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【呼び方の比較】 ビーチサンダルは他の国では通じない?

第二次世界大戦後、外国人が日本に来た際に履きやすく脱げにくい草履に着目し、海外で広まっていったと言われるビーチサンダル。
実は「ビーチサンダル」は和製英語で、海外では通用しないんです!
さらに、いろんな地域で呼び方が違うと言われています。

そこで、各地でどのように呼ばれているかを比較してみましょう!

日本国内での呼び方の違い

「ビーチサンダル」という言葉は海外では通用しませんが、実は日本国内でも呼び方が違う地域が多数存在します。
一番有名なのはゴム草履ですが、その他に各地域でどのような呼び方をしているか見てみましょう!

沖縄

沖縄県では、ビーチサンダルのことを「島ぞうり」と呼びます。

なぜそのように呼ばれているかというと、沖縄県民は愛着のあるものを「島〇〇」という名前をつけることが多く、靴下をあまり履かない沖縄では草履がよく履かれていたため、「島ぞうり」と呼ばれているそうです。

さらにただ履くだけではなく、白い面に絵を描いたり、切り込みを入れたりして「島ぞうりアート」としても活躍しています。

和歌山

和歌山県では、ビーチサンダルのことを「水雪駄」と呼びます。

ゴム草履や島ぞうりなど、他の県では草履で呼ばれていますが、和歌山県では雪駄の名前がつけられています。

もともと雪駄は、千利休が考案したとされており、畳表の草履の裏底に牛革を貼ったもので、かかとにつけた皮の部分に金属製の鋲が打ち込まれているものなのですが、

なぜ和歌山県では「雪駄」なのでしょうか?

その答えは、もとから和歌山県ではサンダルのことをセッタと言い、ビーチで使うセッタという意味で「水雪駄」と呼ばれているそうです!

沖縄県もそうですが、和歌山県にも白浜のような綺麗なビーチがあるので、ビーチサンダルが日常的に使われていて、尚且つ地域の言葉に愛着があるからこそ生まれた呼び方なのだと考えられます。

静岡

静岡県中部では、ビーチサンダルのことを「ゴムジョンジョン」または「ゴムジョン」と呼びます。

他の県と違った呼び方で面白いですよね(笑)

さまざまな説がございますが、昔は草履を「じょうり」と言っており、赤ちゃん向けに「ジョンジョン」と繰り返して言っていたが広まり、それが由来であるとされています。

実際に童謡「春よ来い」の歌詞にある「赤い鼻緒の じょじょはいて おんもへ出たいと 待ってゐる」のじょじょも同じ「草履」を意味しているのです。

海外での呼び方の違い

それでは気になる海外での呼び方の違いを国ごとで比較してみましょう。

アメリカ

アメリカでは、ビーチサンダルのことを「Flip-flops(フリップフロップ)」と呼びます。

実際に歩く時にパタパタと音をすることから、その名が付けられたと言われていますが、自分にはさっぱりでした(笑)

オーストラリア

オーストラリアでは、ビーチサンダルのことを「Thongs(ソングス)」と呼びます。

実は「Thong(ソング)」は、単語自体は「紐状の」という意味ですが、アメリカでは水着のTバックを意味します。
アメリカ人とオーストラリア人が会話をすると「Thong(ソング)」と「Thongs(ソングス)」を勘違いしてしまい、話の内容が全く違うことがあるそうです!
例えば、「ビーチでThongs(ソングス)を脱いできた」とオーストラリア人が言ったら、アメリカ人は「何してるの〜!!」と驚くかもしれません(笑)

ニュージーランド

ニュージーランドでは、ビーチサンダルのことを「Jandals(ジャンダル)」と呼びます。

なんだか身近に感じませんか?

なんとこれは、Japanese sandals(ジャパニーズ サンダル)の略なんです!
日本の草履からヒントを得てつくられた履き物であるため、このような名前が付けられています。

ニュージーランドでジャンダルは、履物としてだけではなく、文具や家庭用品、ファッションのモチーフにもなっています。
なぜなら、年齢や性別を問わず、誰もがジャンダルを最低1足は持っているほど人々の愛着ぶりがうかがえ、季節を問わずに1年を通して愛用されているからだと言われています。

トルコ

トルコでは、ビーチサンダルのことを「Tokyo(トーキョー)」と呼びます。

もうそれは首都名のまんまだよと思いますよね(笑)

ビーチサンダルから日本の草履の鼻緒を思い出すことから「Tokyo(トーキョー)」と呼ばれているそうです。さらに「Tokyo Tokyo(トーキョー トーキョー)」と2回繰り返して呼ぶ地域もあるそうです。
元々日本の草履からできたという説があるので、「Tokyo(トーキョー)」と呼ばれることが嬉しいですね!

ペルー

ペルーでは、ビーチサンダルのことを「Sayonara(サヨナラ)」と呼びます。

トルコの「Tokyo(トーキョー)」はまだわかりますが、「Sayonara(サヨナラ)」はなんでと思いますよね。しかもスペルもそのままのSayonara。。。

なぜビーチサンダルのことを「Sayonara(サヨナラ)」というのか!?

実はこれにはしっかり意味があるんです!
それは、1957年にアメリカと日本で公開された恋愛映画『サヨナラ』で、日本の役者がビーチサンダルを履いていたからだと言われています。
ちなみにこの映画は、朝鮮戦争の時の日本で当時はタブー視されていた日本人女性と米国軍人の悲しい恋を描いている作品だそうです。

ペルーの方からすると『サヨナラ』の作品で日本の役者が履いている履物ということで、「サヨナラ」で浸透したんですね!

まとめ

今回は、国内3地域、海外5カ国のビーチサンダルの呼び方を紹介しました。
ざっくりとまとめたものをご覧ください。

ビーチサンダルは、沖縄では「島ぞうり」、静岡では「ゴムジョンジョン」、和歌山では「水雪駄」と呼ばれている。
ビーチサンダルは、アメリカでは「フリップフロップ」、オーストラリアでは「ソングス」、ニュージーランドでは「ジャンダル」、トルコでは「トーキョー」、ペルーでは「サヨナラ」と呼ばれている。

日本人が英語だと思って呼んでいたビーチサンダルは、実は和製英語で、さらに国によって呼び方も面白いですよね!

今回はアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどの例を出しましたが、これらの国以外でもそれぞれビーチサンダルの呼び方が違うので、興味のある方はぜひ調べてみてください!

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