顧客に向き合うエンジニア組織
※こちらの記事は2023年12月に書かれた記事の転載です。元の記事はこちら。
こんにちは!EventHub CTOの井関です。
これは EventHub Advent Calendar 2023 の24日目の記事です。昨日はイベントプロデュースのマネジメントをしている浦田さんの プロデューサーが語る:今年やってよかったイベント でした。こちらもぜひ!!
去年は「なぜ起業したのか」というタイトルで起業にいたるまでの記事を書きましたが、今回は起業した後の経験を経てどのようなエンジニア組織を目指しているかを背景もまとめつつ文章にしました。
目指しているエンジニア組織
EventHubではエンジニア一人ひとりが顧客に向き合い、課題を理解しながらチームで協力しあって価値のあるプロダクトに改善していける組織を目指してます。
https://note.com/eventhub/n/n99c2b55842e1
このエンジニア組織像は今年のはじめに更新したバリューにある「顧客を主語に置こう」に反映されたものでもあります。会社のバリューではありますが、バリューには自分の思いも込めてありもちろんそれはエンジニア組織方針にも影響してます。どのバリューも大切にしていますが、「顧客を主語に置こう」はエンジニア組織を考える上でも大事にしているものになります。
EventHubが取り組んでいるイベント業界はコロナの影響もあり、特に変化が大きい業界です。ただ、一方でなかなかデジタル化が進まなかった領域でしたが、一気にコロナの影響でデジタル化を進めざるをえなくなった領域でもあります。
そんな変化の激しい領域だからこそエンジニア一人ひとりが顧客に向き合って本当に必要とされる機能を周りと議論して考え抜く必要があり、またそのインパクトを直に感じられる分野でもあります。
目指したきっかけ
EventHubは2016年の2月に創業しましたが、今のEventHubというプロダクトをリリースしたのは2019年になります。
前身となるプロダクトはいくつかありますが、作っては壊してを何度も繰り返して今の形になります。まだ起業したばかりの頃はプロダクトを作るということの本質を理解しきれてなく、設計・実装・コードの綺麗さにこだわっている自分がいました。
いかに綺麗に設計したとしても誰にも使われず、結果として没になりコードを捨てる悲しみは今のプロダクトに向き合う姿勢の原体験になっています。
結婚式管理サービス
本当の1番最初に作ってみようということで動き出したのは、結婚式管理サービスでした。正確にどういう経緯でそういったサービスを作ろうとなったのかは覚えてないですが、男女のマッチングサービスを作った経験がありその次のフェーズのサービスを作ってみようということで結婚式をターゲットにした記憶があります。
自分はただひたすらに作ることを考えて設計をしていましたが、代表の山本が市場調査やユーザヒアリングを重ねる内に収益性の課題が見つかりリリースする前に方針を変えることになりました。
この頃は自分の役割は「作ること!」みたいな変なこだわりを持ってしまいあまりヒアリングには同席せずに、ひたすら設計・実装をしていました。
イベント公式アプリ
結婚式管理サービスの次に挑戦することになったのが、イベント公式アプリを誰でも簡単に作成できるというものでした。名称はEventHubですがサービス内容は今のものとは異なります。
リリースされることなく日の目を見ることがない結婚式管理サービスの経験から、ヒアリング・商談にはいくつか同席するようになりました。同席を重ねていく内に作りたい要件・要望がどんどん出てきて設計・実装する時間に追われて同席する機会は徐々に減っていきました。
当時は公式アプリを作るイベントが増えていたタイミングでもあったので実際に使ってもらい良い反応をもらうことも多くありました。
一方でイベントという性質上目新しさを求められてしまい特定のイベントでないと使ってもらえなそうな機能であったり、お客さんごとに必要とされる機能に大きくバラツキがあり結果としては都度受託開発のようなスタイルとなっていました。
これでは受注できる案件にも限界が出てきてしまい、より多くのお客さんに使ってもらうサービスにしていくことに難しさを感じました。そこで、改めて自分たちがどんな事業をしたいのか、これまでのヒアリングや商談の内容を踏まえてお客さんは強く求めていものは何かを山本と話し合い、イベント公式アプリの一機能であったマッチングとコミュニケーションの部分を切り出して特化したサービスを作ることにしました。
コミュニケーションに特化したCommunityHub
参加して講演を聞いて帰るだけの体験しか提供できないイベントにしたくないので、交流が生まれるイベントにしたいという要望は多く、その要望に応えられるように開発を進めていきました。
交流周りの要望はイベントごとの違いはありますが汎用性が高いものも多く、それらの機能を優先して作っていきました。
様々なイベントで使ってもらいましたが実際に使ってもらう中で、交流機能に特化するのは良いがイベントを開催するためには他のツールも導入する必要があり管理が煩雑になってしまうという声を多くもらうようになりました。
そういった声を聞くようになり周辺機能も作り込もうとなり、今のEventHubを作ることに決めました。
CommunityHubをベースとして作り直したEventHub
CommunityHubの交流機能をベースにしつつも他のツールを導入しなくてもイベントを開催できるミニマムな機能をヒアリングしながら機能を追加していったのが今のEventHubになります。
目指した組織
イベント公式アプリ→CommunityHub→EventHubと遷移を辿る中で徐々にお客さんに使われる感覚を得ることができましたが、それはやはりチームでお客さんの課題に向き合って解決策を考え抜いた時間があったからです。
顧客に向き合うというのはただ要望された機能を作り出すということではないです。お客さんの本当の課題がなんなのかをエンジニア一人ひとりが深く考えて、使い勝手・拡張性・メンテナンス性を考慮して周りと協力しながら進めていくことになります。
実現したい組織にするためにはまだ多くのやることがあります。共感していただける方は是非一緒に作っていきましょう!
最後に
次の25日目の記事は、弊社代表の山本です!! お楽しみに!
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