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【イベントレポート】「急成長を導くマネージャーの型」解説講座vol.3

ベンチャーマネージャーコミュニティEmo、無料体験会毎月開催中!

はじめに

Emoコミュニティサイト内で、EVeM代表長村初の書籍出版を記念し「『急成長を導くマネージャーの型』解説講座vol.3」 を開催しました!

急成長を導くマネージャーの型(通称:マネ型)は、ベンチャー企業で生まれた「イーブンな関係でマネジメントをする際に必要な型」という技術を詰め込んだ1冊です。

本レポートでは、講座内で回答した11の質問についてまとめましたので是非最後までお読みください!

開催日時:2021年12月6日(月)19:30~20:30

▼イベントのグラレコです。詳しい解説は次の章から!

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モメンタムについて

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Q1.チームのモメンタムを産むためにやっている施策の効果を測る、PDCAを回すためにできることなどありますか?現在週次のチーム会議で前週のハイライトとしてよかった出来事の共有と各方針、KPI、重要アクションの進捗を各方針の担当から報告してもらうことを行っています。イマイチ効果があるのかどうか?がわかっておらず。(進捗の共有や推進としての効果はあるがモメンタムにつながっているかがイメージが湧いていない。)もしアドバイスなどございましたら頂けますと幸いです。

A.まずは続けることが大切

「日々実感はできないが、2ヶ月後に振り返ると大きな変化を実感できる」というのがモメンタムのイメージです。
初めは進捗の報告を淡々と続けていても何も変化が感じられないと思いますが、2ヶ月経った時に、「チームからの発言・発案が増えた」や「自分がいちいち指示しなくても自発的に動いている」といった変化が感じられると思います。もしそういった変化が感じられなければ施策の見直しを行いましょう。
見直しのポイントは「メンバーの自己効力感を下げるコミュニケーションをしていないか」です。モメンタムの正体は「自分たちならやれるぞ!」という自己効力感です。
目標と現状を比較し、その差分を埋めるために仕事をしているというのは分かります。ですが、差分の話ばかりすると自己効力感はどんどん下がります。
やるべきことはやっているが差分の話ばかりしていないか、注意しましょう。

目標設定について

Q2.P231-232のフィードバック例の場合、P218の目標決めは、どんなものと想定されるでしょうか?

A.成果だけでなく能力で目標設定している

P231-232は、成果だけでなく能力をフィードバックしているので長い文章になっています。
能力というのは、初めに設定した目標が達成できたかだけではなく、期末でその人が何ができる人かというので評価されるべきです。
能力に関しては何が伸びるかが想定しにくいです。ですから、目標の設定ではなく方向性の設定ぐらいに留めておいて、期末の評価の際に「設定はしなかったけれど伸びた能力」についても評価する、ということが重要です。

Q3.P218の目標決めは2回行うとありましたが、1回目と2回目それぞれで要望の伝え方について気をつける点はありますか?

A.1回目では否定しないこと、方向性を要望することがポイント

まず、目標設定する権限はマネージャーにあります。それなのになぜメンバーに申告させるかというと、その方が決まった目標に対して当事者意識を持てるからです。
1回目の面談は「メンバーに自己申告してもらう場」と考え、最初から否定しないことが重要です。あがってきた目標が少し違っていた場合、目標の結論ではなく、方向性を要望してください。
2回目の面談では、1回目よりは精度が高い目標があがってくるはずです。その時は「この部分を変えて」「これを追加して」などはっきりと要望します。

Q4.個人の目標設定の際に、メンバーからの反発が起きることがあります。コンフォートゾーンの目標設定がよいといった内容の反発なのですが、チャレンジゾーンの目標設定に理解を得るにはどのようにすすめるのがよいのでしょうか?

A.目標設定の意味を説明する

「個人が今の予測だと到底辿りつかない目標を課せられることで、それについて創意工夫するから成長して、その総和が会社の成長に繋がる」という、目標設定の意味を丁寧に説明しましょう。
そもそもコンフォートゾーンでは目標設定制度を導入した意味がなくなりますよ、ということを伝えると理解を得られるのはないでしょうか。

パニックゾーン・チャレンジゾーン・コンフォートゾーンについて

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Q5.過去の実績がなく、他部門から異動してきた部下に対して、チャレンジゾーンの見極めはどのようにすれば良いでしょうか?ポイントを知りたいです。

A.①前の上司からの引き継ぎ②経過観察がポイント

まずは、前の上司に「この人にこの目標を設定しようと思うんだけど大丈夫かな?」と確認してください。問題なさそうならその目標を設定し、経過観察します。フリーズしていたり何も進捗があがってこない場合はパニックゾーンの可能性が高いです。
初めは、パニックゾーンなのかチャレンジゾーンなのか注視することが非常に重要です。なかなか全員を注視することは大変ですが、「この人はまだパニックゾーンとチャレンジゾーンの境界線が不明瞭だ」というラベルを貼ってその人に注視しましょう。

Q6.チャレンジゾーン、パニックゾーン、コンフォートゾーン、のどの位置にはまっているか、客観的にわかる観点などがあれば嬉しいです

A.1ヶ月〜2ヶ月ぐらいでの変化をチェックする

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チャレンジゾーン:できることの幅が広がっている、発言・観点が変わっている
コンフォートゾーン:できること、発言、観点が何も変わっていない
パニックゾーン:期待したアウトプットに対して到底届かないものがでてくるという状態が2回続く

パニックゾーンでは、メンバーは無力感・負債感に苛まれ、自尊心が傷ついています。この状態が何度も続くと最悪会社に来れなくなることもありますので、注意しておきましょう。

Q7.営業部で、目標数字が高すぎて現実的ではない場合、目標が高すぎるというハードルがある中でモメンタムを作るのが難しかったです。未来が見えない中で未来を見えるように細分化していくためのKPI・方針・重要アクションではありますが、現実とかけ離れている場合どうしたらいいでしょうか?

A.チームがパニックゾーンに陥っている

営業部で、100%の目標に対して達成率20%の状態が1ヶ月続いたらどうなるでしょうか?
上司は「命取られるわけじゃないし大丈夫だって!」と励ましてくれるかもしれません。経験した人は分かると思いますが、そんな問題じゃないんですよね。上司に責められるのが嫌なのではなく、達成率20%の状態で生きていることが、無力感・負債感を生み、自尊心が傷つけられる原因になっています。
当然チーム全体の雰囲気も悪くなります。その状態で方針・KPI・重要アクションについて語り続けるのも限界があります。
この時は、「一旦最終目標を考えずにここを目指そう、それを達成したら次を考えよう」というコミュニケーションを取りましょう。
ただ、独断で目標を修正する権限はないと思うので、チームのコミュニケーションと並行して、上司へ以下のように報告してください。

「100%に対して20%と、かなり乖離が激しくなってきました。最終目標を諦めたわけではないのですが、このままだとチームの雰囲気も悪く、達成できるものも達成できません。まずは40%を一次目標に置かせていただき、それを達成したら次を考えるというコミュニケーションをしようと思うので、余計なことは言わないでくださいね!」

最終目標を諦めたわけではないのでこれを聞いた上司も怒らないでしょう。このように、メンバーと上司それぞれにコミュニケーションをとっていくと良いと思います。

ボトムアップでの意見が出てこない・・・

Q8.ボトムアップでの意見や取り組みが出てこない場合はMGRとしてどう改善に動くべきでしょうか。MGR1名とリーダー3名、メンバー10名の組織で、ボトムアップで意見を言ってくれていたメンバーを現リーダー陣を昇格させてから、現メンバー層からのボトムアップの意見や取り組みの提言が少なくなっていると感じております。メンバーの意識改革を促すや、仕組みでボトムアップの意見が出るようにカバーするべきでしょうか。

A.ボトムアップで意見が出ていた時の振る舞いを言語化して伝える

ボトムアップで意見を言ってもらうのはマネージャーの技術です。
今リーダーになりたての人は、ボトムアップで言ってもらうためのスキルや振る舞いが足りていないのではないでしょうか?
前提として、リーダーという役職がついていて自分を評価する権限がある人が隣にいるとそれだけで緊張します。まずはそのことを自覚してもらうことで、自然と圧をかけない振る舞いや言葉遣いになると思います。
次に具体的な施策ですが、リーダー抜きのミーティングでボトムアップの意見を考えてもらうことです。なかなか1人では言いづらい意見も、「3人で話して3人で言いにきてください」と言えば出てくると思います。

フィードバックがうまくいっているかの確認方法

Q9.最初は、こちらの本を参考にフィードバックをすすめていったとしても、質が低いところからのスターとになってしまうとおもうのですが自身のフィードバックが、部下に刺さっているかどうかはどのように評価すればよいでしょうか?(自身のフィードバックの質の確認)

A.メンバーの口から学び・気づき・今後どうするかを言ってもらう

メンバーから、「今のフィードバックは刺さらなかったですね〜」とはなかなか言われないので、自分で判断するしかないですよね。
その際は、メンバーの口から「フィードバックで得た学び・気づき・今後どうするか」を言ってもらうと、自分の意見が伝わったかどうかがわかると思います。

振り返りのタイミングについて

Q10.チーム内での個人個人での振り返りのタイミングについてどのように設定すべきでしょうか。現在は、4名ほどの営業チームの中で各々が商談をおこないつつ、振り返りなどはルールとしては設けておりません。(毎日読みの管理やチームとしての数値の確認をしていると言う状況です)例えば1週間に1回、1ヶ月に一回など、定期的にチーム内での振り返りをすべきでしょうか?

A.学び・気づきが溜まるタイミングで設定する

チーム内での振り返りは絶対にするべきだと思います。
隔週もしくは1ヶ月に1回、営業チームが集まるタイミングで、この期間での学び・気づきの共有の時間を作るとそのままチームのナレッジになるので良いのではないでしょうか。

Q11.P203の振り返りは、どれくらいの頻度で行えると良さそうでしょうか

A.取り組んでいるもののフェーズによる

EVeMは新規事業なので、1週間に1回振り返りをしています。自分1人で起業した時は、3日に1回ぐらい方針を変えていました。取り組んでいるものが新しいほど振り返りの頻度は高まります。
目安としては、最短1週間、最長クオーターごとに1回です。

おわりに

今回の講座は「組織を動かす」をテーマにマネ型を読んだみなさまからの質問にお答えしました!
次回は以下のスケジュールでお送りします。

第4回:「ピープルマネジメント」12/13(月)19:30~20:30

みなさまのご参加をお待ちしております!

Emoでは定期的にマネジメントに関するイベントを実施しております。
無料体験会を毎月開催しておりますので、ご興味ある方は下記のページをご覧ください!

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