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想い

心に想うこと、全部は出せない。出したいけど出したらだめなこと。
色々あるけど、出せるものは出したい。
本当は共感してくれる人と死ぬほど話したい。
でもそれを自分だけのものにしてしまいたい。
そういう感情といつも戦ってる。

歌舞伎はまだ当分やらない。
オンラインとか配信の歌舞伎はいらない、正直。ないよりマシかもしれないけど、最近方向性がなんかずれてて、やればいいと思っているとか、歌舞伎の舞台がやれないから仕方ない的な感じでお客を喜ばせるためのものではあろうけれども、質の低いグダグダした内容をグダグダしたペースで垂れ流しでしかも映像や音声もとぎれとぎれの最悪な環境でお金をとっている。
正直これは由々しき事で、ちゃんとしたものであればいくらだってお金を出すことに躊躇はないけど、そんな中途半端なものをみせられても正直嬉しくない。私(たち)は、あなたたちの芸にお金を出したいのであってプライベートの色々については興味はないんですよ。別に誰からどう呼ばれてようが、どういう付き合いしているかとかにそこまでの関心はないんですよ。
(いやまぁ、プライベートとかそういうのを知りたい人たちも一定数絶対にいることはわかってるんですけど、それは本来の歌舞伎役者の仕事でない)
頼むからもっと歌舞伎のこと考えて歌舞伎のことをして。プライベートの色々は客から見えないところで楽しんでくれればいいよ…いや見せてくれてもいいけど、お金とるならそれなりの内容にして。
少しでも歌舞伎の色々が見えるんじゃないかと思って期待してしまうのよ。わかる?そこんとこお願いしますよ。

そんなこともあって、本当に私は映画とかドラマとかもともと映像ありきでのものに気持ちは今は移行してる。だからこそ、普段から気になってた役者さんたちの頑張りとか、映像でやろうとしている色んなことに対しても敬意を払っている。
あぁ本当に内面も含めて素敵な方だなぁとか、人間クソでも演技が素晴らしければそれでいいよとか、色んな方がいるけど、お仕事ちゃんとできる人はそれだけで素晴らしいと思います。(建前)
私が好きなのはたぶん前者ですが、後者でもいいと本気で思っているので、歌舞伎役者さんもそうであっていただいて構いません。ほんとに。まぁ、私が心の底から応援している方たちは、前者なんですけど。

ホントに歌舞伎まだかなぁ…観たいよー。映像じゃだめなんだよー歌舞伎は。これは本当につくづく思う。
昨日?衛星劇場でやったシネマ歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』
残念ながら私は劇場でやっているときは、歌舞伎すら知らなかったから生で観ることはできなかった。だからこそ、7回映画館で観た。死ぬほど好きなシネマ歌舞伎であり、『野田版』じゃなくとも最高の作品だ。何度見ても泣く。
ストレートプレイの舞台で観たときもすごく泣いた。説明するのは簡単じゃないし言葉にできないけど、あの作品を「わけがわからないもの」とかそういう表現をするのは好きじゃない。非常に尊くて、哲学的で、なおかつ文学的で、暴力的で、刹那的で、本当に恋しい作品だと思う。最後のあの場面は本当に涙しかない。中村屋兄弟はよくやったと思う。ほかの作品にはない色を見せてくれた。ありがたい。

私の中での歌舞伎ナンバーワンは『新作歌舞伎 風の谷のナウシカ』次いで『野田版 桜の森の満開の下』かな。なんてったって実物を現場で観たか観てないかは大きいでしょう。そして、播磨屋の又五郎歌昇親子の『連獅子』ね。ほかの家の連獅子じゃなくてあの二人の連獅子なの。
あの立場であの仔獅子をするって、何かきっかけがないとあんまりないかもしれない。少なくとも私が知ってるここ最近の連獅子は、中堅と息子、大御所と孫みたいなのばかりで、国内でやってないものでは中村屋3兄弟のうち長男と3男でやった連獅子。観てないけどエピソード的なものは有名だよね。あの手を取るシーンで手を握ってもらえなかった3男の悔しさと切なさ、握らなかった兄の次いだ父の教え。最終的に稽古を繰り返して握ってもらえるようになったときの感情。あぁ…たまらん。
色々わかった上でもう一度、又五郎さんと歌昇さんの連獅子が観たい…知らなかったのにあそこまで感動して歌舞伎にどっぷりつかった私を導いたあの連獅子をもう一度この目で観たい。歌昇さんがいつか夢にしている、親子3代にわたる連獅子(又五郎さん歌昇さん綜真くん)も私も観てみたいけどね。その前にもう一度、公的行事じゃないところで最初から見せてほしいな…とても願望。
後は…これはただの希望だけど、錦之助さんと隼人さんでも見てみたいな…そもそも獅子やってる錦之助さんが全く想像できない。うまくやるに決まってるんだけど、頭に出てこない。あらしのよるにの狼やってたときのあのイメージしかないんですけど、あれは悪役だからな…かっこよかった…
そんなことをふと思いました。

波岡(一喜)さんの作品が現在進行形で観たい。早く。まだ公式公開にはなってないけど、出演者さんが明かしてた映画の情報、どのお役なのか早く知りたいし、いつ公開の映画なのかも知りたい。絶対観る。ほかにも知らないこと色々あるに決まってるから、早く色々知りたい。
大竹(浩一)さんのダンスも気になるけど、そのために交通費払ったりとかしてる余裕はたぶんないから、そちらは我慢しなきゃなのかな…不純な動機だけど波岡さんが観に行くなら観に行こうかなとか思っちゃうけど、そうもいかないよなぁ。私は、『大地』を絶対に観に行きたいのだ。なんでそこにこんなにかけてるかはよくわからないけど、何が何でも行きたいのだ。
頑張ってチケットをとる。必要なら休みもとる。

今年は歌舞伎はどうなるかわからないから、正直秋まではないと思ってる。だってあるはずの色々がどんどん中止になっていってる。悲しいなぁ。
もっと歌舞伎にだけお金をかけられる人間だったらよかったけど、多趣味だからそうもいかないのよ。収集癖あるしね。

都内に住んでたらホントにどんな色んな作品も観れたんだろうなと思う。悔しい。当日並ぶとかもできるじゃん。たぶん。そんなのこっちからじゃ絶対無理だし。新幹線でわざわざいくんだから冒険せずにしっかり指定席で座って安心して観たいじゃん。そんなことをいつも考えるわけ。

あぁ。とにかく歌舞伎や舞台が生で観たいです。
今の願望はそれだけです。
そのために生きています。

歌昇さんたち播磨屋さんの情報は大変少ない…ありがたいけど寂しい。
だから私は今はどう考えても波岡さんや福士(誠治)さんに救われている。あれがなかったら今こんなに元気でいられるかなって本当に思う。ありがとうございます。感謝の気持ちと尊敬の念と、これから今まで以上に応援していきたい気持ちとでいっぱい。

だから、私も、頑張る。
自分すら中途半端で、波岡さんや歌昇さんみたいに尊い存在にはなりえないけど、それでも誰かの役には立っているはずだから。生きる。

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