見出し画像

【やってみて!】小学生とデザインした遊び

講師を務めている小学生向けオンラインデザインスクール9kidslab(ナインキッズラボ)で、「遊びのデザイン」という授業の中で子どもたちと一緒に考えた遊びを紹介します。まだ開発途中なんだけどなかなか面白いからぜひやってみて。

その前にちょっとだけ前置き。この授業ではデザイン思考というものを扱っていて、デザイン思考というとデザイナーの思考や発想の仕組みをモジュール化してビジネスに転用することで、問題解決やソリューションを導き出すというもの。とはいえ小学生にそのままのメソッドやアプローチを伝えても彼らが大人になる頃には、その発想自体は古典と化している可能性が高いので、僕はデザイン思考をひろーーーーーく捉え直して、
体験的に学習し、発見したものを、分解・再構築・抽象化などのアプローチを通じて、新しいものを発想・創造する。
ということを、子どもたちと一緒にやっています。

それを「遊び」を題材にやっているので、簡単にいうと既存の遊びをやってみて、分解したり、他の何かとくっつけたりしながら、発想のジャンプを受け入れて新しいもの作っちゃえという感じ。クリエイティブってざっくり言うとこういうことじゃない?どうなんだろう?

やってみて① 井出考案「ババ衰弱」

では早速やってみて。2つあるのだけどまずは頭の体操がてら僕が考案した遊び。トランプのババ抜きと神経衰弱を組み合わせた「ババ衰弱」。

トランプを使います、まずは準備から。ババ衰弱にはゲームに参加しない「親(進行係)」が必要です。
ババ衰弱の目的(勝敗)】
神経衰弱のように並べた裏返しのカードから、1枚だけ混じっているペアにならないカード(ババ)を早く探した人の勝ち。

ババ衰弱の準備】
・トランプは一般的に赤いカード(❤️と♦️)と黒いカード(♠️と♣️)に分かれますが、そのどちらか(赤全部or黒全部)を使います。
・ジョーカーを除いたカードを裏返してよく混ぜます。
・親役の人はその中から1枚だけカードを抜き出します。これでペアにならないカード(ババ)が出来ます。この時、抜いたカードは親のみが確認します。プレイヤーはみてはいけません。

ババ衰弱の遊び方】
①神経衰弱の要領でカードを2枚めくってペアを探していきます。ペアを見つけたらそのカードは広げた場からのぞいていきます。
②ただし、1枚だけペアにならないカード(ババ)がいることを忘れずに。
③一番早くペアにならないカードを見つけた人の勝ち。ペアにならないカードは「これだ!」と思ったらいつでも宣言してOKです。親は宣言されたカードがババかどうか確認して全員に伝えます。ババならそこでゲーム終了。宣言した人の勝ち。ババ出なければ宣言失敗を伝えて、カードを戻してゲーム再開です。
④宣言失敗の場合は1回休みとなります。

こんな感じ。参加人数は4〜6名くらいいると楽しい気がするけど、まだまだ検証が少ないので試してみてください。

子どもたちと遊ぶように作った絵のペアのカード。トランプでも同様です。めくっていくとこうやって徐々にペアができてくるのは神経衰弱と同じ。でもゲームの目的はババ(ペアにならないカード)を探すことだから、たとえばこの段階でこのカードがババかどうか宣言するというチャレンジングなゲーム。

通常の神経衰弱ならばペアを見つけるほどに自分は勝ちに近づくのだけど、このゲームの面白いところは、それだと相手も同様に勝ちに近づいているというところ。なぜなら残りのカードが少ないほどに、ババは見つけやすくなるから。

ババはいつでも宣言できるというところにも面白さはあって、宣言失敗は1回休みだけど、そのリスクを負ってでも宣言するか、手堅くいくか、いろんな戦略が考えられる。

大人のホームパーティとかお酒の席とかでも楽しい気がするけどどうだろう?

次に紹介するのが子どもたちと考案したゲームなんだけど、長くなってきたのでそれはまた次回。こちらもなかなか楽しいですのでお楽しみに!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?