1.アタマ痛くて救急車→脳出血

コロナに伴うリモートワークの拡大で世の中の働き方が大きく変わりました。この変化は当然私にもありました。コンサルタントという職業は意外と相性が良く、クライアント先への移動時間は無くなり、一回のミーティング時間も短縮され効率的に仕事をこなすことが可能になりました。

一見適用できたように見えて実は無理があったのかもしれません。今回はある日突然発症してしまった”脳幹出血”という病気を通じて

・私の身に起きたこと
・普段は知ることのない入院生活
・感じたこと、気づいたこと
・向き合ったこと

等、参考になればと思い書いていきたいと思います。（連載形式）

ごくありふれた朝

10月2日（金）の朝のことでした。最近眼の奥が痛いなぁ。。zoomのやり過ぎかな？7時間連続とかやっちゃってるしなぁ、寝つきは悪いし、夜中起きちゃうし・・・毎朝自転車に乗って近くのスタジオまでピラティスに行くのですが、その日はそんな気分にもなれず、ベットでグズグズしてメッセンジャーを見てました。

何件かメッセージが入っており数件返した後、弟からのメッセージに不明点があり通話ボタンを押しました。この時はまだ頭が痛いなー程度でした。

ここまではけっこうありがちな朝ではないでしょうか。私にとってもここまではごくありふれた朝でした。

異変に気づく

弟が通話に応じたので普通に喋り出したつもりが。。。

私：
もひもひ、ん？（あれ？寝ぼけてる？）
あのひゃー、あんあかしゃへりふらいんあよえ。（あのさ、なんだかしゃべりづらいんだよね？）

弟：
え！【ラリルレオ】って言える？

私：
そんふらひふへふあよ、【ラフィフエホ】（そんくらいいえるよ【らりるれろ】）

弟：
しゃべれてないね。。。病院行った方が良い、調べられる？

私：
むひ、よふわからなふぃ（むり、よくわからない）

弟：
ヤバイヤバイ！すぐ調べるからちょっと待ってて。o病院ってところが近くにあるね、救急車呼ぶ？

私：
はふかひふてよへなひ（はずかしくてよべない）

弟：
うーん、ちょっと病院電話してみるからそのまま安静にしてまってて。

ーーーー

しゃべれなかったけどテキストは打てたので看護師の友人にLINE。

”頭が痛くてうまくしゃべれない”

まもなく着信。

看護師友人：
大丈夫？あ、しゃべれてないね、救急車呼べる？調べてもらってなんともなかったらラッキーじゃん、すぐ呼んで！

私：
どふやっへよふ？（どうやってよぶ？）

看護師友人：１１９！すぐ！

初めての救急車

人生で初めて１１９に電話を架けました。頭が痛くてうまくしゃべれないことをなんとか伝えることはできましたが、住所がうまく言えずマンション名と住所に関係する単語を伝えました。

そのうち立っていることが辛くソファーに寝転んでいると救急車から着信がありました。エレベーターは何本ありますか？と聞かれましたが、大きなマンションのためそもそも知らず、自力で外に出られること伝え、火の元と電気の消し忘れをチェックし自宅を出ました。鍵をかける余裕もありました。

６階からエレベータに乗り、外に降りるとサイレンの音が聞こえ、まもなく救急車が到着、フラフラした足取りでしたがなんとか救急車の後ろから自力で乗り込みました。

ぼんやりしているものの救急車の中には機械がぎっしりつまっていることが認識でき意識ははっきりしていました。救急隊員から、お名前は？ご住所は？お仕事は？ご年齢は？ここはどこですか？と質問攻めにあった記憶があります。

脳出血が発覚

すぐに病院に到着しました。どうやらかなり近所らしく（引っ越してきてすぐ自粛になったためあまり近所のことが分からず）救急車のベットから病院のベットに大人数でスライドしてもらいました。現場の音や救急隊員さんの声などからただ事ならない状況だとわかりました。

朝だからか薄暗い大きな部屋に運ばれました。向こうには看護師さんたちのデスクエリア、私の寝かされているスペースはカーテンで仕切られていました。

自宅を出る時から手にはスマホ、救急センターに搬送されても取り上げられることはなく持っていました。さすがに触っているとだめかなと思いつつ、家族に連絡したほうが良いと思いましたのでメッセンジャーにて搬送された病院を伝えました。

まもなく長い廊下やエレベータを移動しCTの部屋に運ばれ、滞りなく検査したもらい、また元の部屋へ運ばれてきました。

相変わらず頭痛が続く中、向こうの方で看護師さんの声が聞こえてしまいまいた。”出血してるって”

あぁ終わった・・・

不調を感じたら

【ラリルレオ】を言ってみましょう
舌の動きを確かめる時一番手取り早い手段です。おかしいなと思ったら声に出して喋ってみてください。自分で認識できます。

勇気を持って救急車を呼びましょう
普段呼ぶことはないのでこれはかなりハードルが高いです。私が真っ先に頭に浮かんだことはマンション中の住民が出てくるのではないか？あともしなんでもなかったら申し訳ないという気持ちです。でも手遅れになってしまったら取り返しのつかないことなので勇気をもって呼んでください。

テキストは打てる、歩くことはできる
だから良かったんですが、だから判断に迷ったとも言えます。重症でもできることがあることがあることを知っておいてください。

１１９はとっさに出てこない
冷静であればなんてことはない１１９でも私は教えてもらわなかったら思いつけなかったです。