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〜大丈夫か?!ニューカッスル!〜 21/10/18 《プレミアリーグ2021-22 第8節》 ニューカッスル vs トッテナム レビュー
こんにちは。えつしです。
今回は、先日サウジアラビア政府系ファンドによってクラブが買収され、14年に渡った前オーナーのマイク・アシュリー政権が終焉し、これからオイルマネーによる補強や設備投資が予想されるニューカッスル新体制初の試合となるニューカッスル対トッテナムの試合です。
暗黒時代が終わりを告げ、ファン、サポーターも含めポジティブな状態でこの一戦を迎えるニューカッスルに対し、スパーズはアストン・ヴィラ戦に続き勝利することができたのか。レビューしていきます。
1. スタメン
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63947289/picture_pc_9662612c5c5dbe3de8d81f0e7c9852f3.png?width=800)
・スパーズ
ロリス
エメルソン-ロメロ-ダイアー-レギロン
ホイビュア-スキップ
ルーカス・モウラ-エンドンベレ-ソン
ケイン
スパーズは、前節アストン・ヴィラ戦からスタメン変更はなしの4-2-3-1。
・ニューカッスル
ダーロウ
マンキージョ-ラッセルズ-クラーク-リッチー
ヘイデン
サン=マクシマン-ウィロック-ショーン・ロングスタッフ-ジョエリントン
カラム・ウィルソン
60’ ロングスタッフ⇄シェルビー
77’ ウィルソン⇄フレイザー、ウィロック⇄マーフィー
ニューカッスルは、前節ウルヴズ戦からフェルナンデス、アルミロンに代えてラッセルズ、ウィルソンを起用した4-1-4-1。
2. 1st half
開始早々スコアが動きます。
1分47秒、エンドンベレのノールックパスがソンの裏抜けの動きと合わず、ラッセルズがカット。ラッセルズのウィルソンへのパスはエメルソンが触りますが、これを収めきれずジョエリントンに拾われ、バイタルエリアのウィロックを経由し、逆サイドのサン=マクシマン、オーバーラップしてきたマンキージョと繋がれ、クロスにウィルソンが頭で合わせてゴール。ここのウィルソンのロメロの背後からすっと出てきて前で触る動きは良かったですね。
2分も経たない内にスパーズはビハインドの状況に。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63996961/picture_pc_a16a5060dfb218fe03adf361a7e8c8cf.png?width=800)
得点後、上図の様にニューカッスルはIH2人をスパーズのボランチに当ててウィルソンがCB間を切りながら寄せる形でハイプレス。
それに対してスパーズは可変はなし。そのままの形でビルドアップしていきます。
一方、スパーズのトップ下エンドンベレがアンカーのヘイデンをみて、SHの2人(特にルーカス・モウラ)も高い位置でCBを牽制したり寄せていったりする守備に対して、ニューカッスルは徹底して左SHジョエリントンにロングボールを蹴り込み、空中戦でエメルソンに対して質的優位のあるマッチアップを起点とする攻撃。
ヘイデンがラッセルズの右脇に降りてエンドンベレを迷わせたり、そのスペースにロングスタッフが降りてきたりするものの、結局はジョエリントンをエメルソンと競らせとけば収められるので簡単。ウィルソンが流れてきてエメルソンの邪魔をしてジョエリントンにロングボールをフリーで収めさせようとする狡猾な動きもありました。
ただ段々ニューカッスルの序盤の勢いも弱まり、プレスも落ち着いてきてスパーズのボール保持が安定してくるように。
12分頃からは、ビルドアップ時にホイビュアやスキップがCBの脇に降りるようになります。
そしてダイアーの脇に降りたスキップにウィロックがついてきて空いたスペースにソンが降り、それにヘイデンがついていき、右SBのマンキージョも釣られます。それを見逃さずダイアーが左の大外高い位置をとったレギロンにすばらしいロングキック。そのボールをレギロンがうまく収めてヘイデンがソンに出ていって空いているバイタルエリアでエンドンベレがパスを受け、ケインを恐れてラインを下げすぎたラッセルズはそこに寄せることができず、エンドンベレのシュートがサイドネットに吸い込まれ、16分57秒にスパーズは同点に追いつきます。
こういう形で自分たちの動きに相手がどう対応するかみて後出しジャンケンでそれぞれが正しいポジショニング、動きができれば十分点を取るためのタレントは揃ってるよというのがわかるゴール。
そこからはもうニューカッスルはなかなかプレスにいくことができず、1トップのウィルソンの周りでスパーズのボランチはボールを受け放題。
21分25秒にはドフリーのホイビュアからDFライン裏へのキックにケインが抜け出し、ダーロウとの1対1を冷静に決めてスパーズが勝ち越します。
あれだけボールホルダーをフリーにすればそういうボールも出てくるよねという感じ。それにしてもオフサイドの位置から相手のラインが少し下がったところをギリギリ抜け出したケインのオフザボールの動きは何度みても美しいです。スアレスに似てましたね。
この後守備時に同じラインに立ってしまって縦パスを通されたりと相変わらず危うい部分はあるものの、ボールを保持してスパーズが優位にゲームを進めていましたが、アクシデントが発生します。ニューカッスルサポーターの方が心臓発作を起こし、いち早く救助が必要な状態に。観客席の異常にいち早く気づいたレギロンの進言を受け、アンドレ・マリナー主審が試合を中断させます。
(この時の詳しい流れはこちらのじゅにーにょさんの記事をお読み下さい)
選手がドレッシングルームに下がり、15分程中断があった後試合が再開されました。
前半アディショナルタイムの45分+3分3秒にはニューカッスルのロングボールを回収したところから久々のケインのアシストでソンがゴールして3点目を決め、スパーズの2点リードで前半終了となります。
3. 2nd half
後半も同じ様にスパーズがボールを保持してニューカッスルはジョエリントンのところからの打開を目指しますがうまくいかず、60分にロングスタッフに代えてシェルビーを入れ、4-4-2にシステムを変更します。これによってスパーズのボランチやCBからドフリーで簡単に縦パスを入れられていたことを修正。
ここからはスパーズがボールを保持するもうまくボールは運べず、両チームともに攻めあぐねる塩展開に。
83分にはシェルビーが2枚目のイエローカードで退場し、88分48秒にはマンキージョのフリーキックからダイアーが久しぶりに目立ったミスを犯し、オウンゴールで失点。目の前でジャンプしたロメロがボールに届かなかったという背景もあるので、ダイアーだけを責めるのも少しかわいそうではあります。
このまま試合は終了し、2-3、スパーズの勝利で試合終了となりました。
4. 総括、感想
テンション高く試合に入り、先制点を取ってそのままの勢いを維持したかったニューカッスルですが、徐々にトーンダウン。スパーズはそこに助けられた部分も大いにありました。
相手のプレッシャーが弱く、フリーでボールを持って落ち着ける状態であれば選手たちが判断してビルドアップの形が作れる時もありますが、やっぱり序盤のニューカッスルの様な猛攻を受けると途端にあたふたしてしまいますね。
代表ウィークに日本代表も言われていましたが、スペースも時間もないピッチ上ではやっぱりチームとしての原則、共通認識っていうのは大事だなと痛感します。。。
ヌーノ監督はこの試合で交代カードを切らず、スタメンは全員フル出場となりました。
試合後の記者会見では
彼らのためにも良いことだと信じている
とのこと。
以前、"試合も使ってチームを作っている最中だ"というような発言もあったので、このスタメンでの試合はしばらく続くことになりそうです。
5. おわりに
今季初のケインのリーグ戦でのゴールも生まれ、エンドンベレもフル出場と選手のコンディションが上がってきているであろうことはポジティブな部分。それが勝利に繋がってくるか。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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