると、一話の中にどんな食材を入れて、それがどんな展開を生んでというサンプルは、この企画書の中に要ると思うんです。例えばアサウラさんであれば、この手の話の引き出しはお持ちだと思います。

アサウラ B級を通り越してC級まで行ってしまうということは、ある種みすぼらしい食べ方の料理になりますよね? 例えば僕の地元にはビタミンカステーラというパサパサのカステラがありますが、うちの祖父はそれを牛乳に浸したものが好きだったんです。

浸しすぎるとカステラが崩れてしまい、漬け足りないとパサパサしたままになるので、塩梅が非常に難しい。でも上手くいくと、口の中にとろけるジュワッとした感じが非常に美味しいんです。そのゲーム性と味わいを、C級グルメとしていろいろ語れるとは思います。

丸戸 一本の話を作れましたね(笑)。この企画書に今のエピソードが入っているだけで、全然違うと思うんですよ。

アサウラ かわいい女の子が、「これをやるのは恥ずかしいけど、こっそりやってみて本当に美味しかった」みたいな感じとかもいいですね。

萩原 ええ、それならいけそうです。

アサウラ 今の段階だとそれが何一つ入っていないのと、結末の部分に料理がなんら関係してこないのが問題だと思いました。

この手の作品であれば、料理を作ったり、食べたりすることで事件が解決するわけなので、人間関係が和解するような描写を、多少の無茶をしてでも入れる必要がある気がします。

萩原 そうすると今は、テーマと料理が絡み合ってないという結論になりますね。

牧野 そうですね。作者さんは本当にC級グルメがやりたかったのか。それとも書きたいテーマである「人間関係」がやりたかったのか。どちらなのかが分からないというのが正直なところです。しかしC級グルメ自体はネタとして面白いので、自分ならそちらの方向に話を振ると思います。

例えばシスターアリスがせっかく外国人なのに、海外のまずい飯をどうこうする、という話もないので、まずは舞台をインターナショナルスクールにしましょうか。世界各国の200人くらいで「C級グルメバトル」をすれば、最大で200個のネタが作れます。

丸戸 途中からトーナメントが始まりそうですね。

アサウラ うん、途中からテコ入れが入りそう(笑)。

牧野 『味王』みたいな人が出てくるバトルで勝つという、そういう話に振った方がアニメやコミック連載に合うのではないかなと思いました。


企画書⑦ 俺たちの魔球制作 / ナイルパーチさん

牧野 まずこれは「SF」と「野球」というテーマなんですが、SF要素はすごい中途半端に入っていて、リアリティラインがよく分からなかったです。投球フォームだけでどうにかなる話でもない気がしています。

他の学校はどうなっているんだろうとか、いろいろ気になる要素があるので、SF要素を入れるならSFに振り切っていいのではないでしょうか。

その上で自分なら、『努力しないで大谷になれる100の方法』とか、そういう感じの方向でインパクトを出したいなと思いました。

真面目な話なのか面白い話なのかが分からなかったところもありますが、もしこのネタをやるのであれば、体格が完全に同じ双子を主人公にして、『タッチ』のような展開にしてもいいと思います。

野球未経験の弟が、兄が死んだ事故の賠償金支払いのために、プロ契約で1億円手に入れなければならない。みたいなすごく無茶なこと言われて、よこしまな動機から野球を始めるくらいでもいいのではないかと。

アサウラ 僕も前半部分でコメディだと思ったんです。ただ、あらすじに入った瞬間にただの野球作品になってしまって、コメディではなかったのかと疑問に思いました。

牧野先生が言ったようにSF要素が浮いているので、僕がこの前半だけを使って書くのなら、逆にもっとSF要素を入れ込んでいきます。

例えば養成ギプスは地球上での最適化はしているけど、月面上の重力が対応できてないとか。現地で試合をしながらどう調整していくかという物理学の話などを入れていくと、面白くなると思います。

萩原 共通のご意見としては規模感を大きくすることですね。技術論よりも、要素を足すかエスカレートさせるかが必要だったのかなと思います。


総評と結びの言葉

萩原 企画書レビューは以上で終了となります。創作に正解はなく、今日話されたのも牧野さん、アサウラさん、丸戸さんの意見です。他の方が作れば当然、別な正解が出てくると思いますし、最終的に物語が面白くなれば、それが最終的な答えになります。

とは言え、いろんな見方があると思いますので、自分中でしっくりきた見方があれば、それをうまく取り入れてやっていければと思います。

それでは最後にお三方から一言ずつ、本日の総評とメッセージを添えていただいて締めたいと思います。

アサウラ 取り上げられなかった企画書もいろいろとありました。その中でも百合要素を推してくる人がやたらと多かったですが、正直に言えば「百合だから売れる」ということはほぼ無いです。

百合だけで売るというのは、純愛ものをやるのと同じくらいに難しいので、要素として付け加えたら売れるものではないです。もちろん苦手な人もいますから。

取ってつけたような要素になると、その先に期待感が持てなくなってくるので、ターゲット層やテーマの最初に百合を持ってくる作品は結構怖いです。流行っている要素を入れたいなら後から足せばいいと思います。

萩原 要素として入れるのであれば、それが中心にあるような作品にしてくださいと。

アサウラ それをメインディッシュにするくらいでないと、よくないと思います。はい。

萩原 牧野さんはいかがでしょうか?

牧野 総評としましては、企画書にいろいろと詰め込みすぎな作品が多かったです。企画書は大量に出されることが多いので、ぱっと見で面白いと思えるものがいいですね。

100本の企画があれば99本は流されるので、インパクトがあった方がいいのと、最終的には人に見せるものだという意識がほしいです。見せる相手がどう思うのかを考えながら書くと、読みにくいものにならずに、面白いものを書けるのではないかと思いました。

企画書は勉強する場所もないので難しくはありますが、こればかりは慣れるしかないので、頑張っていただければと思います。

萩原 丸戸さんはいかがですか?

丸戸 ブレストをして、この企画をどう盛り上げようかと話をしてみましたが、本当は一つだけでもギラギラした要素のある企画がほしかったですね。それを伸ばしつつ、「これはアカンよね」という部分を削っていきたかったです。

今日いただいた企画は手堅いものが多かったので、こういうチャレンジをするならすごいものを持ってきてほしかったです。ですが隠し玉のアイデアをパクられても困るので、これは企画が悪かったかもしれないですね(笑)。

萩原 こちらに飛んできてしまいましたか(笑)。

丸戸 そうやって温めていた作品で一発当てて、受賞したり大ヒットしたりしたあとに、「あのときnoteのセミナーで聞いたことが役に立った」と言っていただければ、我々にはそれに勝る喜びはございません。

萩原 言いたいことを全て言っていただけましたね(笑)。では、これにて終了となります。本日は本当にありがとうございました。


登壇者

丸戸史明
2002年にゲームシナリオライターとしてデビュー。『パルフェ 〜ショコラ second brew〜』『この青空に約束を―』『WHITE ALBUM2』など数々のヒット作を手がけたのち、2012年に『冴えない彼女の育てかた』で小説家デビュー。同シリーズは全13冊+短編集7冊刊行され、2回のTVアニメ+劇場版アニメになった。2022年放送のオリジナルTVアニメ『Engage Kiss』のシリーズ構成と脚本も手がけている。
X:@F_Maruto_staff

アサウラ
『黄色い花の紅』で2006年に小説家デビュー。2008年刊行の『ベン・トー サバの味噌煮290円』がヒットとなり、2011年にTVアニメ化。その後も多数の小説シリーズを発表しつつ、ゲーム『AKIBA'S TRIP -アキバズトリップ-』のシナリオ協力など、さまざまな媒体で精力的に活躍している。2022年、ストーリー原案で参加したTVアニメ『リコリス・リコイル』が爆発的な話題となった。
X : @asaura_seizon
note : https://note.com/asaura/ 

牧野圭祐
脚本家、小説家、シナリオライター。連続ドラマ『新参者』『HiGH&LOW season2』『黒書院の六兵衛』、映画『さよならドビュッシー』『アブダクティ』『HiGH&LOW THE RED RAIN』など、多数の映像脚本を手掛けている。また、その傍ら発表した小説『月とライカと吸血姫』も人気を博し、コミカライズを経てTVアニメにもなった。同作は第53回星雲賞にて、日本長編部門を受賞している。
X : @mkn_kei
note : https://note.com/mkn_kei_note 

進行
萩原猛(noteディレクター・編集者)
ファンタジア文庫副編集長、富士見L文庫編集長、カドカワBOOKS編集長、カクヨム編集長を経て、独立。現在は小説のほか、アニメやゲームの企画制作にも関わっている。
note :https://note.com/takeshihagiwara
X:@yajin


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