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火花

つい先日、ひょんなことから波岡一喜さんが福士誠治さんとインスタライブをすることを知り、波岡一喜さんがインスタをしているのを同時に知った。秒でフォローした。福士さんのインスタも歌舞伎役者さん経由で知った。

波岡さんはもうずいぶん昔に好きになった役者さんで、わたしの中でカメレオン俳優というか、脇を固める大事な役者さんの1人。バイプレイヤーってやつだ。主役になることはそんなにない(ヤンキーと極道ものを除く)んだけど、常に視界のどこかで気になる役をされてる。そんな方で、だから毎回じゃないんだけど名前検索をして録画予約をしたりしてた。

そんな方と直接お話しする機会を得た。
どうにかわたしの気持ちを伝えたいなと思ったけど、どの作品のどのお役と言えるほど最近の色々は覚えていないかった。ぱっと出てきたのはヤンキー系ドラマとか、極道もの、そして遺留捜査。上川隆也さん好きだからね。
ピースの又吉さんの小説『火花』が芥川賞をとり、それをドラマ化したものが2017年6月にNetflixで全10話で放送となった。
『火花』のことは知ってたし、又吉さんの原作はすぐ購入したけど、波岡さんの神谷はまだ観れてなかった。当時、テレビの放送や録画さえ全然見れない程度に忙しかった私は、動画配信オンリーのサイトに登録してまで、TV録画さえ見れてない私には無駄な産物かなと思っていたのだ。でも、その波岡さんのお話とかを聴いて、秒で登録した(笑)結果的になんでもっと早く登録しなかったんだってなった。観てよかった。
あ、ネタバレですんで、観てない人、読んでない人は宜しくです。

2日というか1日半で10話全部観た。止まらなかったし凄く泣いた。波岡さんがますます好きになった。林遣都くんももともとよくドラマで姿をみたけど、もれなく好きになった。そして、よくわからないけど、とろサーモンの村田さんと井下好井の好井さんも好きになった。ちなみにそのお二人がお笑いしてるのをみた記憶は殆ど記憶にない。

お笑いはね、漫才は好きなんだけど、一発芸とか古典の漫才じゃない最近のよくわからないのは私は苦手なんだ…だから今どきのお笑い番組はもれなくそういう流行りの人たちが出てくるのでうんざりしてしまって観るのが嫌なのだ。まぁそれはそれでその人たちの面白さはあるのかもしんないけど。そういう意味では、神谷や徳永の目指しているものは私の観たいものかもしれないと思ってしまう。

いやぁでも、火花ホントよかったですね。冒頭がまず泣けるよね。神谷の存在そのものが尊いんですよね。人間としてはホントダメな人なんだけど…って思うけど、そんな真っ直ぐな人に惚れ込む徳永の気持ちわかる。

私の知り合いにバンドマンがいて、結構クセのある人で、でもなんか音楽に対しては真っ直ぐで…不器用で社会性もなってないし、なんていうか、音楽やってなかったらもう、全然ダメな奴でしかないって人なんだけど、歌い方とか声とか作る曲が好きでね。なんか運命の音楽に出会ったー!とか思って、その人のライブかなり行ってたんですよね。上京してメジャーデビューはしたけど、全然売れなくって、なんとかならないかって頑張ってたけど。カラオケにも本人たち映像で1曲だけど入ってるんだよね。
ライブ後は、打ち上げも参加したりとかでメンバーとも仲良くなったし、打ち上げ終わったあと個人的に二次会三次会行ったりとか…さすがに道端で吐いてるのはみたことないけど、転がってたのは知ってるし、席離れてしばらく帰ってこないとかよくあったし…公園や川辺じゃないけど、夜の終電なくなった明け方の駅前でみんなでお酒飲んでたこともある。だから、明け方のあの少しずつ明るくなっていく空というか風景の様子とか、凄く、なんというか、胸がぐってなる。

バンドマンあるあるだけど、バンド中心の生活でバンドに合わせてシフト変えたりできる飲食で仕事してる人多いじゃないですか。その人はホントにお金なくてね…バイト代できても飲んで使っちゃうんだよね…馬鹿だよね、正直ね。でもまぁ、都会に住んでてバンドマンとか芸能とか舞台とかしてると、人付き合いとかもあるだろうし、お金使う場所もたくさんあるだろうし、貯まるものも貯まらないんだろうなぁ。ま、それでも多少の余裕作るのが真っ当に生きてる人だと思うんですよね。まぁそんなわけで食事とか飲みに行くとよくお金出してあげてたなーって。

話それましたね。まぁ、芸を売りにする人たちは、売れるまで、安定した生活を得るのは大変だよって話ですよね。むしろ生きていけるかどうかの話になってくると思うの。でもそれでもお酒はのむの(笑)笑っちゃう。だから、火花を観てるとき、火花の神谷を観ながら、そんなことを思い出した。

痛くて美しくて20代30代の話だけど青春のお話だなって思いながら観てた。私にもなんか青臭い時期というか、馬鹿だなってときはたぶんあった。いやそんなのばっかりかもしれない。何かを頑張ってたかっていうとちょっと違うけど、自分なりにそのときを生きてたなぁ。好きを仕事にしてちゃんと生きるって、ホントに難しいし、一握りの人しかそれはできないんだろうなって本当に思うので、今、表の世界で結果を出して頑張れている人は本当にすごいと思うし、見えないところで凄く努力して、痛い思いして、歯を食いしばって頑張っているんだろうなと思う。

火花、好きな場面ばっかりだけど…10個あげるなら、
①冒頭の「仇とったるわ」から「地獄、地獄、…」からの花火のシーン
②神谷が30歳になったときにコインロッカーの前で徳永に電話して「俺のいいところ10個言うて」と我儘言って、吐物にまみれながら涙流してたとこ
③自分の身体見ながら涙流した後にいいネタ思いついて裸で叫んで踊る神谷
④82番!意味なんてあるかー!!(8月2日は波岡さんの誕生日)
⑤スパークスのラストライブの場面全部(特に神谷が泣いてるとこ)
⑥銀髪になった神谷になんでなんって徳永が泣いて神谷が泣くとこ。
⑦セーター脱いだ神谷に何してんすかって徳永が言ってるとこ
⑧神谷が「俺な、もう何年も徳永以外の人から面白いと言われていないねん。だからな、そいつらにも面白いと言われたかってん」て泣くとこ。
⑨二子多摩川に神谷からの引越御祝のヤシの木を置きにいったところ
⑩芸人には引退なんてないって思うって徳永に神谷が語るとこ

映画の火花との違いも色々あったなぁ。原作とそっくりそのままなのは映画なんだろけど、私は絶対圧倒的にドラマの方が好きだわ…桐谷健太さんと菅田将暉さん好きだし、エンディングの歌を2人が歌ってるの聞いたときもこう、うおおおってなるくらい歌好きだったんだけど、ドラマみたら、OKAMOTO'SのBROTHER最高だし、斎藤正義さんの曲とか途中で入るI See Reflections in Your Eyesも良い…最高すぎる。

色々言い出すと終りがないんだけど、すっごい好きです。

好きなドラマの中でベスト5に入るわ。
いや人生の中で好きなTOP3に入るかもしれない。
他の好きとはちょっと違う。
1 それでも、生きてゆく(坂元裕二監督)
2 火花(廣木隆一監督)
3 若者たち2014

かなぁ?
他に自分の中に残ってるドラマ色々あるけど
若者のすべてとか、女王の教室とか…

とりあえず、うん。大好きなものがまた一つ増えました。
ありがとうございました。

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