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〜変わりつつある。だけどまだ遠い〜 21/11/25 《ECL21-22 グループG第5節》 ムラ vs トッテナム

こんにちは。えつしです。


今回は、ECL21-22 グループG第5節、ムラトッテナムの試合をレビュー。
再び早い段階で退場者が出てしまう試合となったので、失点シーンを中心に試合を振り返っていきたいと思います。


1. スタメン

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・ムラ
オブラドヴィッチ
カルニッチニック-ゴレンツ-カラマルコ
コウス-コザル-ローベック-シュトゥルム
ホルヴァト-プツコ
ムラフセイノヴィッチ

62’ ムラフセイノヴィッチ⇄マロシャ、コザル⇄ウロ
78’ シュトゥルム⇄ロトリッチ
87’ ホルヴァト⇄ツィポト


・スパーズ
ゴッリーニ
タンガンガ-ロドン-サンチェス
ドハーティ-エンドンベレ-スキップ-セセニョン
ヒル-デレ・アリ
ケイン

53’ ドハーティ⇄デイビス
54’ デレ・アリ⇄ソン、ヒル⇄モウラ、ロドン⇄ダイアー
76’ エンドンベレ⇄ホイビュア

スパーズは、直近のリーズ戦からロリスダイアーデイビスエメルソンホイビュアウィンクスレギロンモウラソンに代えてゴッリーニロドンサンチェスドハーティエンドンベレスキップセセニョン、ヒル、デレ・アリを起用した〔3-4-2-1〕


2. 振り返り

スパーズはリーグ戦からスタメンを大幅に入れ替えて望んだこの一戦でした。結果は93分51秒マロシャのゴールで勝ち越され、2-1での敗戦。


コンテ体制初となるターンオーバーして望んだ試合でしたが、ことごとくその影響が出てしまいました。


いつも通りスパーズは自陣からのビルドアップに取り組み、ボールを保持する時間は長かったものの、ゴールに迫るシーンはなかなか作れず。その理由としては

・左右CBがボールを受けたときに内へのパスの意識が低いor内をみることができない

サンチェスはボールを受けた時点でWBの方に体を開いて受けてしまうことも多く、受け手をじーっと見ながらパスを出すので、相手の選手は的を絞りやすく、ボールの移動中に受け手であるスパーズのWBまでかなり寄せることができる

・WBが受けたときに相手を怖がってボールを隠すようにトラップしてしまって前を向く(正対する)ことができていない

・相手DFライン裏を狙う動きが少なく、CBからの一発で裏を狙うこともないので相手DFラインが高いままでライン間で受ける選手が潰されやすい

・ライン間で仕事ができる人がそもそも少ない

などなど。


ムラ〔5-4-1〕で構えるときもありましたが、タンガンガにボールが入るとプツコが寄せるのをきっかけにプレス開始の雰囲気。相手がスイッチを入れたときこそオープンにトラップし過ぎず、中への選択肢を持っておきたいなと。特にサンチェスはどうしても受けるときからWBへのパスを考えてる感が抜けず。以前DAZNの番組での内田篤人と冨安の会話にもありましたが、"嵌めパス"製造機にはなりたくないところ。


受け手であるWBに関しても、CBが運んでムラの1stDFラインを突破して高い位置でボールを受けたときも相手に正対する形でトラップするのではなく、相手からボールを隠すようにトラップしてしまうので、相手は恐れずにプレスに来ることができますし、タッチライン際に流し込むようなボールでシャドーが相手のWBの裏に流れて受けるということもできません。


ムラのCBはスパーズのシャドーには前に出て潰しに来ていたので、前線はもっと相手DFラインの背後を取る動きがあっていいように思うし、CBからのフィードで裏を狙うシーンがもっとあってもよかったと思います。それが少ないことによってよりライン間のスペースは狭まりますし、そこで受けたスパーズの選手もプレーするのが難しくなります。


スパーズにはそもそもそのライン間という狭いスペースでのプレーを得意とする選手が少ないのは正直痛いところではありますね。


さらにこの試合で今のスパーズの危うさが如実に表れていたのが1失点目のシーン。
そもそもスパーズはこの試合、リーグ戦とは違って前からのプレッシングを敢行。ただ前線の3枚と後ろが連動できず、プレスの速さ、強度ともに足りていないという監督交代前によくみた現象が再来。


10分18秒の失点シーンも発端はデレ・アリが不用意に飛び込んで右CBのカルニッチニックにかわされたところから。
そもそもボールの移動中に寄せるというプレッシングを行う上での基本中の基本を疎かにし、相手に前を向く余裕を与えてしまっていますし、ボールの取り所ではないはずの彼があんな飛び込み方でかわされるのは論外であり、CBのサンチェスもハーフウェーラインを超えた位置までホルヴァトを掴みに出てきてる状況で絶対にやってはいけないプレーでした。


デレ・アリがかわされた後の対応もひどいものでした。
デレ・アリ自身は全力でプレスバックすることもないですし、エンドンベレはここで取り切る必要はないですが、縦を切りにカルニッチニックに寄せるのも遅い。セセニョンも、嵌めるためには右WBのコウスにいかなければならないのですが、すでにフリーの相手が前向きでボールを持っていて、相手の前線の選手にはスプリントされている状況で、すぐに判断してサンチェスとの間を消してパスが通る門を作らせないようにすべきかと思いました。


その後ホルヴァトがかなりボールを流してファーストタッチ。サンチェスはこの時点で相手の仕掛けに対する準備ができていません。それならばもっと相手との距離を取りたかった。ホルヴァトのカットインにサンチェスは対応できずに転倒。ここのロドンサンチェスが抜かれる前にもっとサイドに出てカバーの位置に入っておいた方がよかったと思いますし、抜かれた後にも勇気を持ってホルヴァトに寄せるべきでした。


海外の選手が味方のマークは自分のマークではないとカバーをしなかったり、味方ではなく自分の能力に合わせてDFラインをどんどん高くするという話はよく聞きますが、そういったものが感じられる失点シーンでした。


あのデレ・アリエンドンベレの守備をチームとして許してしまっている状況が、数年前にはリーグ優勝争いに絡み、CL決勝にも進出した家族のような結束力と言われていたチームの悪い部分が出てしまっていることを表しているのかなと、考えてしまいます。


変わりつつあるものの、まだまだ遠い上への道のりを再認識する一戦となりました。


3. おわりに

今回は、また退場者が出てしまったこともあり文章のみ、読み物としてのレビューとなりましたが、いかがだったでしょうか。
ロッカールームの状況やベンチ組のモチベーションの部分は非常に気になるところであり、過密日程で怪我人が出ることも予想される中、チームとしてどう前に進んでいくのか。コンテスパーズの今後に注目です。。。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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