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私小説『地球学徒の日記』

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✙この作品は、夢小説『スタウロライト 十字石の追憶』の外伝です。登場人物は本篇と同じですが、こちらは現実世界の日本国内(令和時代)を舞台とし、実在の事象を題材にしております。本篇…
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2023(令和五)年9月2話・10月・11月1話「結果的に京浜縦断の秋になったらしい」

私小説『地球学徒の日記』 2023(令和五)年9月2話・10月・11月1話 「結果的に京浜縦断の秋になったらしい」 草津温泉の旅館には、時間限定で入れる浴場があるのですが、その室内には神棚があり、天照大御神(伊勢皇大神宮)が祀られていました。  お湯の温度は高めで、これに浸かり続ける事自体が神前修行…なのかも知れません? 9月18日(月曜)大森池上 本行寺入山会  本日は「敬老の日」ですが、大森池上の寺院では、鎌倉時代ゆかりの法要が行なわれていました。飲食屋台の出店もあ

2023(令和五)年8月3話・9月1話「泊まれない旅館と終わらない鬼ごっこ」

私小説『地球学徒の日記』 2023(令和五)年8月3話・9月1話 「泊まれない旅館と終わらない鬼ごっこ」8月19日(土曜)多摩丘陵 町田  今日は、東京の南西にある町田市に向かいました。東京・相模(神奈川県)に跨がる多摩丘陵の上に立地し、多摩ニュータウンと呼ばれる団地で知られます。また、そこから多くの遺跡(多摩ニュータウン遺跡群)が発掘され、この辺りには原始・古代から人々が住んでいたようです。  私達は、町田駅前の商店街を歩き、ここの店舗でしか買えないようなグッズを探しま

2023(令和五)年8月2話「世界で最も幸福な国?」

私小説『地球学徒の日記』 2023(令和五)年8月2話 「世界で最も幸福な国?」「…ね、楽しかったでしょ?」 「ああ、素敵な夏祭だったよ。案内してくれて、ありがとう」 シエラ 「あと何か、屋台で買っときたい物とかある?」 「私は、インドカレーを食べたい!」 シエラ 「あんた達、相変わらずね…じゃ、店まで案内するわ」  こうして、今年の瀬谷白姫祭は無事に終わりました。 8月6日(日曜)渋谷KILLIN:G Vol.3  今日は(今日も)渋谷でライブコンサートのイベ

2023(令和五)年7月3話・8月1話「妹達の夏祭」

私小説『地球学徒の日記』 2023(令和五)年7月3話・8月1話 「妹達の夏祭」7月29日(土曜)大塚リアライズ 「お兄ちゃん、今日は宜しくね~!」 「宜しく、ななみん」  今日は、妹のナナミと一緒に、北大塚(豊島区)のライブコンサートを観に行きました。まず、大塚駅の喫茶店でナナミと待ち合わせましたが、駅の内外には同じ名前のカフェが二つあるので、少しだけ迷いました。その後、合流して挨拶を済ませると…。 ナナミ 「大好きなお兄ちゃんに、ななみんからプレゼントだよ!」

2023(令和五)年7月2話「あの夏の同級生」

私小説『地球学徒の日記』 2023(令和五)年7月2話 「あの夏の同級生」 縄文時代の日本列島では、地球温暖化の影響で照葉樹林(常緑広葉樹)が生い茂りました。現在も、神社などの台地で照葉樹を見る事ができます。 「樹木に神霊が宿るという『神木』への信仰が、自然保護に役立ったようですね」  東京大森の八景天祖神社(入新井町 新井宿村)には、約400年の樹齢を誇る椎の御神木がいらっしゃいます。この神社の建立が約300年前(江戸時代 享保期)なので、それより百年も昔からここにおら

2023(令和五)年7月1話「この話を書く時間が忙し過ぎて足りない件」

私小説『地球学徒の日記』 2023(令和五)年7月1話 「この話を書く時間が忙し過ぎて足りない件」 7月は、旧暦では「文月」とも呼ばれ、その由来は七夕と関わっているようです。 7月1日(土曜)くりは強襲  去る6月24日(土曜)、よる様の生誕ライブで大久保(東新宿)に向かいましたが、それから一週間経った今日も、私達は再び大久保の地を訪れていました。今日は、この街のイベントスペースで、以前からお世話になっているくりは様の撮影会があります。 「はぁ…横浜から飛んで来ましたが

2023(令和五)年5月4話「淀橋ミネラルフェア」後篇(出雲・熊野)

私小説『地球学徒の日記』 2023(令和五)年5月4話 「淀橋ミネラルフェア」後篇(出雲・熊野) 前篇に続き「第36回 東京国際ミネラルフェア」で出逢った鉱物・岩石を紹介致します。前篇では、モルダバイトと紫金石を取り上げました。 「…さて、次はどの店を見ようか?」  鉱物には、自然科学的な側面だけでなく、世界各地の神話・宗教やオカルティズム(占星術・錬金術など)と結び付いた「パワーストーン」という文化史的な側面もあります。 ヒジリ 「このミネラルフェアでも、宝石だけでな

2023(令和五)年5月3話「淀橋ミネラルフェア」前篇

私小説『地球学徒の日記』 2023(令和五)年5月3話 「淀橋ミネラルフェア」前篇 5月26(金曜)~29日(月曜)の西新宿 都庁前において、世界中の鉱物・化石などが展示・販売される「第36回 東京国際ミネラルフェア」が開催されました。今回は、このイベントに参加した様子を報告させて頂きます。 5月29日(月曜)東京 淀橋  東京の中心である新宿区は、南部の四谷(内藤新宿町)、西部の淀橋、東部の牛込という三つの区域に分けられます。 アキ 「新宿周辺の地形は『淀橋台』と呼ば

2023(令和五)年5月2話「横浜港を巡る」

私小説『地球学徒の日記』2023(令和五)年5月2話「横浜港を巡る」イサミ 「…じゃあ、行くわよ」  今日は、久々の休日を勝ち取ったイサミ姉さんの引率で、横浜港へと出掛ける事になりました。 5月27日(土曜)横浜港 「イサミ姉さん・メグミさん・ネネカさん、今日は宜しくね」 メグミ 「皆で一緒にお出掛け、楽しいな!」 ネネカ 「先輩方、宜しくお願いします!」  メグミさんやネネカさんも、楽しそうです。私達は、桜木町(中区)から右回り(時計回り)に横浜港を歩き、横浜市

2023(令和五)年5月1話「大森・池上から横浜へ」

私小説『地球学徒の日記』2023(令和五)年5月1話 「大森・池上から横浜へ」 池袋から浅草橋まで、アイドルのイベントに明け暮れた連休週間が終わりました。その余韻に浸りながら、会場で撮影した記念写真を見返していると、向かい側で読書していたヒジリお姉ちゃんが、思い付いたように口を開きました。 ヒジリ 「…『新約聖書』に、こんな言葉が御座います。『私はアルファであり、オメガである。最初の者にして、最後の者。初めであり、終わりである』(ヨハネ福音書)と」  今年の連休週間は、動

2023(令和五)年4月「最初の者にして、最後の者」

私小説『地球学徒の日記』2023(令和五)年4月「最初の者にして、最後の者」 約3年間も続いたパンデミック(最早「バイオハザード」と呼んだほうが良いのでは、とも思います)が、完全な終息ではなくとも一つの区切りを迎え、世間に活気が戻りつつある春。新年度を迎えた4月と言えば、花見の季節です。私達も、幼馴染みのメグミ、姉のヒジリと共に、お花見に出掛けていました。 「わあ…綺麗な桜だね!」  私と腕を組みながら、夜桜を見上げるメグミさん。 「幼い頃、ここのスーパーマーケットに週