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都市部とは程遠い場所でのsnap
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今年の梅雨は短く、蒸し暑い日々が続いている。節電を呼びかけるテレビの報道とは裏腹に、冷房が欠かせない。
実家では、自分が家を出るまで冷房がなかったのだから、どうにかして過ごしていたのだろうけれど、この暑さからは考えられないことだ。
そんな暑さにもなれば、撮影においても、昼間出かけるのに躊躇する。元から僕の写真活動は朝か夜か、ということが多いのだけれど、この季節になれば、その傾向はますます加速するってものだ。
およそライカのある街のイメージとは遠い町でライカを持ってスナップする。この町は大きな史跡があるから観光地ではあるのだけれど、町中はいたって普通の過疎化の町だ。だからカメラをぶら下げた人間がいれば、それは違和感のある光景だろう。しかしそんなこともものともせず、とにかくは規範を意識しつつ、スナップする。毎回同じ景色を行くものだから、食傷気味ではあるのだけれど、それでも、時々新しい発見をしたり、季節の変化を感じたりするのだから、スナップはやはり面白いものだ。
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あちこちに紫陽花が咲いていた頃、いい感じの場所だと、足を止めてシャッターを切った。heliar50mmf1.5は距離計と連動はしないが、50センチまでは近づけるので、簡易マクロ的に撮れるのが面白い。
紫陽花はその花びらが、なんだか和紙のような質感で、好きな花だ。色もなんとなく和風な気がする。
2枚目、3枚目は、ロードバイクで、山の麓にある集落まで行った際、個人の方が手入れされている紫陽花の通りで撮らせていただいたもの。この紫陽花の裏側に、建設会社の施設があって、この山間の景色を眺められるように、大開口の窓が張られてある。ここで一杯やったら心地よかろう。
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上は、ブロンプトンで同じく町のはずれまで走った時の一枚。早期水稲の地域なので、もう稲の葉が青々としていた。
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すぐ近くの三日月池。川の湾曲を工事してできた池らしい。亀がわんさかいて、優雅に泳いでいた。この池が結構広大で、ちょっと不思議な景観を成している。
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中心地にオープンしたカフェ。イートインもあるけれど、どちらかというとテイクアウトしたくなる店構え。スイートポテトを推している。コーヒーはとても美味しいし、もう少し流行ってもいいんだけどなあ、町の人口の母数がなあ……。
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緑の雰囲気が良くて撮った。向こうの建物はアパートなんだけれど、なんとなく涼しげである。
この町そのものが、僕が幼い頃と比べても活気がなくなっていて、寂しさも感じるところがあるけれど、一方で、様々な活動をされている人もいて、またちょっと魅力的なカフェや居酒屋さんもできたりしていて、新陳代謝が行われていることに感心したりもする。大きな幹線道路が走っているわけでもないので、「町」である隣町の方がマックだったり、モスだったりスシローだったり、チェーン店があったりするのに「市」であるこちらにはない。すき家くらいか。それがむしろ、この町の固有性を保つことにもつながっているようにも思う。
それが果たしていいことか悪いことか、わからないけれど、なんだかんだ飽きのこない町だということは確かだ。
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