進む野球データの一般公開。それらを活用して野球観戦をもっと楽しむ方法とは?
一般公開されている野球のデータをどのように見れば何がわかるのか、スポーツアナリティクスのプロが解説!
東京大学野球部でアナリストとして活躍し、1月からソフトバンクホークスでデータ分析担当として活動される予定の齋藤周さん、NHK「球辞苑」などにデータ解説役としてご出演されている金沢慧さんにお話を伺いました。
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スポーツアナリストは具体的になにをしている?
まだまだ馴染みの薄い肩書きである「スポーツアナリスト」。お二人は具体的にどのようなことを行っているのでしょうか。
齋藤さん:出てきた数字やデータを選手の感覚に落とし込んでいくのが自分の仕事だと思っています。
金沢さん:動作解析を研究しているスポーツサイエンティストとアナリストは専門領域が少し違うとは思いつつ、選手のパフォーマンスを良くするためにはコンディションからフォームの良し悪しまで知っておいた方がいいのは事実ですよね。
ファンがデータから野球を楽しむ方法
MLBによるデータ公開や、分析サービスが充実しつつあります。配信では齋藤さんのnoteを参考に、大谷翔平選手のデータをもとに分析をやってみました。
▼メジャーリーグのデータが見れるサイト「Statcast Search」
▼Pythonというプログラミング言語でデータ分析ができるツール「Google Claboratory」
齋藤さん:ストライクを安定して取れるボールとして、よく投げているストレートと比べて変化が少ないカットボールが有効だったのでは。バッターもまっすぐだと思って振りに行ってしまうのがカットボール。
金沢さん:BA(被打率)の欄を見ると、2018年はストレートが3割以上打たれていたことが分かりますね。2021年はカットボールが加わったことでストレートの被打率も下がっています。
データを活用することで平均化してしまわないか?
最後は視聴者のみなさんからの質問に回答いただきました。
齋藤さん:例えばピッチャーであれば、選手の特徴を発見して、その長所を伸ばしてより個性的なピッチャーにしようという方向性でデータを活用していました。なので平均化とは逆の方向ですね。
金沢さん:なにか現象が起こってから対応していくのではなく、野球をおもしろくするためにデータを活用したうえでルールを主体的に変えていくことが、野球界全体で大事になってきているのかなと感じます。
たくさんの質問やコメント、ありがとうございました!
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