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自作PCを組んでみた!

Mac Studioが来るのを待っていたときに発送はされたものの上海から動かない。で、問い合わせたら配達日は未定ですという返答だったので前々からやってみたかった自作PCに挑戦しました。なお自作PC組んでから3日後くらいにMac Studio届きました笑

どんなPCにするか

Teenage Engineeringっていう普段はシンセやスピーカーなんかを作っているメーカーがあって、そこから昨年Computer-1っていうPCケースが発表されたんです。それがめちゃめちゃいい感じ。

で、このケースだけ頼んでいたんです。届いてからずーっと部屋の片隅に眠らせていて、今回はそれを使って組むぞと気合を入れました。
性能的にはせめて3年は使い倒せる、処理能力がそれなりにあるPCを作りたい。それにThunderbolt用の周辺機器がすでにいくつもあるのでThunderboltのポートがついているやつ。というのがぼんやりとした目標でした。

部品?パーツ?を選ぶ

今回用意していたケースはMini-ITXっていう規格の小さめサイズ。デスクの上に載せていてもそれほど気にならないサイズです。5インチのモニタースピーカーくらい。
で、Mini-ITXという規格が決まるとその規格のマザーボードが必要になります。マザーボードを選ぶにはあとCPUを何にするか決めておくと選定しやすくなります。最初はRyzenっていうAMDのがいいかなーって思ってたんですが、Intelの新しいCPUは非対称コア、つまり省電力の高効率コアと性能重視のパフォーマンスコアっていう二種類のコアを組み合わせて動作させられるらしく、MacのM1チップがそういう設計になっていてかなり効果があるのでそっちがいいかなーといろいろ悩みました。
ただ、Thunderbolt 4のポートが欲しいとなるとマザーボードの選択の余地はそれほどありません。Mini-ITX規格のマザーボードでは大きさの制約が厳しいためにPCIeスロットがたいてい1つしかなくて、そこにグラフィックボード挿したらそれで終わりなんです。そうなると後からThunderboltの拡張カードを追加という手段が取れないため、元からマザーボードにポートが付いてる必要があります。
調べてみるとZ690っていうIntelの第12世代用CPU向けチップセットを積んだモデルでThunderboltポートを搭載しているのが3機種あってその中から選ぶことになりました。WindowsでThunderboltはマイナーなのでしょうか。ノートPCに搭載されているのをたまに見かけますがそれくらい?
あといろいろ物色しているうちに素敵なCPUファンを見つけたんです。Noctuaっていうメーカーのもので落ち着いた配色のやつ。それ見つけたらどうしてもそこのを使いたくって、ケースの大きさと相談するとNH-L12Sっていうのが良さそう。

Noctua特有の、ベージュにエンジっぽい色の組み合わせが大好きな人はある程度いるみたいでdropではこの配色を使ったキーキャップなんていうのも売られてます。

で、このCPUファンの製品ページにマザーボードの対応表があって、結果MSIのMEG Z690I UNITYっていうマザーボードに決めました。Thunderbolt 4のポートが載ったMini-ITX規格のマザーボードで対応してるのがそれだけだったので。しかもSSDのヒートシンク外さないとダメって書かれていましたけど。

CPUはIntelの第12世代Core i7。グラフィックボードなくても動かせるようにグラフィック出力ありの12700Kというのにしました。Core i9は熱くなるっていうイメージがあったので性能的にひとつ下のモデルを選びました。

メモリは64GBに。これめちゃめちゃ高かった。マザーボードが対応しているメモリがDDR5という規格なのでそれに合わせてという感じです。DDR4とそれほど性能変わらないっぽいんですけどね。あとCPUクーラーの都合で高さが限られていたのでVengeanceというモデルに。

https://www.corsair.com/ww/en/Categories/Products/Memory/VENGEANCE-DDR5-Memory---Black/p/CMK64GX5M2B5200C40

SSDはSamsungの980 Proというモデルの1TBのを2枚。マザーボードにSSDのRAIDを組める機能が付いていたのでせっかくならSSDはちょっぱやにした方がいいんだろうということで奢りました。

Mini-ITX用の電源ってSFXという規格らしく、メモリと一緒のメーカーであるCorsairの製品が評判良かったのでそれに決めました。

https://www.corsair.com/ja/en/Categories/Products/Power-Supply-Units/Power-Supply-Units-Advanced/SF-Series/p/CP-9020186-JP

グラフィックボードはRTX3060Tiというチップ(?)が載ったモデルです。ケースが小さいため長さが18cm以内、かつ幅が2スロットまでのものしか入りません。サイズで探すのめちゃめちゃ大変でした。結果MSIのAeroというモデルに。

最後にケースにつけるファン。これもNoctuaのに。ケースには80mmのファンが付けられるようだったので80mmでPWM制御できるモデルを選択しました。

これで必要な部品は全て決まりました。Thunderbolt 4欲しいばっかりにめっちゃんこ高くなった・・・。

組み立て

まずはマザーボードに付けられるものはどんどんくっつけていく作業。CPUを載せて、メモリとSSDを差して。

ピンが曲がったなんていう話を聞いてドキドキしながら組み付けました

それからCPUファンを取り付けて。ちなみにCPU用のヒートシンクの上にファンを設置する場合はSSDのヒートシンクは取り外さなくて大丈夫でした。おそらくSSDのヒートシンクを外さなきゃダメなのはCPUヒートシンクの下にCPUファンを設置する場合だと思われます。

工業!って感じのするヒートシンク

あとはケースの組み立てです。折り紙みたいに折り曲げていくんですが、逆方向に曲げてしまうと元通りの方向に曲げ直す際にパキッとなりそうでかなり気を使いました。

小さな角材をガイドにぐいっと曲げていく作業

アルミ版を保護しているシートにもちゃんと考えてから曲げるんだぞって書いてあります。

二度考え、一回曲げる

マザーボード一式と電源を取り付け、スイッチ類を接続したらあと一息。

LEDが点灯しただけなのに嬉しい

と、そこで問題が発覚しました。Noctuaのケースファンって防振のためにシリコンの棒みたいなもので固定するんです。それが全然ねじ穴に入らない。ネジも付属していたんですがそれも入らない。ということでドリルをギュイギュイさせて無理やりねじ穴を広げて固定しました。

とりあえず組み上がって電源を入れたらBIOS画面(?)が立ち上がったので一安心。ここでメモリの速度の設定やRAIDの設定も済ませておきました。

OSのインストール

これが大変でした。Windows使っていればOSのインストールメディアを作るのは楽っぽいのですけど、Macで作ろうとすると途端に複雑になるようで、USBドライブのファイルシステムの都合で4GBを超えるファイルを作れないので分割する必要があったりと面倒でした。ターミナルからもう使わないようなコマンドをいくつか実行した気がします。

インストールメディアができたのでこれでインストールできる!と思いきやSSDでRAIDを組んでしまっていたためにドライバを読み込んでからインストールしなきゃいけなくてそこでも詰まりました。

といったことを乗り越えてようやく!ようやくWindowsが起動しました!!
エルデンリングも動いた!感動!!

使用感

通常作業しているぶんには全然大丈夫!なのですがゲームや3D制作環境なんかを動かすとドライヤー並みの騒音になりますし、部屋もポカポカになります。ファンの回転数を調整すると確かに騒音を抑えることはできますがもちろんCPUやGPUの温度がめっちゃ上昇します。グラボはファンが一つしか搭載されてなくてファンが3つついてるモデルより3倍頑張らなきゃいけないんですよね。
あとマザボの売り文句にSSD用のヒートシンクがSSDを効果的に冷却してくれるみたいに書かれていたんですが、ヒートシンクが冷やしてくれるSSDは一枚だけで笑っちゃいました。マザーボード裏のSSDは見事に温度あがっちゃいます。3枚も載せられるのにこの片手落ち感たるや・・・。

ということでこの小さなケースで大それたことはあまりしないほうがいいのかなーって思いました。おそらくRyzen使ってDDR4メモリでグラボ非搭載みたいな感じで動かすのがコスパもいいですし快適に使えそうです。

使っているDELLのモニタにはKVM機能が付いてたのはラッキーでした。キーボードやトラックボールを今回組んだマシン、それにMacの双方を切り替えながら使うことができるので便利です。

感想

組み立てはそれほど難しくもなく楽しかったです。ただどんな部品を選ぶかっていうのが一番難しいところで、スペース的に問題がないか、規格が合っているかの確認にかなりの時間を取られながらも慎重に選定していきました。たぶんパーツを選ぶっていうのが自作PCを組むにあたって8割以上を占める作業。
おそらく作り慣れている人であればこのケースの場合、性能を追い求めるのはほどほどにして値頃感のある構成にしていたんだろうなって思います。GPUのファンが一つしかついてないとあんなに大きな音がするなんて知らなくてびっくりしました。

それでもTeenage Engineeringのこのケースはやっぱりカッコよくてお気に入りです。IKEAの家具みたくふにゃふにゃしてて剛性感がないので人に勧めにくくはありますが、チープながらもオシャレっていう感じが好きな人なら飛びついてしまうはず。

佇まいが好きすぎます