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「成功しているスタートアップと同じカルチャーがそこにはあった」‐ 海外展開チームマネージャーに聞いた【あなたはなぜEventHubへ?#12】

<プロフィール>
海外展開チームマネージャー / 山﨑ピーター(やまさきぴーたー)
ロサンゼルス育ち。米コーネル大学・電子工学部を卒業後、CPUデザインエンジニアとして従事。2010年にCiscoのグローバルソリューション部にてコンサルティングマネージャー職を務める。2012年にSeamicroにて営業職およびプロダクトマネージャーを兼務。2014年にDruvaへ参画し、APAC地域の新規事業開発責任者を務める。
2023年1月、EventHubの海外展開責任者として参画。
ゴルフとランニングと日本酒とワインが好き。

皆さん、こんにちは!EventHubの採用広報の坂田です😊
突然ですが皆さんは海外のイベントに参加されたことはありますか?
弊社の商材である「EventHub」を利用して開催できる「イベント」「セミナー」は世界中で開催されています。EventHubでは海外展開を本格化すべく、海外展開チームを発足しました。

今回は海外展開チームを率いている山﨑ピーターさんにEventHubへ参画した理由、今後のビジョンについてのお話を伺いました!
ピートさん(社内ではそう呼ばれています)の熱い思い、どうか皆さまに届きますように✨

スピード感のあるイノベーションの中でこそ、良いものが作られるースタートアップ企業への転職のワケ

ーご経歴をお聞かせください

私はアメリカのカリフォルニアで生まれました。父親が日本人、母親がアメリカ人のハーフですが、生まれも育ちもずっとアメリカでした。大学はコーネル大学の工学部に進み、電気工学を学びました。大学卒業後、10年間はエンジニアとしてキャリアを積みました。
最初はアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)にて、チップ設計者としてキャリアをスタートしました。マイクロプロセッサーを設計する仕事です。私の仕事の一部はオプテロンというチップに使われ、AMDを有名にしました。キャリアをスタートさせたのはテキサスで、その後、社内の異動でカリフォルニアのシリコンバレーに移り、そこで10年ほど働きました。

スタートアップ企業への転職

シリコンバレーに来てから、スタートアップ企業に関わることに魅力を感じるようになりProcket Networksというネットワーク分野の会社に転職しました。当時Procket Networksは世界最大級のルーターを作ろうとしていました。私は16人目の社員として参画しましたが、1年後には300人規模に成長していました。Procket Networksはとても順調に成功を収めていったスタートアップ企業だったと思います。それが私の初めてのスタートアップ企業での経験でした。大企業でキャリアをスタートさせた後に、スタートアップ企業に転職したのは、本当にワクワクする経験でした。特に、物事の進むスピードの速さ、人々がいわゆる “get-things-done”をしていくスピードにとても感動しました。スタートアップ企業は所謂カオスの状態であり、たくさんの仕事がありますが、そのような環境の中でこそ、スピード感を持って仕事に取り組むことができ、良いものが作られていく、ということを感じました。シリコンバレーでは多くのプロダクトがスタートアップ企業で作られていますし、スタートアップ企業だからこそ良いものを作れる、というトレンドがシリコンバレーにはありました。
Procket Networksは結局Ciscoに買収されたのですが、私は当時はCiscoには行かずに、その後2~3社ほど他のスタートアップ企業で働きました。スタートアップ企業で働く魅力に、すっかり魅了されていました。CiscoによるProcket Networksの買収の例のように、大企業がスタートアップ企業を買収する背景には、「新製品を開発するのであれば、スタートアップ企業の方が良い場合がある」と考えていたからです。
スピード感を持って製品を生み出す文化を作るために、スタートアップ企業をスピンオフさせて、再吸収させる。スタートアップのスピード感や、小さな環境であることが、非常に意欲的で優秀な人たちが集まり、物事を成し遂げることができることの要素になっているのです。このような例を見て、世界中がシリコンバレーに注目しているのは明らかでした。

私はProcket Networks以降ずっとスタートアップ企業で働いてきましたが、リーマンショックの後、経済状況が悪化したため、そろそろ大企業に戻っても良いのではないかと考えました。実はそのタイミングで、私はCiscoで働きはじめました。スタートアップ企業から再び大企業に戻り、多くのスタッフがいて、多くのサポートがある大きな組織に戻るのは、ある意味とても良いことだ、と改めて感じました。ただ一方で大企業に戻ってみて、やはりスピード感のあるスタートアップ企業のイノベーションが恋しくなってしまいました。またスタートアップ企業に関われるよう、常にアンテナを張っていました。そしてその後、シリコンバレーに戻り、知り合いに誘われた別のスタートアップ企業で働きはじめました。

日本への移住

EventHubに来る前の最後の会社はDruvaというSaaS型ソフトウェアクラウドストレージの会社で、データ保護とデータマネージメントに関するプロダクトを扱っていました。
Druvaでの私の直属の上司は、Druvaの世界的な営業責任者で、会社をアジア展開させるための人材を探していました。私は以前に働いていた会社で、日本やアジアへの製品輸入をサポートしたことはあったものの、アジア圏でのビジネスを立ち上げる経験は初めてでした。全くのゼロから、チームを立ち上げることとなりました。それに伴い拠点をアジアに移すことになり、移住先として日本に選びました。私が入社したときはアジア展開チームには誰もいなかったので、どこに住んでも良かったのです。日本にはコネクションがあり、家族もいたので、日本からアジア展開の基礎を作り始めることにしました。それから数年かけて、日本、オーストラリア、シンガポール、インド、香港にオフィスを作って行きました。


ーすごいですね。合計で何人の従業員を採用したのですか?

私が入社したときは1人でしたが、主に地域全体の営業とマネジメントを担当し、約30人のチームに成長させました。

ーDruvaでの最大の学びは何だったでしょうか?

各地域に進出し、新しい顧客やパートナーに製品を紹介し、販売とチャネルのエコシステムを構築し始めたのは、素晴らしい経験でした。また、文化が大きく異なる環境で働くという経験も、非常に良い経験でした。営業文化もビジネス文化も、まったく異なります。ビジネスの観点からも、個人的な観点からも、非常に豊かな経験だったと思います。
そして最大の学びのひとつは「直感に頼ること」だと思います。特に営業職の場合、顧客や興味を持つ人たちの要求のすべてに応えたいと思ってしまう時があります。しかし、会社としてスタートしたばかりの頃は、自分のリソースは限られているし、できることも限られています。ですから、新しい地域を開拓する際には、あらゆるチャンスの全てを追い求めず、選択し、選択したものに集中することが大切だと思います。
自分のリソースもチームも限られているのですから、何をするかは非常に慎重にならなければなりません。自分の強みがどこにあるかを考え、最も勝率が高いと思われるところに集中する必要があるのです。そしてそれは、最も重要な機会を確実に成功させるために、他の機会から手を離すことを意味します。「すべてを追いかけるのはやめる」というのが、学びのひとつだったと思います。
どのような機会を追い求めるか、製品をどのように位置づけるか、新しい地域に進出する際には非常に慎重に判断する必要がありますし、さまざまな課題があります。販売にかかる時間、取引や税金の仕組みなど、地域によって法的要件が異なることもしばしばありました。例えば、アメリカのような大きな市場はビジネス的にはある程度、均質です。一方アジア圏では、ビジネスの文化や商品の売り方、国同士のニーズなど、おそらく世界の主要地域の中で最も大きな違いがあるエリアでした。
Druvaでのアジア展開の経験はとても良い勉強になった上に、とても楽しい経験でもありました。その経験を通じて多くの良い思い出と良き友人たちができました。

海外展開で成功する企業の要素がすべて揃っているーEventHubに感じた可能性

ー日本のスタートアップ企業が日本で成功するだけでなく、海外でもビジネスを展開できるようにするにはどうしたら良いのでしょうか。

それを実現できないか、というのがEventHubに参画した際の私の一番の関心事でした。私にとって、EventHubでの仕事は、日本のスタートアップ企業と密接に関わる初めての経験でした。
最初は、EventHubにはアドバイザーとして参加したのですが、会社を知るにつれ、そのカルチャーが私がシリコンバレーで経験したことと非常によく似ていることにすぐに気がつきました。イノベーションのペースが速いということです。
そして、とてもオープンな文化でした。コミュニケーションがオープンで、事業を進めるのに必要なさまざまな情報もオープンに共有されていました。メンバーは良い製品を作ろうと、スピード感を持って動いていました。シリコンバレーで見た光景とほとんど同じような光景でした。私にとってそれはとても嬉しく、素晴らしい驚きでした。

カルチャーフィットが抜群に良いということが分かったので、次の確認事項は「製品が海外展開に適合しているか」ということです。
そもそも、日本という国の特徴として、非常にユニークで、ビジネスの進め方も独特で、それがユニークな製品につながっていると思います。コロナウイルスのパンデミックが発生した際、日本ではイベントに関してのオフライン化の製品に対するニーズが高まりました。しかし、従来のオンプレミス型のイベントをオンライン化するニーズは、海外でも同様に高まっていました。そして、イベントの運営方法や、製品を見ていくうちに、世界の他の国々で行われているイベントと日本のイベントは何ら違いがないことに気がつきました。
それで、「製品が海外展開に適合している」という2つ目の確認事項の答えが出ました。もちろん、英語へのローカライズは必要ですが、それは乗り越えられないことではありません。私がEventHubに関わり始めたときにはすでに多くのローカライズ作業が行われていました。
EventHubはシリコンバレーで成功したスタートアップのような文化がある会社でした。グローバルな雰囲気があり、グローバルでありたいと願うリーダーがいて、日本の顧客だけでなく、グローバルな企業にも同じように使ってもらえるような製品を持っている。製品やビジネスをグローバルに展開することで成功する可能性のある企業であるための要素がすべて揃っているーそれが私がこのEventHubという会社に惹かれた理由だと思います。

ーEventHubに正社員として入社して3ヶ月、もうすぐ4ヶ月が経ちます。アドバイザーとしては1年近く関わっていただいています。
日本企業で働くのは初めての経験だと思いますが、どのように感じていますか?

第一印象は、シリコンバレーの会社のようだ、という印象でした。
実際に日本企業で働くのはこれが初めての経験で、正直なところどんな感じなのだろうととてもドキドキしていました。ですがこれはとても嬉しい驚きですが、実際に働いてみても、最初の印象と変わらず、職場環境は私がシリコンバレーで働いたことのあるスタートアップ企業の多くで経験したものと全く変わりません。
だから、とても働きやすい環境であることは確かで、今のところ本当に楽しんでいます。もちろん、仕事の大半が日本語で行われるのは初めての経験で、私にとっては新しい挑戦です。ですが、どんな仕事でも、どんな分野でも、新しいチャレンジができるのは良いことだと感じています。それが、仕事と生活の両方を維持することにつながると思います。EventHubで過ごしているすべての瞬間を楽しんでいます。

顧客の成功が自分たちの成功につながるースタートアップ企業を成功に導く、最も有効な方法とは

ー海外展開の業務に携わっていただいていますが、今は何に取り組んでいますか?

海外展開のチームを率いています。というより、一歩一歩進めている、という状況です。EventHubでは、多くの責任を負い、多くの業務があることが、良い経験のひとつになっています。
今の段階は、海外への本格展開に向けた準備をしているところです。マーケティングの仕事、ビジネスプランニングの仕事、そしてグローバルな事業展開の準備としてセールスの仕事も行っています。
スタートアップ企業では、物事を一歩一歩確実に進めて行くことが大切です。市場をテストし、成功が見えたら、成功に基づいてその地域に投資し、成長させていきます。それが、私たちがこのビジネスを海外で始める方法です。そして今、私たちはその準備と計画の段階にいます。
ですので今はマーケティングや準備作業が多いのですが、もうすぐ次の段階に進みます。次の段階として、各地域での販売に力を入れ始めており、これが実際の販売の第一段階となります。その後、状況を見てそれぞれの市場で成功するために、製品の何を調整する必要があるのか、どこに投資を続ける必要があるのか、などを市場から学んでいくことになります。
この知見をもとに、海外向けの製品計画、海外向けの事業計画、人材配置計画を推進していきます。次の段階に進むのが本当に楽しみです。

ー楽しみですね!今、どの地域が最初の市場になると思いますか?

まずは身近なところから始めようと思っています。アジア圏をターゲットにし、英語が主要なビジネス言語である英語圏と、その中で最も大きなマーケットを狙うつもりです。
東南アジア、主にシンガポール、そしてオーストラリアとニュージーランド、この二つの地域に注目しています。

ーどちらもターゲットにしているのですか?

はい、その両方をターゲットにするつもりです。もちろん、需要や成功の度合いを見ながら、どちらか一方に集中することもあります。

ー海外展開チームの責任者として、次はどのようなことに取り組んでいきたいですか?
将来の計画などはありますか?

私は、この会社を販売面、収益面で成功させ、そしてただ日本での成功を海外に展開するだけではなく、何倍にも成長させたいと考えています。
そのための次のステップは、顧客と話し、パートナーと話し、彼らから学ぶことです。私たちが日本で成功した方法、そして成功したスタートアップ企業が行っている最も有効な方法は、市場に耳を傾け、顧客の声に耳を傾けることです。
私たちが顧客の声を理解し、応え、それらを土台にすれば、私たちに市場が開かれると思います。ですから、この段階はとても重要です。そろそろ販売プロセスの次の段階として、最初の顧客や最初のパートナーとの対話を始めようと思っています。日本のスタートアップ企業を海外でも成功させるという目標に向けて、何をターゲットにすれば良いのかを理解するのに役立つと思っています。

ーシンガポールやオーストラリアにも、私たちの競合がいます。それについてはどうでしょうか?実際にそのライバルと競争するのですか?

そうですね、日本国内でも競争はありますし、どこの国でも競争はありますね。
顧客がイベントを行い、ニーズがある市場では、そのニーズに対応するためにいくつかの企業が登場します。
ですので、私たちは市場に耳を傾け、顧客の声に耳を傾けやすいというスタートアップ企業ならではのアドバンテージを生かさなければならないと思います。
私たちはただ単にイベント開催ができるプロダクトを作っているのではなく、顧客が叶えたいイベント体験 、より本質的な体験をサポートできるプロダクトを作っています。
誰もが、顧客や参加者、観客との対話を改善し、可視性を向上させる方法を探していると思います。
同じようなことが海外市場でも重要だと考えています。私たちは初めからすべての顧客を奪い合うことはできないです。小さな会社ですから、そのことは理解していなければなりません。
しかし、私たちは、自分たちが優れている部分、ユニークな部分、より良いインタラクティブな体験を提供できる部分があり、そこに焦点を当て、重要な顧客を見つけに行き、ニーズを聞き、調整を行い、積み上げていくのです。
そしてチームを作り、その成功を製品に再投資し、より多くの市場で競合他社に対抗できるようにするつもりです。
このようなことは、日本のビジネスにおいても非常に重要なことです。

EventHubをリーディングカンパニーへ

ーチームメンバーについて、どのような人と一緒に働きたいですか?

今は、顧客に素早く対応できることが重要であると感じています。ですので、日本企業で働くことができ、かつ海外市場で経験を積んできた、英語と日本語、両方を話すことができるバイリンガルの方を求めています。日本にいる開発チームと顧客との橋渡しをスムーズに行うことは非常に重要であり、それがスピードアップに繋がると信じています。
ただ、この先ずっとバイリンガルの人材だけが必要なわけではありません。今後、シンガポールやオーストラリアなどの地域に特化した事業を展開し、その地域の人材を採用する予定です。

ーパーソナリティ、マインドという点では、どうでしょうか?

チャレンジを恐れず、リスクを取ることを恐れず、何か新しいものを作りたいと思う人、ですかね。スタートアップ企業では、新しいものを作ることがすべてです。そして、新しいものを作るということは、顧客の声に耳を傾け、ニーズを把握し、それに応え、チームとして協力し、顧客の成功、ひいては私たちの成功につながる製品を作るために、すべての能力を活用するということだと思います。
ですので、エネルギッシュで、何かを作りたい、日本のスタートアップ企業が日本を越えて成長するのを見たい、という願望を持ち、その一員になりたいと思う人に来ていただきたいです。

ー最後にPeteさんの今後のビジョンをお聞かせください。

EventHubは成功するためのDNAや要素をたくさん持っていると思います。
私の個人的なビジョンとしては、これを1つの会社のモデルとしてではなく、もっと多くの日本のスタートアップ企業のモデルとして見ていきたいです。企業が日本で成功するだけでなく、グローバルで成功するようなエコシステムを作りたいと考えています。日本にはスタートアップ・コミュニティとして、ハイテク・コミュニティとして成長するためのDNAがあると感じています。
ですので、EventHubで働くことに興味がある人たちだけでなく、海外展開に興味のある企業も探しています。同じようなことをやりたいと考えている企業とのコミュニティを作りたいです。
そこで、同じようなアイデア、同じようなビジョン、同じような願望を持っている人たちと話をして、コミュニティを作り、お互いに助け合い、日本から海外市場にビジネスを持ち出すという再現性のある成功を収めたいと思っています。
私たちはリーディングカンパニーになれるかもしれません。企業同士も一緒にやれば、もっと強くなれるし、学びを共有することができます。それを実現させることは日本のスタートアップ全体にとっても、ワクワクするような未来像だと思うのです!

ーPeteさん、ありがとうございました!

EventHubでは、シリーズAの資金調達を受けて、採用活動を強化しています! 特に海外展開を本格化すべく、ピートさんと一緒に海外展開チームでご活躍いただける方を急務で募集しています!
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