マガジンのカバー画像

父と娘の日々

340
認知症が進行していく、憎たらしく愛おしい父との、尊い日々の記録。
運営しているクリエイター

2021年8月の記事一覧

ひとりも良いけど、一緒も良い。

ひとりも良いけど、一緒も良い。

成長って
わかりやすい場合と
わかりにくい場合が
あるんだな。

速度がそれぞれ
違うんだから
比べたってしょうがない。

でも同じような速度の人に会えるのは
うれしいものだ。

早かろうが遅かろうが
それはどっちでもなんでも良くなって。

一緒に成長していると感じられるんだものね。

苦し紛れの策を練る。

苦し紛れの策を練る。

最近のテーマ。

素直に生きる。

本当にこころが動くことって
自分にとってなんなんだろう?

まずはそれを調査することから始まる。

自分では認めたくないような
ダサイこととか
たくさんありそうでちょっとコワイ。

まあ、いろいろ実験してみようと思う。

父がブーブー言うと
私は自分に文句を言われているのかと
時に傷つく。

でも父は
「正直な気持ちを言ってるだけだよ」
と言う。

昔お世話にな

もっとみる
喜ぶ時は、都合良く。

喜ぶ時は、都合良く。

ただのモジャッとした草かと思っていたのに
きれいな花が咲かせたりする。

それを知らない人から見ると
全くの想定外。

知ってる人にとっては
当然のこと。

草は
それを知られてようが
知られてなかろうが
誰かが見ていようが
誰も見てなかろうが
しっかり自分の使命を果たす。

人間は
一番きれいな時に
それを見つけて喜ぶ。

花を咲かせるなんて知らないと
余計に喜ばされる。

ツッコミどころ満載。

ツッコミどころ満載。

平和でご機嫌な一日を過ごし
気持ち良さそうな顔をして
寝てる父を見届けて
昨日は私も早く寝た。

しかし夜中の12時過ぎに
一階に降りて来た父。
弟はどこだ
と聞いてくる。

弟は家族と箱根に住んでるよ
と答えたら

母はどうした
と言うので

死んじゃったよ
と答える。

そうか、そうか
なんかおかしいね
と自分で気づいて寝床に戻る。

しばらくしたら
また降りて来て
靴を出して出かけようとして

もっとみる
うれしい拍子抜け。

うれしい拍子抜け。

今まで一度しか起きなかったことが
二度起きるまでは受け入れられた。

しかし三度となると
これから先
ずっと起こり続けるのか
みたいな恐れが湧いてくる。

なにせ相手は
進行しているものだから。

いつもそうなんだよな。
ゾゾゾッとして
不安になってしまうんだ。
ということに気づき
いや、三度あっても
四度目から永遠になるとは限らない
と自分に言い聞かせて
三度目に挑んだら
父の勘違いで
三度目す

もっとみる
幸せ見つけた散歩道。

幸せ見つけた散歩道。

実家がある場所は鎌倉と言っても
鎌倉のメインストリーマーからは
鎌倉に入れてもらえないような
鎌倉の外れ。

ちょっと歩くと藤沢市と横浜市に出る
ゴールデントライアングル地帯。

住宅街だけど
藤沢と横浜の境目辺りには
まだ農地が残っている。

今日はいつもながら突然
弟家族が来てくれて
お嫁さんが父の行きつけだった果樹園に
散歩がてら連れて行ってくれた。

近所なのに生まれて初めて通る道は
車が

もっとみる
こういう時は、舞ってしまおう。

こういう時は、舞ってしまおう。

台風が近づいているようで(2018年)
いつも以上にすごい重力。
からだが重くて
布団から起き上がれない。

最近マイブームの
柑橘ゼリーをタップリ作って
布団の上で食べてみたり
ピアノの音を聴きながら
布団の上で舞ってみた。

泳いでるみたいで気持ちいい。

姪が貼りつけていってくれた
てるてる坊主のおかげか
雨も風も、今のところ穏やか。

父もウロウロしてるけど
今はまだ穏やか。

台風と共に

もっとみる
ふくよかなこころを育てる。

ふくよかなこころを育てる。

昨夜は台風も父も
なんとなく過ぎ去って行ったけど
私のこころはぐるぐると渦巻いた。

父のわがままが
時々許せない時がある。

怒って泣いたら
すぐに謝る父。
かわいそうになって
ますますこころをかき乱す。

でも
その後しおらしくなり
ごはんもごちゃごちゃ言わずに
食べてくれるようになり
本音をガツンとぶつけるのも
たまには良いなと思った。

相手に求めない、とか
自分が変わるしかない、とか

もっとみる
サボリ魔の役割。

サボリ魔の役割。

友達が描いた絵を見ていると
モヤモヤのこころが
癒される。

みんな、私が側にいて
父は幸せだって言ってくれるけど
私は側にいるだけで
サボってばかりいるので
父はそんなに恵まれていないと思う。

昨日も2週間お風呂に入ってない父に
お風呂に入ろう!とうながしていたら
「入るから頭洗ってくれる?」
と聞かれて
絶対やだよー!!と断った。

ただでさえ父の頭を洗うなんて
抵抗があるのに
2週間洗って

もっとみる
元気なおばあちゃんのこと。

元気なおばあちゃんのこと。

2ヶ月前に咲いていた花が
また新たに咲いている。

雑草には
いろんなサイクルがあるんだな
たくましさゆえなのか。

父のサイクルも
不思議な安定感を保っている。

今はまた
ケンチャンが山に帰っているので
なかなか出かけられなくて
モンモンとしていたのだけど
昨日から寝込んでいて
全然起きないので
今日はお昼を食べさせてすぐ
寝たところを抜け出して
鎌倉にブラブラショッピングに行ってきた。

もっとみる
初めてのお盆。

初めてのお盆。

秋の乾いた空気になってきたと思ったら
ジメジメムシムシし始めた。

そうか まだお盆前だった。

母のところに
おいしいお菓子とか
お花とか、果物が届く。

そうか、初めてのお盆には
そんな風にしてみんな
亡くなった人を想うんだな。

長野から送ってもらった
お盆に飾るちょうちんが
明るく灯り続けて1ヶ月。

部屋に溶け込んで
やわらかな光があったかい。

お盆が終わっても
そのままつけておきた

もっとみる
新規ガス抜き法改定。

新規ガス抜き法改定。

大阪から
ご当地お菓子が届いた。

愛情がいっぱい。

何をやっても抜けない空気が
パンパンになってきて
持て余している。

お菓子をやけ食いしそうになる手を
引っ込める。

いちいち苦しんでもいられない。
これからもたくさん
こういうときがやってくる。

自分に一番ぴったりの
ガス抜き法を見つけるチャンス。

今までやってたとか
誰かがやってるとか
全然違うところで見つけたい。

わくわく。

根拠なきポジティブイメージ。

根拠なきポジティブイメージ。

抜き切れなかったガスに
父が飛ばした火花が引火して大爆発。

爆発しても
家族ってやつは
何もなかったかのごとく
普通の顔して話し始める。

そうじゃない将来もあるかもしれないけど
今はそうであることがありがたい。

父に爆発すると
ちんぷんかんぷん言ってるのが切り替わり
まともになって返してくる。

脳が、ちゃんとしなきゃ!
ってなるのかな。

それとも困った娘だ
とお父さんに戻るのかな。

もっとみる
自利自利、暑い日に思う事。

自利自利、暑い日に思う事。

終戦の日。

テレビでは天皇陛下が
平成最後の追悼式をしていた。(2018年)

父の父は
パプアニューギニアで戦死した。

父はお父さんに会ったことはなく
女手ひとつで育てられ
貧乏だったので小さい頃は
人ん家の物置で暮らしてたらしい。

どんな気持ちで
暮らしていたんだろうな。

介護をしていると
みなさん口を揃えて
自分を大事にしてね
と言ってくださるので
自分のことばっかり考えてると
どう

もっとみる