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これから僕は物語る

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事実、伝聞のノンフィクションを下敷きにした「物語」
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序の終わり(情景0-3)

序の終わり(情景0-3)

そして、

じっと目を瞑って考えています。

何かを思い出そうとしている様です。

「あの時の事か?それとも、あっちが先か?」

ようよう重い腰を上げて綴り続ける事にした様です。

と或る時、

SNS上で

25年来の友人がかけてくれた言葉

「多分ね、幸せってのは、きっとちょっと探せばどこにでもあるんだと思うよ。」

これが発端だった様です。

同様の言葉を同じ人物から聴いたのは、20年程前だ

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序(情景0-2)

序(情景0-2)

昨晩も地震がありました。

大きな地震です。

疫病も蔓延しています。

人のココロも荒んでいます。

原因は判っています。

嘗て産業革命と呼ばれる事象が在りました。程なく資本主義経済と呼ばれるヒトの営みが始まりました。

それは、常に犠牲の下に成り立つ仕組みでした。

犠牲は、ヒト同士の対立を産みました。南北問題などと呼ばれた時も在りました。豊かな技術的恩恵を受ける人々と、その下積みとなる植民

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序(情景0-1)

序(情景0-1)

「形が無い」

「数が無い」

「何処にでも存在する」

「そう、例えば」

、と、お爺さんは続けました。

こじんまりとした、コチャコチャした物のいっぱいになった机を背にして、布張りの木製のドッシリとした椅子に座って。目の前には小さなテーブルの上にストレートのブランデーがなみなみと注がれたグラスが2つ。

親友にでも話す様に

もう何度目かになるその話を。

けど

本人も

聴き手も

そんな

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はじめまして(序 情景0-0)

はじめまして(序 情景0-0)

はじめまして。

なのでしょうね、お話しの始まりには。

風が吹いていました。

強い風には雪が混じっています。吹雪です。身体斜めにかしがせて、ようよう歩けるや否やの猛吹雪。目の前は只々白く真っ白く、冷たく感覚の失われかけた耳からは、ごおお、ずおぅ、びゅーぃ、と、これまた風の音ばかり。まつ毛の上下が凍りはじめて、まばたきするのも一苦労。ガムでも付いてるみたいにネバついています。鼻まで覆ったマフラー

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