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 世の中、『新型』ウイルスのせいなのか、何でもかんでもが自粛だし、リモート、テレワークしろだとか、不要不急のお出かけはするなとか、いい加減、「ドラッグストアにティッシュペーパーがない、紙おむつがない報道」、失礼、騒動にも飽きたので、普段は観たことのない「通販専門チャンネル」というものを観てみたところ、なんでも「55インチテレビ」が今日のお買い得品目だという。

 なるほど、普通で言えば、今月は3月だ、年度末で決算月の会社もあるかもしれない。おまけに、転勤や新生活スタートとなれば、電化製品は一年の中でも格好の売り時だと思う。もちろん、「55インチテレビ」などという高価で大きなものを買う余裕は我が家にはないものの、介護施設などでは、オリンピックなどは、一生涯で二回目(であろう)大イベントであり、通所しているお年寄りには持って来いのコンテンツなのかもしれない。などと考えながらいったい特価というのは、いくらなんだろうとながらで観ていた。

 ところで、55インチというのは、何cmになるのかご存知だろうか?

 1インチは2.54cm(Moleskin Noteより)。また、通常、テレビなどのモニターの場合は、モニター画面の対角線の長さを指す。よって、55インチというのは、対角線137.5cmあるモニター画面のことを指す。このような無駄(?)な知識を得たのは、(義理の)祖父の影響である。祖父は、街の商店街でガラス店を営む一方で、ある大手家電メーカーと系列販売店舗契約を結んでいた。いわゆる「街の電気屋さん」というやつで、新聞社などの中では現在もこの「系列販売店舗戦略」を採っているところもある。祖父は、肺癌を患い、意識が朦朧(もうろう)とする中で、割れたガラスを修復している姿を僕たちに見せながら、亡くなった。また、その店は遺産という名のもとに売却され、どう分配されたかは知らないが、いまだに下記記事で書いた祖母はその家に帰りたいという。

 さて、前途した『新型』ウイルスのために為政者がとんでもない記者会見を過日開いている。それはかなり唐突に見えたし、聞こえもした。おおよそどちらも20分で終了*。そして、何度も聞き返したし、友人・知人に僕が感じた違和感を何度も伝えようとしたが、伝わらなかった。もう僕にも何がなんだがわからなくなったので、ここに書き残しておきたい。

 例えば、「医療」という公共性の高いもののために、どこまでを個人として差し出すべきなのか。例えば、僕が、ある日本国内の空港を一度も利用したことがないとしよう。でも、その他の多くの人は、それを利用したいので、空港建設のために、先祖から受け継いだ土地を差し出したいという。僕は、今後も利用するつもりがないので、差し出したくない。それは、単なる個人の利益と呼べるものなのかもしれない。どこまでを僕は譲歩する必要があるのだろうか。なんの話し合いも相談もないまま、単なる多数決で決められてしまったとしたら。ここまで相当書き直したつもりだけど、いまだにわからない。そう、僕にはわからない。(2020.3.24 今後加筆修正予定あり)

* 言うまでもなく、ご自宅で待機を余儀なくされている方、やむなくお亡くなりになった方、ご本人、ご家族を含めた周囲の方々のご苦労には心より敬服いたします、また、心よりご冥福をお祈り申し上げます。そして、何より現場で対応された医療関係者の方々の無念さには想像以上の痛みを感じます。

 タイトル写真は、1969年岐阜県中津川市(当時は岐阜県恵那郡坂下町)の通称椛の湖湖畔で行われた『全日本フォークジャンボリー』開催時の当時の模様である。ちょうど、白黒フィルム全盛のなかにカラーフィルムが出始めた頃の撮影だったらしい(撮影者の一人から伺った)。また、日本弁護士連合会は、「新型インフルエンザ等対策特別措置法案に反対する会長声明」として声明を発表している。




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