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Emoで上流設計の型を学び、経営視点を持ったアクションが可能に—受講後2年間でマネージャーから代表取締役へ

急成長を目指すベンチャーマネージャーを対象としたスクール&コミュニティ「Emo」。ここでマネジメントの体系的なスキルと生きた知を学んだビジネスパーソンたちがいま、その可能性を次々と広げています。
本連載では、そんなEmoの卒業生たちにフォーカスを当て、マネジメントを学ぶことがどうキャリアの前進に繋がるのか、話を聞いていきます。

記念すべき第1回は、Emoの初期受講メンバーでもある、オウンドメディアの戦略・構築・運用まで一気通貫で支援するスマートメディアの代表取締役、品原由衣さんです。

【品原さんのご経歴】
2011年:新卒としてトレンダーズ株式会社に入社。インフルエンサーマーケティングのディレクターとして6年間勤務。チームリーダーも2年間経験。
2017年:メディア会社に転職し、メディア事業にて記事制作に従事。
2018年:株式会社スマートメディアに転職し、オウンドメディア事業の責任者を経験。顧客の継続平均月数を6カ月から12カ月に伸ばし、営業利益も前年比の1.5倍を達成。CMSチーム、セールスチームのマネジメント等にも従事。
2021年:同社事業本部長に就任。
2022年:同社執行役員に就任。
2023年:同社代表取締役に就任、現在に至る。

マネジメントに属人性を感じていたファーストキャリア

——まずはファーストキャリアについておうかがいします。品原さんは海外の大学を卒業後に、マーケティング・PR会社のトレンダーズに入社されました。当時の志望動機を教えてください。

品原由衣さん(以下、品原) 大学の卒業時期が日本とは異なるため、通常の就活のタイミングには乗れませんでした。そんな中でマーケティング領域に興味があったことと、まだ新卒募集をしていたこともあり、トレンダーズを志望しました。

入社後にまずぶつかった壁が、「学生と社会人/理想と現実」のギャップでした。多くの企業で新人には教育担当が付くと思いますが、学生時代には誰かに管理される経験はほとんどありませんよね。先輩からの指示に対して間違ってはいけない、スピーディーに対応しなければならないというプレッシャーにいつも苛まれていました。当時の私はミスが多く、人に迷惑かけていつも謝っているし、仕事は終わらないし、自尊心がボロボロだったことを覚えています。

そんな私も2年目になると、スケジュール管理を含めて自分で業務をコントロールできるようになりました。業務量や責任範囲は増えましたが、ゲーム感覚でうまくパズルをはめながら仕事を終わらせることに快感を覚えるようになってきたのです。

——入社4年目の2014年には、「チームリーダー」になられています。人を指導する立場になったことによる課題や難しさは、感じましたか?

品原 リーダーと言っても、マネジメント職のようにメンバーの目標管理や評価に携わることは一切なく、業務の指導・割振を担当した程度です。それでも立場上、メンバーから相談を受けることが多くなりました。ただ、悩みがケースバイケースで、その場で回答するのがとても難しくて……。それでも自分の上長であったマネージャーは的確に解決していく。その人を尊敬する反面、人柄やコミュニケーション能力、経験値がそろっていないとこの回答は出てこない、自分がマネジメント力を身につけるには長い時間がかかるだろうと感じました。

——その後、一度目の転職をされます。そのきっかけは?

品原 ふと気づいたら、私が言ったことに誰も反対しなくなっていて。気分も居心地もよかったのですが、このままだと自分がダメになりそうだと、転職先も決めないままに先走って退職しました。

2社目はメディア制作会社で、記事の制作工程の一部を担当したのですが、そこでは自分の業務が歯車のように感じてしまい……。転職する際に「自分ならではの強みを持ちたい」と意気込んでいたのに、転職後の業務が「1つの仕事の工程の一部」だったときに、いよいよ危機感が高まりました。悶々と悩んでいるときに、(スマートメディア前代表取締役の)成井五久実に声をかけてもらいました。成井はトレンダーズ時代の同僚で、従業員5人ぐらいの会社(JION)を起業し、その後は親会社であるベクトルのもとにJOINを含む5社が統合したスマートメディアが誕生しました。今後、スマートメディアとしてオウンドメディア事業に挑みたい、事業責任者を任せたいと誘われ、ジョインすることになりました。

経営陣の期待と自分の実力のギャップを埋めるためにEmoへ

——スマートメディアのオウンドメディア事業部は品原さん1人から始まり、ゆくゆく10人規模へと成長させたそうですね。プレイヤーからマネージャーへと、シームレスに立場が変わっていったと思いますが、その変化の過程で悩まれたことはありましたか?

品原 1つは「領域の広さ」です。当時は自分で事業目標を設定し、予算管理から採用まで、通常業務を持ちながら遂行しなければなりませんでした。本来なら経営側に人材を補填するか、もしくは自分が経営サイドに行き、持っている業務をメンバーに託すかのどちらかの選択をすべきだったのだと思います。私は結果的に、後者を選びました。
もう1つは、「自分の精神性」です。なにかの判断を問われたときに、自分のキャパシティの範囲で意思決定をしていくため、事業の成長規模=自分の実力になってしまっていたのです。これを何度も成井に指摘されていました。そのときは、言われていることは理解できても、なにが原因なのかが理解できずに、経営陣の期待と自分の実力のギャップに苛まれていましたね。

——それらの悩みが解決に向かうきっかけは、どこにあったのでしょう?

品原 尊敬している経営メンバーに相談したときに、「『自分がやれる・やれない』で判断するのではなくて、『やるべきか・やらないべきか』で判断しなさい」と言われて、自分に足りないのは単純に考え方だったとはっとしました。このアドバイスがなければ、私は自分自身への時間やお金の投資として「Emo」に入会することもなかったと思います。マネジメントを学ぶ必要性を感じていても、きっと「お金の問題でできない」「時間がない」と、言い訳を並べていたでしょう。

——マネジメント学ぼうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

品原 EVeM・CEOの長村禎庸さんが、数カ月間、当社の人事コンサルティングをしてくださっていて、たまたま私も打ち合わせに同席したことがあったのです。マネジメントについての課題を話しているときの長村さんの回答が的確で、「この人がしゃべるたびにお金が落ちている」と思ってしまうくらい、アドバイスの内容に価値を感じました。調べたら、個人向けのマネジメントスクールの運営もされていると知り、チャレンジしてみようと。

——当時、品原さんはご自身のマネジメント課題をどのように捉えていましたか?

品原 スマートメディアは5社が経営統合した会社なので、共通したマネジメントの基準がないし、横並びのマネージャー陣にどのように働きかければよりよい会社にできるのかが不明確でした。トレンダーズ時代と変わらず、ケースバイケースの相談をされたときの対応も不得手。メンバーになにかを依頼すること自体も負担で、結局自分でやってしまう。そのせいで、会社の組織運営、自分のチーム運営のどちらもカオス状態に陥っていました。

——そんな中、Emoで一番の学びとなったことはなんでしょうか?

品原 上流設計の方法を学べたことは私にとっては大きな財産となりました。上流設計をしないまま走ると、目の前のことを消化するだけになってしまう。現状や理想、そのギャップを洗い出すという上流設計のフォーマットを教えてもらうことで、目標が明確になり、メンバーになにかを要望するときもロジカルに説明できる。それによってコミュニケーションがスムーズになり、メンバーとのコミュニケーションに怯える必要がなくなりました。

マネージャーとして急成長するために「型」を学ぶ

——これまで「マネジメントは属人的なもの」と感じていたところ、Emoでは「マネジメントには型がある」と教わったそうですね。

品原 はい、「マネジメントの型」という概念自体がとても新鮮でした。マネジメントにはマネージャー自身の優れた人柄や豊富な経験値が必要なのではないか。そうであれば、マスターするのは難しいのではないかと感じていたので、型があると知ったことは大きな収穫でした。

実際に、過去の成功体験や失敗をEmoで学んだ型に当てはめたとき、「だからこういう結果になったのか!」と腑に落ちることがとても多かったです。

ちなみに、一見型にはまらなそうなケースがあったときも、講師に相談すると複数の型の組み合わせでスルスル対応策が導かれて。これにはとても感動しました。

——マネジメントを学んだことで、ご自身のキャリアにおいてどのような変化をもたらしていますか?

品原 1点目は経営視点を持てるようになったこと。Emoで学んだ部署目標の立て方は、上流(会社の状況・目標)があって、それに対する所属部署の役割がこうあって——と、経営方針から噛み砕いて設定していくものですく。それにより経営陣との対話が生まれ、経営陣の考えに対する自分のアクションが考えられるようになりました。経営目線を持ったマネジメントを学ぶことは、キャリアにとってプラスになると感じました。

2点目は、会社へのアピールになったこと。私はEmoを受けることを事前に経営陣へ伝え、Emoで得た学びや気づきを適宜シェアしていました。自分のプライベートの時間とお金を使って自らマネジメントを学び、会社や事業にどう貢献できるかを考えている人は、経営陣にとっては貴重な存在です。モチベーションや意識が高い人には重要なポジションを任せようと思うはずなので、どんどんアピールすべきだと感じていました。
ただ、「外で受けてきました」と自己完結するのではなく、いかに組織で活かすのかという視点を持つことが重要。経営陣としても目に見えた変化や成果がないと、その人を抜てきする最後の一押しにはならないと思います。そのため、私はEmoで学んだことを他のマネージャーにも共有し、Emoのやり方で社内の事業目標設定ができるよう働きかけました。これにより、各事業部が今何をやるべきなのかが明確になり、全社の会合でも事業部の動きをメンバーにきちんと伝えられるようになりました。

——今後のチャレンジについて、教えてください。

品原 今あるオウンドメディア事業をもっと発展させていくということが次のチャレンジです。これまでの5年間でお客さまに価値提供できる領域は確立できましたが、まだ足りません。提供できる価値が高まる=提供している側の個人の価値が高まることにもつながる。事業の成長は、関わっているメンバーの自己実現や成長にも絶対に関わってくるはずなので、人も事業も成長させていきたいです。

——最後に、品原さんにとってマネジメントとはなんでしょうか?

品原 スマートメディアに入ったことで「人生が好転した」「次のキャリアに結びついた」と、メンバーが実感できるようサポートするのが究極のマネジメントだと思っています。自社に留まって長く活躍してほしい気持ちはありますが、今の時代はそれも難しい。その人がこの会社で最大限欲しいものが手に入る状況をつくることができれば、卒業しても縁は切れません。私自身が一番の体現者だと思いますが、人は置かれた環境で自己実現ができたときに、自分に自信を持つことができます。人生に、「仕事で自分の願望を叶えられた」という経験が1つあることは、大きな財産になると思うんです。

一人でも多くのメンバーがそんな経験をできるように、マネージャーとして最大限の支援をしていきたいと思っています。

品原様、ありがとうございました!


EVeM HERO INTERVIEW
インタビュイープロフィール

品原 由衣 氏
株式会社スマートメディア
代表取締役

新卒としてトレンダーズ株式会社に入社。インフルエンサーマーケティングのディレクターとして6年間勤務。チームリーダーも2年間経験。メディア会社に転職後はメディア事業にて記事制作に従事。同社代表取締役に就任、現在に至る。

※上記の部署名、役職はインタビュー当時(2023年11月時点)のものです

▼株式会社スマートメディア 様について詳しく知りたい方は、下記からご覧ください。

https://sma-media.com/

▼個人向けマネジメントスクール&コミュニティ「Emo」についての詳細は、下記Webサイトにおてご確認くださいませ。

10期の申し込みは、2023年12月22日(金)までとなります。
体験会も実施しております。下記フォームより、お問い合わせくださいませ。

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