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【イベントレポート】「急成長を導くマネージャーの型」解説講座vol.4

▼ベンチャーマネージャーコミュニティEmo、無料体験会毎月開催中!

はじめに

Emoコミュニティサイト内で、EVeM代表長村初の書籍出版を記念し「『急成長を導くマネージャーの型』解説講座vol.4」 を開催しました!

急成長を導くマネージャーの型(通称:マネ型)は、ベンチャー企業で生まれた「イーブンな関係でマネジメントをする際に必要な型」という技術を詰め込んだ1冊です。

本レポートでは、講座内で回答した12の質問についてまとめましたので是非最後までお読みください!

開催日時:2021年12月13日(月)19:30~20:30

▼イベントのグラレコです。詳しい解説は次の章から!

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人はどれくらいの時間で変われるのか

Q1.「信用される3つの方法」はとても大切なことだと思いますが、変わろうとして人はどれくらいの時間を経て変われるものでしょうか?わたしも変わりたいと思っていますが、なかなか変われない自分がいて辛いです

A.誰かのためなら人は変われる

私は昔、何故それができないのかを伝えたいがあまり、メンバーに攻撃的なマネージャーでした。やってはいけないこともたくさんしてしまいました。
怒れば怒るほど自分も辛いのですが、目の前にすると感情的になってしまっていました。

何人かのキャリアを台無しにするという絶対にやってはいけないことをやってしまいました。これが私が心から変わらなければならないと思った出来事です。

どのくらいの時間で変われるかは明言できませんが、自分のために変わろうとした時よりも、誰かのために変わろうとしたときのパワーやコミットメントはとても大きなものになると思います。

苦手な作業を継続するコツは?

Q2.関与方法の一覧化は、作業が細かすぎて継続できる自信があまりありません。何か継続するコツがあったら教えていただきたいです。またこのようなことが苦手な人にマネージャーについてもらう場合、補佐役みたいなメンバーをつけてアサインをするのがいいのでしょうか?

A.運用コストは高くないので1度作ってみる

メンバー数にもよりますが、そこまで時間はかからないと思います。
7人分作るのに2時間ぐらいのイメージです。
1度作ったら見直しは隔週〜月1でOKなので、そこまで運用コストは高くないと思います。
その管理が苦手だったり忘れてしまうという方は、補佐役としてマネージャーと一緒に見直ししてくれるメンバーをアサインするのがベストです。

3つのコミュニケーションは共通言語化されている?

Q3.ティーチング、コーチング、フィードバックの3つのコミュニケーション技術について、その中でもフィードバックはティーチングもコーチングも包括する意味合いで、いろんな会社で何気なく意図せず使っていそうと思いました。社内の共通言語として、3つの技術をしっかり使い分けしているのでしょうか。共通言語化されていればそのプロセスをお伺いしたいです

A.共通言語化されている会社は見たことがない

たしかに、フィードバックは色々な意味を包含していますよね。
ティーチング・コーチング・フィードバックの言葉の定義を揃えるには、「みんなで同じことを学ぶ」しかないと思います。
もしよければマネ型を社内で共有して11章だけでも読んでいただけると共通言語化のプロセスとして良いと思います。

パワハラだと思われるのが怖い・・・

Q4.パワハラが怖くて指示が出せない時、どういう風に指示を出せばいいでしょうか。

A.「目的」が抜けている指示はパワハラに感じる

特にテキストの場合は目的が抜けているとパワハラに感じたり不快感が大きいことが多いです。
業務目的・業務目標・要件・参考情報をきちんと書く・言うということをすれば、パワハラには感じないと思います。後は語尾にも気を付けましょう。「やれ」「作れ」などの命令形の語尾を使わず、「お願いします」と丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

サポートメンバーとメンターの違い

Q5.P298で、メンターをつけるという会社もありますが、ここでいうサポートメンバーとメンターはどう違いますか?

A.一時的か長期的かの違い

サポートメンバーの意味は、「ショックを受けているメンバーをケアする」ことです。
マネージャーからフィードバックされて感情的になっているメンバーに対して、優しく寄り添いながらもマネージャーの意図を伝えてもらいます。
メンターとは違い、このとき限りの関係でOKなのがサポートメンバーです。

理想の状態の引き出し方

Q6.P289で、理想の状態が出てこない時に、どういう風に理想の状態を引き出せばよいでしょうか?

A.①過去の話を深堀る②今の制約状況を取っ払う

何の理想の状態かにもよりますが、キャリアの場合のアプローチ方法は以下の2つです。

①過去の話を深堀る
②今の制約状況を取っ払う

いきなり将来どうなりたいか聞かれても出てこないという人には、「学生時代は何してたの?」「何でこの会社に入社したの?」など、過去の話を聞いてみてください。話していくうちにメンバー自身がその時の感情を思い出した状態で将来のキャリアについて聞いてみると、意外と本音が出ることが多いです。

また、「1年後どうしたい?」と聞かれても、「今の会社の状況」や「今の自分の実力」など、色んな制約条件に縛られて出てこないということがあります。その時は、「10年後何やりたい?」というように、今の制約状況から遠い状況を聞くと出てくることがあります。そこから、5年後、3年後、1年後というように遡っていくと良いと思います。

課題に対する具体的な答えの引き出し方

Q7.メンバーの課題解決力を上げていきたいという意図もあり、業務の振り返り的に問いを投げて「どこに課題がありそうかな?」「どんなアクションをすれば良さそうかな?」など聞いているのですが、中々具体的な答えが引き出せず(抽象的な回答が多かったり、こういう感じかな?のような聞き方でも「多分そうですかね…」といった感じで少し曖昧な回答をもらうことが多い)、どうすればいいか悩んでいます。どのように引き出していけば良いのでしょうか?

A.オープンクエスチョン→クローズドクエスチョンの順番で聞く

質問には以下の2種類あります。

オープンクエスチョン:自由に回答してもらう(例:記述式)
クローズドクエスチョン:選択肢を与える(例:ラジオボタン)

初めからクローズドクエスチョンを投げかけると非常に圧迫感を与えてしまいます。
初めは質問のように、「どこに課題がありそうかな?」「どんなアクションをすれば良さそうかな?」と聞くのがよいと思いますが、それで答えが出てこない場合は、選択肢を与えるクローズドクエスチョンで聞いてください。
例:「◯◯と××と△△、他にも可能性があると思うけどどのアクションがいいと思う?」

メンバーへのフィードバックの留意点

Q8.メンバーへのフィードバックのタイミングに悩んでおります。チームMTGの場で、チームの施策への否定的な態度を露骨に出す、チームの士気を下げる発言をするメンバーAさんがおります。別のメンバーからもAさんの発言やチーム内で取る態度に疑問視する声が出ております。1on1の場でフィードバックしようと考えておりますが、その際に留意すべきことがあれば教えていただきたいです。

A.1回で解決しようとしない

質問の通り、1on1の場でフィードバックするのが良いでしょう。その際に留意する点は2つあります。
1つ目は、実際にあなた自身がメンバーの行動を見たのであれば、「◯◯さんも言っていたけど、」などはあまり入れないようにすることです。「私の目でチームに迷惑をかけているところを見たので、改善してください」とはっきり伝えてください。
2つ目は、メンバーから「私もここに不満があるのでこの態度なんです」や「僕だって頑張ってます」と反発された場合、「今は冷静に話せそうにないので時間を置きましょう」と言って1週間程度時間を置くことです。
そうすると、「たしかに私のあの態度は良くなかったです。でもここに不満があって・・・」と、メンバーが冷静に自分の非を認めてくれます。
「否定的な態度は良くなかったよね。でも、あなたが言ってくれたその不満はちゃんと解消していこうね。」という話しができれば良いと思います。

自分の意見を押し付けていないか省みるポイント

Q9.カベウチをする際に、「自分の意見を重ねていく際、相手の意見を踏まえてカベウチができているのか?」という疑問をもつことがあります。自分の意見に塗り替えたり押し付けになっていないか、省みるポイントはありますか?

A.発話量に気を付ける

たくさんのロールプレイングを見ていて、相手の意見を塗り替えてしまう人は、圧倒的に発話量が多いです。
「こういう風にやろうと思うんだけどどう思う?」という話をして、相手が「良いと思いますよ」としか答えてくれない時は、「◯◯さんの意見を聞かせてほしい」「今の私のアイデアで疑問や質問があればぜひしてほしい」のように、相手から発話を引き出すことが重要です。

「マネージャーは役割でしかない」ことを理解してもらうには?

Q10.P239「マネージャーとメンバーはフラットで役割の違いでしかない」について、過去の経歴からなかなかそう思えないメンバーがいます。より心からフラットな役割であることをより行動で自身が示していくのが前提である場合、メンバーからの理解を得るために何かいい方法があればアドバイスいただければと思います。

A.先にティーチングをしてもらう

メンバーから先にティーチングをしてもらうと、「誰からでも学べる人なんだな」や「メンバーの意見をきちんと聞いてくれる人なんだな」という印象を与えることができます。
自分が上の立場だと思っていないことを伝えるには、相手から教えてもらってよかったことをすぐ取り入れるのが1番早い方法です。

マネージャーの素質

Q11.自分が「メンバーの本質的な成長・成功にコミット出来ているかどうか」を判断する基準は何かありますか?出来ていなければ、出来るようになりたいので。。。自分が「メンバーの本質的な成長・成功にコミット出来ているかどうか」を判断する基準は何かありますか?出来ていなければ、出来るようになりたいので。。。

A.能力を問うものではなく、価値観の問題

まず「メンバーの本質的な成長・成功にコミットしよう」と思ってみて、その結果つまらないと感じたら、それはやりたくないということなのでやらなくて良いと思います。
本にも書いていますが、マネージャーになることが偉いことでも出世の象徴でもありません。マネージャーはたくさんの職種のうちの1つにすぎません。
できるできないではなく、価値観と合っているかを自分自身に問いかけてみるのが良いでしょう。

組織・構造づくりの議論の進め方

Q12.人数が増えていくフェーズですが、ベンチャーであり情熱が重要という価値観が上位にあり、なかなか組織づくり・構造的な部分の議論へ進めないと感じているのですが、どう議論を進めていくのが良いか、ヒントをご教示いただけると嬉しいです。

A.具体的な問題に対して必要な構造を説明する

「構造が必要」から入るよりも、社内で実際に起きている問題に対して、「こういう構造がないからこの問題が起こっているんです」というような説明の仕方が良いと思います。
例えば、「◯◯さんが辞めた原因は、何をしたらいいかわからないからと言っていました。これは、ベンチャーマネジメントの地図によると、目標や方針を発表する仕組みがないから起きたことです。そろそろ仕組みが必要なフェーズではないですか?」といったアプローチをしてみてはどうでしょうか。

おわりに

今回の講座は「ピープルマネジメント」をテーマにマネ型を読んだみなさまからの質問にお答えしました!

今回で全4回に渡る読書会が終了しました!ご参加いただいた方々、本当にありがとうございました!

Emoでは定期的にマネジメントに関するイベントを実施しております。
無料体験会を毎月開催しておりますので、ご興味ある方は是非体験説明会にお越し下さい!

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